三連休の北関東の山々、第二日目は鳴神山です。桐生市の北の守り神のような山です。
コツナギ橋から渓谷沿いの道を登る!
【2019年7月14日】
コツナギ橋登山口11:10~椚田峠12:00-05~鳴神山12:35-45~雷神岳神社12:50-13:00~大滝登山口13:45~コツナギ橋14:00
前日は庚申山に登って日光市内に泊まった。そして今日は久しぶりに南岸尾根に足を向けて、大平山から社山を周回するつもりだったのに。雨。
濡れたヤブこぎはいやなので、寝釈迦から二子山か袈裟丸山に登ろうと思った。それでせっかく塔ノ沢登山口まで行ったのに、着いたとたんにザーザー降りの雨になった。
だから鳴神山に向かう!草木湖からは、以前から気になっていた三境林道を走ってみた。さほどのブラインドコーナーもなくて、快適な林道走行が味わえた。
ぐるりと回って県道343桐生沢入線(沢入までつながってないのに変な名前だ)で、コツナギ橋登山口に着いたのでした。ここも雨ですけど、、、
やれやれ、もう11時を回ったよ。家内の緊急調査によると大滝登山道は急登で悪路らしいし、ネットの助っ人情報ではオススメしないそうなので北側から周回することにした。なるほどこちらは渓谷の道で、とてもよく整備されていて気持ちいい。雨でもなんとか楽しめそうだった。
とにかく水がきれいだ。『ウォーターウォーキング』なんかに載っている易しい沢はゴミだらけのことが多いけれど、ここは清流だ。こんな沢こそ渓流タビで歩いてみたいと思った。
ちょっとした滝も現れて、変化を楽しめる。
やがてネットで保護された一画が。ラショーモンカズラだった。これは咲いているところを見たかったが、また来年来るしかない。そんな時期にはたくさんのハイカーでにぎわうのだろう。
せせらぎに癒やされますね。
今日は全部濡れ色だけど、光があったら気持ちいいでしょう。
荷物を全部家内に預けて、まったりと歩いていった。私は昨日の疲れで腰が痛いので。
今度はヒイラギソウ。私もここ数年でだいぶ花の名前を覚えました。
なんと、ワサビ田まであった。大正10年から栽培が始まって一時は途絶えたけれど、再び甦ったとのこと。雷神山を愛する会の説明板があった。
その先には御神水もある。この上の岩の割れ目から流れ出ていた。
沢から離れて斜面を登っていくと、今度は大きな保護区画があってルイヨウボタンだった。
そして圧巻は、カッコソウ! 鳴神山の固有種で、世界にただ一つという。
すばらしい管理だ。鹿に食われてからでは遅すぎるのだから。今日は咲いてないです。
これもまた見に来る時があるだろう。
そんなふうにして雨の中を楽しく登っていくと稜線が見えてきた。
椚田峠に着いた。今日は登山者には全く会わないようだ。桐生や佐野のハイカーだって、見頃にくれば満足するだろうし。しかし本当に、道も花も道標も清々しい感じがする。
昨日の庚申山がトラウマになっているのかもしれないが。
ここからは一転して尾根道になる。しかしもう2ヶ月も、こんな風景しか見てない気がする。
青空を忘れてしまった。
梅雨前に新調したストームクルーザーだけは大活躍している。
小さなピークには石祠があった。
これはなんだったか。
ヒメイワカガミも終わっている。
石垣をコの字に巡らせた、山頂の神社に到着。社殿が崩壊した跡のような木材が散乱していた。
その神社の裏手に山頂標識がある。
そこからもう少し進むとメインの鳴神山頂980mだった。晴れていたらスカイツリーが見えるほどの大展望らしいが。今日は梅雨空の明るさをわずかに感じただけだった。
気分が落ち着く山頂である。
山頂から南へひと下りすると雷神岳神社の社殿が見えてくる。
霧の中で向かい合う二体の動物は、
オオカミだった。あまり痩せてないからキツネかと疑ってしまう。
鳴神山にはオオカミがいる。絶妙な体のひねり。
こんな雨模様の日がよく似合う。ここは十字路になっていて、大滝登山口へと下っていく。
まずまず歩きやすい道になっていて、途中の旧道の右手に新道も整備されていた。特に悪路ということはない。沢沿いに下っていくと御神体の岩と注連縄があった。
もうすぐ登山口という所で、滝が現れた。不動明王が祀られていた。そして舗装道路に出る。
車道を北へ戻りながら山村風景を見た。
しばらく歩くと右手の法面に石仏群が見えてきた。来るときに車の窓からチェックしておいたものだ。
それは庚申塔群であった。文字のものに混じって青面金剛もいる。
今では住む人も少ないこの桐生川支流の山奥にも、かつては庚申信仰が根付いていたのだろう。
このようなものを見ながら歩き続けて駐車場へと戻り、今日の短い山旅は終わった。
たとえ短くても今回は一日一山だから、それでいいのだ。雨も降ってるし・・・
本日の周回コース
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図25000を複製したものである。(承認番号 平30情複、 第1168号)
この地形図のスケールは編集されています。距離を参照される場合は元のスケールで確認してください。