富良野西岳で渡渉と急登を満喫 | 降っても晴れても

降っても晴れても

山に登ったり走ったり、東へ西へ・・・

北海道の山旅もいよいよ終盤となり、あと二日を残すのみ。

今日は朝一番で帯広から富良野へ移動して、富良野西岳に登ります。昨年は夕張岳金山コースにトライして、激ヤブに撃退された。もう夕張岳も芦別岳も堪能したので、やっと富良野西岳の出番です。

 

今日も気分はサイコーの山頂ゲット

 

【2023年7月21日(金)】 富良野西岳

富良野スキー場登山口7:00~入林ポスト7:15~第一渡渉点7:42~第三渡渉点7:57~仙人の泉8:35~尾根取付8:55-9:05~富良野西岳10:30-50~ロープウェイ山頂駅12:00

行動時間:5時間

電子地形図25000(国土地理院)を加工して作成した。(令和元年手続改正により申請適用外)

注:この地形図のスケールは編集されています。距離を参照される場合は元のスケールで確認してください。

 

もう何年も前に計画したコースだった。いつも優先順位を後回しにされて、今年はやっとビッグチャンスに恵まれたのです。もう天気のこととか心配はないし。

気分も盛り上げて、富良野スキー場からスタート。

 

3時起床にも慣れたけど、そろそろ体を休めたい。でもそれは明日の登山まで終わってからだ。ゲレンデを横切って作業道をゆけば、堰堤が見えてくる。

堰堤の横に入林届箱がある。まあ百名山に比べれば、ほんのわずかの登山者数である。では面白くない山なのだろうか? 私もどちらかと言えば引いた目で見ていたのだが。本日その中身がわかるでしょう。

 

まずは沢沿いの樹林の道。今日は(今日も)渡渉が多いというので、渓流タビを迷った。だがとても滑りやすいというから、タビはザックに入れて必要に応じて履き替えることにする。

最初の渡渉点までが長くてじれったい。道に関しては問題なし。早く沢を渡りたい、どんなテクニカルな渡渉が待っているのか。

 

スタートから40分、渡渉する雰囲気が見えてきました。ミドルカットでスパッツなしで来たけれど、できればこのまま渡り歩いていきたい。

 

まずは石を選んで対岸へ。なんと楽勝です。ただやっぱりトレッキングポールがないとかなり厳しいです。

二番目は右岸から左岸へ。頭とポールを使っていきましょう。

ちなみに家内はトレッキングポールを持ってこないから、私が対岸から手渡した。

三番目の渡渉でもう慣れてきたかな?

沢としては、渓谷美も無いし滝も無い。しかし次がどんな渡渉かという期待と緊張の持続するコースである。そんな気持ちは隊員には分からないだろうけど。

 

しばらくは右岸の高巻きとなる。したたるような緑だった。

 

また沢筋に戻ってきた。こんな長いハシゴがあるけど、ここだけ。

見上げると1064mの岩峰が印象的だった。これはスキー場からも見えた。

 

さらに延々と渡渉を繰り返すが、最初から数えると12回くらいあっただろうか。もちろんザックの中の渓流タビはもう出番がありません。よく滑るという噂も、?だし。まあ靴底がモンベルのトレイルグリッパーだから良かったのかも。

中には滑る石や動く石もありますよ。杖もないとドボンしそうだし。

 

仙人の泉というのを過ぎて20分ほど、820m地点からいよいよ尾根に取り付いていく。実際はここから1時間半くらいで山頂に着きました。

 

地形図を見るとかなりの急登だが、道は比較的良くてジグザグも切ってある。おまけに今日はすこぶる調子が良かった。足が全く疲れを感じない。だからとても楽しい。

いつもこんな調子だったらいいのに。

 

ダケカンバも美しい。

こんなのもあった。

 

いよいよ低木地帯になってきて、さらに気持ちいい。

 

尾根が細くなってきて、左手は絶壁になる。一歩身を乗り出せば、下のスラブも見えた。

頂上が近づいてくる感覚がたまりません。

 

やがて頂上岩壁と山頂標識が見えてきた。登頂へのクライマックスだ。

 

着いた!富良野西岳山頂の三角点。

笑いながら登ってくる人。

 

今日もまた一座、すばらしい山に登ることができました。

今日も予想をくつがえす面白さと感動だった。あくまでも個人的感想ですけど。

 

山頂のはずれは岩の突端になっている。

その先はこんな壁。

 

頂上タイムを過ごしたら、新道コースへ下っていきます。

 

広い尾根を下ったり巻いたりしていくと、シナノキンバイの小さな花群があった。

今日はロープウェイで下るか、と言いながら歩いていく。

 

ゲレンデトップから、暑い急斜面を下って。

本日はここがゴール地点です。残念ながら富良野西岳のバッジは売っていなかった。何か記念品が欲しくなる、ちょっといい山でした。登って良かった、と思えるような。

 

富良野を後にして、今日は札幌へ向かいます。

明日はフェリーで帰る日で、その前に軽く札幌近郊の山を登っていこう。

つづく