明治時代の女性誌にはどんな広告が載っている? ① ライオン、花王、味の素など。 | 化粧の日本史ブログ by Yamamura

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◆今も続いているメーカーが意外に多いのです!

 

こんにちは、山村です。
前回に続いて、化粧品など広告の話です。

ただし、時代は明治末期!

 

明治時代の女性向け雑誌をパラパラめくると、

「あれ、この企業今もある!」という広告が、

けっこうな頻度でみつかります。

 

100年を超えて、

存続しているのはどんな企業で、

原点になったのはどんな商品なのでしょうはてなマーク

 

そこで、以前「令嬢の結婚」の回でも

とりあげた明治44年(1911)12月発行の

『婦人世界』1冊に、どれだけ現存する

企業の広告があるかチェック! 

 

『婦人世界』の創刊は明治39年。

明治末期から大正前期にかけて、

人気No.1の女性誌でした。

 

今回、とりあげるのは、

すべて1ページ広告です。

さっそく、サクサクご紹介します。

 

まずは化粧品メーカーから。

 

 

現在のライオンの前身、

小林富次郎商店製のライオン歯磨き。

 

明治24年創業。

昔はハミガキも化粧品でした。

缶入りの粉だったんですね。

イガグリ頭の坊やのファッションに

時代を感じます。

 

 

 

花王の創業は明治20年。

明治23年に花王石鹸の販売をはじめました。

左上にある月のロゴマークが現在よりも、

やけにリアルビックリマーク

今の月のマークは左向きですが、

この頃は右向きです

 

 

クラブブランドの化粧品がずらり! 

創業明治36年。

現在のクラブコスメチックスの前身、

中山太陽堂製。

 

続いて食品メーカーです。

 

 

ご存じ、味の素。

創業明治40年。最初の社名は鈴木商店でした。

味の素の、一般消費者向けの販売が

はじまったのは明治42年。

「おいしくもあり滋養もある

新調味料(あたらしいあじつけ)」とあります。

 

 

 

現在の森永製菓。

日本の西洋菓子のパイオニアです。

創業は明治32年。

当時の社名は、森永菓子製造所。

1Pを使って、ほぼ文字のみの広告。

質実剛健ですね。

メキストは、ビスケットだと思います。

 

 

山十印最上醤油。

山十は、寛永7年(1630)から続く醤油メーカー。
現在の店名は銚子山十商店。

洋風の髪型、束髪が流行中の明治末期に、

日本髪に和服のモデルが渋いです。

さすが醤油問屋。

 

まだまだあるので、残りは次回に。
次は薬品メーカーなどを紹介します。

 

8月30日更新予定。