チャートについてはもうお話ししましたので,
今日はチャート以外の参考書についてお話します.
一昔前なら
チャート,寺田の鉄則,解法のテクニックが
売れ筋の御三家で
この3冊は全くタイプの違うものでした.
でも今書店で売れている
チャート式
フォーカスゴールド
ニューアクションレジェンド
の3冊はほとんど構成も問題レベルも同じです.
だから高校生がこれらの参考書から一つ選ぶときは
学校の教科書が数研出版ならチャート式
啓林館ならフォーカスゴールド
東京書籍ならニューアクションレジェンド
で選ぶのが正解です.
では予備校生が予備校の授業に合わせて選んだり,
受験生が受験勉強用の参考書として使用するのであれば,
この3冊の解説の仕方で選ぶのがいいでしょう.
チャートは受験用なら青チャートがいいと思いますが,
この本の魅力は
基本問題,重要問題,発展問題の選定が上手で
自分の学習レベルに合わせて実力が伸ばせるところです.
フォーカスゴールドとニューアクションレジェンドは
どちらもチャート式の弱点を補おうとした参考書です.
チャート式はどちらかというと教科書的な解説が多く,
読んでいてもあまり温かみを感じません.
なので解説をもう少し砕いた形で説明していたり,
図を多くして少しでも理解しやすいように工夫しているのが
フォーカスゴールドです.
またフォーカスゴールドは
受験用に使う場合や日常で使う場合について
かなり踏み込んで使い方を説明しています.
コラムで書かれている勉強法などもとても参考になり
何とか皆さんの役に立ちたいという著者の意思が強く出ています.
チャート式は本来
チャートという言葉を用いて
解法の道筋を示すことを売りにしてきました.
けれどもそれはどちらかというと
問題に道筋をつけただけで
ある単元全体を見たときの道筋にはなっていません.
それを補っているのがニューアクションレジェンドで
たとえば数Ⅲの積分は多くの学習者が
解法の選択を悩むのですが,
ニューアクションレジェンドでは
フローチャートにして解法を整理し,
少しでも皆さんの思考がまとまるように工夫しています.
なのでそれぞれを一言で表すと
(それほど大きな違いはない前提で)
バランスのチャート,解説のフォーカスゴールド,パターンのレジェンド
という感じでしょうか.