続いて、東京都現代美術館です。

 

 

 

 「豊嶋康子 発声法-天地左右の裏表」という展示を見に来ました。

 

 

 

 この美術館は建物そのものに迫力があります。特に斜めの柱が。

 

 

 

 ぐるっとパスを使うより安い65歳以上のシニア割のチケットを買っていたので、入場時に証明書の提示を求められました。

 

 例の画面を見せたんですが、中身は見ずに証明書を出したということだけでOKとなるほど速く、ありがとうございましたと返って来ました。

 

 前のとき(↓)と同じ人だと思います。この人の判断基準は証明書の誕生日ではなく、証明書を出したかどうかということのようです。

 

 

 

 よくお年寄りで、あ、証明書持って来てないという方がいますが、大抵は、生年月日を訊いて確認して、次回からは証明書をお持ちくださいと言って入れてくれるところが多いようなので、持ってないと言う手もありますね。

 

 この場合、若く見られると難しいかもしれませんね。わたしのウィッグには白髪がないし、着ているものもあまり年寄りっぽくはないので、パスできないかも。って、それよりも別の意味でパスできないことのほうを心配しろよ。

 

 

 

 展示のほうですが、20m以上ありそうな細長い展示ケースの中にはたくさんのサイコロ。展示会場でいろんなやり方でサイコロを振った結果のようです。

 

 

 

 並んだ机の上のマークシートの解答用紙は、記入欄ではなく、記入欄を残してその周りが塗りつぶされています。

 

 壁に横線が入っていますが、これは模様ではありません。右のほうの展示用の壁の裏側にも入れるようになっていて、この線は裏にも続いて、次の部屋に続いて行きます。

 

 

 

 なんと、この線というのが長さ無限の算盤。別の展示室にもずうっと続いていますが、普通の算盤を並べたものではなく、左右の枠がなくて、桁数としては永遠に続いている感じ。

 

 ほとんどの桁の珠が5の位置になっていますが、一か所だけ8になっているのを見つけました。わたしも暇だ。でも、我ながらよく見つけたと思います。

 

 展示の壁の裏に入れることにも気が付かない人がほとんどで、わたしがそこから出たり入ったりするのを見て初めて気が付く人がいました。

 

 

 

 この碁盤と碁石は名人戦の棋譜を再現したものだそうですが、ひとつひとつの碁石が黒白半分に分かれています。

 

 

 

 これは本来見せることのないキャンバスやパネルの裏側にいろんな骨組みが隠れているもの。

 

 

 

 これは安全ピンを曲げたり伸ばしたり。

 

 

 

 三角定規や分度器などをオーブントースターで加熱してグニャグニャにしちゃう。

 

 

 

 鉛筆を真ん中に芯が出るように両側から削っています。使いようがないじゃん。

 

 

 

 と思ったら、豊嶋さんの通知表が小学校、中学校、高校と並んでいます。さすがに図画工作は好成績。

 

 

 

 たくさんの預金通帳とキャッシュカードは、1000円で口座開設してキャッシュカードが届いたら1000円を引き出し、別の銀行で口座開設するというのを繰り返した結果。

 

 

 

 板を彫刻刀で削り屑が切り離されないように削ってます。ひとつの行為で平面に削った跡と空中に丸まった削り跡というふたつの結果を残すという試み。

 

 

 

 豊嶋さんが今までにもらった表彰状や卒業証書を額装して並べたもの。

 

 

 

 日露戦争、日中戦争、太平洋戦争で日本が占領した地域を描いた和紙の地図に、渡航した日本の画家の名前とそこに行った年と理由を描いた和紙を貼り付けてあります。

 

 ご紹介した作品は一部ですよ。もっとわけのわからないものがたくさんあって、わたしが気付いていない秘密がまだまだあったのかもしれません。

 

 

 

 一見、A4サイズのパンフレットが実は四つ折りになっていて、広げるとA2サイズ。そこに展示の数々の写真がありました。

 

 豊嶋康子さんって一体何者ですか?

調べたら、わたしよりひと回り下だから、今56歳か。

 

 現代美術としてはわかりやすいほうなんだけれども、やっぱりわからない作品が次から次へと展開されてビックリです。