「文化領域論 - 山川哲」を紹介します
文化領域論 山川哲
ysatoshi.hatenadiary.jp
弟の山川哲のことを書きます。
僕と弟とは普通の兄弟という感じではなく、昔から彼の方が僕を教え諭すと言うスタンスです。ローリング・ストーンズを先に見つけたのも彼の方だしね。初めてやったバンドでは、僕がボーカルで彼がギターでした。僕が『ルーディーズクラブ』というロック雑誌を創刊すると、彼は「バックステージの愛」というロック小説を連載してくれました。人気連載でした。
子供の頃彼はビー玉の天才で、僕が負けて近所の子供たちにビー玉とられてしまったを見て「あれ、色ビーがない。とられた? 僕が今から取りかえしてしてくる」と言って出かけ、団地が夕闇に包まれる頃本当にビー玉を取り返して帰ってきたものです。「ビー玉やってもいいけど、にいちゃんは色ビーは使わないで」と釘を刺されたのを今でもよく覚えている。
大学で法律を勉強した後就職し、アメリカや中国やスウェーデンに出張し、どうやら疲れ果てたようです。結婚していないので子供の養育費を払う必要もなく、外資系の自動車会社をさっさと早期退職し今はミネルヴァの梟のような生活を送っている。つまり、ロックやジャズを聴き、哲学や文学や文化人類学の本を読み漁っているらしい。たまに会うと、いろいろ説教される。
「日本は大変なことになっているだろう?みんなこのままでは生きてはいけない。アニキも純文学なんかかやっている場合じゃないぞ。ポストモダンなんかじゃなくて児童文学を書け。子供たちの希望こそが今いちばん大切なものだからさ」
「……童話は無理だからな。少年小説でもいいか?」
「いいね、少年小説!」
亡き母親の納骨のために九州に行った時に、彼が「俺は3万寄付したぞ。山本太郎さんしかいないって。アニキも早くしろ」と言うので、僕も1万円寄付しました。
山川兄弟は山本太郎さんを断固支持します!
そんな彼は「文化領域論」と言うブログをやっていて、少し難解なところもあるが非常に役立つ情報が掲載されています。僕の友人の皆さんにも是非読んでいただきたいと思い、紹介します。
トップページです。
はてなブログ 文化領域論 - 山川哲
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「れいわ新選組」に関する記事を3つ程ピックアップしてみました。
〇 2019年5月6日 政党の立ち位置(その16) れいわ新選組
ysatoshi.hatenadiary.jp/entry/2019/05/06/183718
〇 2019年5月22日 れいわの時代の国家主義
ysatoshi.hatenadiary.jp/entry/2019/05/22/190007
〇 2019年6月2日 開放系の中間集団
ysatoshi.hatenadiary.jp/entry/2019/06/02/211713
皆さん、時間のある時に読んでみて下さい!
Rod Stewart - I Was Only Joking
フェイセズの頃のロッド・スチュワートはじつに良かった。今はストーンズに引き抜かれてしまったロン・ウッドのスライド・ギターをバックに歌うロッドはたまらなくいかがわしくて、素敵だった。『ネバー・ア・ダル・モーメント』というソロ・アルバムが気に入って、毎日のように聴いていた。
思えば、ロッドぐらいいい加減な男はロック・シーンにも少ないのではないだろうか。歌がうまいのが禍いしているのか、自分のスタイルなんかすぐに放り出して、流行りのロックにとびつく。うまいのはわかるけど、それはないんじゃないのロッド、とぼくは何度思ったことだろう。
やがて、ぼくはそんなロッドに愛想をつかしてしまった。『アトランティック・クロッシィング』も『ナイト・オン・ザ・タウン』も一応買ったけれど、大して聴きもしなかった。ところが、『明日へのキック・オフ』がリリースされ、このB面を聴いたとき、ぼくはロッドという男を、とても身近に感じ、彼のいい加減さや軽薄さがわかる気がした。結局ミック・ジャガーにもジョン・レノンにもなれなかった男。しかし、ロッドはただの不良少年でありつづけることができた。
B面の最後の曲、「ただのジョークさ」は絶品だ。この曲はいわば私小説的な歌で、ロッドの本音がこめられている。
今は静かにページをめくろう
二十年以上もぼくはコスチュームを
変えずにやってきたけど
主人公はもうステージを去るべきなんだ
観客は誰もぼくを理解してくれなかった
( I Was Only Joking/ただのジョークさ)
あのいい加減な男も、たまにはこんなふうにシリアスに、弱気になることもあるのか、とぼくは思った。意外な気がした。
同じ時期に彼のインタヴュー記事がなにかの雑誌に載って、その中でロッドは、「ロック・シーンには本当の友達なんか一人もいない」なんて言っていた。
「ただのジョークさ」は、本当にいい曲だ。とても稚拙な言い方で我ながら恥ずかしいが、とにかくいい曲なのだ。この曲を聴いてから、ぼくは彼を信用してもいいと思うようになった。
山川健一デジタル全集 Jacks
「みんな十九歳だった」より
↓画質は良くありませんが、最高のライヴです。ビデオテープで持っているのですが、もうデッキがないからね。これを見る度に、涙がこぼれる…
Rod Stewart - I Was Only Joking - Live 1981
https://m.youtube.com/watch?v=7_EQYS6iBTA
ロッド・スチュワートのラヴソングを巡る物語
「私」物語化計画の講義テキストで今週はロッド・スチュワートの "Every Picture Tells a Story"を扱った。僕が初めて出会った表現論であり、自分自身を形成する哲学がこの曲なのではないかという話を書いた。
その趣旨からは外れてしまうので書かなかったことを、ここに書いて一般公開します。さて、うまく書けるかな?
ロッド・スチュワートのラヴソング"I Don’t Want To Talk About It"のことである。ロッドはもちろん自分自身で多くの優れた楽曲を作詞作曲しているが、埋もれた名曲をカヴァーする才能にも恵まれている。ミック・ジャガーはバンドのフロントマン色が強く、ロッド・スチュワートはミックよりシンガー寄りなのだろう。
ロックという音楽は、「今はここにあり、しかしすぐに通り過ぎていくものだ」と言う価値観に支えられている。ロッド・ スチュワートは、そういう意味でまさにロックそのものを生きてきた人だ。いやいや、今や大地に深く根を張った大樹のように見えるローリング・ストーンズの音楽だって、本質的には「通り過ぎる」人間が支えているのだ。バンドネームも転がる石ころ、だからね。
しかし、ミックがストイックで意志の人で交わした約束は絶対守りそうなのに比べて、ロッドはいい加減で頼りなく思想なんかなく、待ち合わせにだって必ず遅れてきそうだ。ミックががジムで汗を流している時、ロッドは相変わらずワインで酔っているのだろう。
しかし、そういうロッドが歌うからこそ、そのラヴソングは僕らの胸に哀切に響くのだろう。
"I Don’t Want To Talk About It"は、今や"You're In My Heart"などと共にロッドのラヴソングとして有名だが、オリジナルはニール・ヤングのバンド、クレイジー・ホースの初期のギタリストだったダニー・ウィッテンが書いた曲だ。
ダニーは1971年にこの曲を発表し、翌年に29歳の若さでこの世を去った。死因はヘロイン中毒である。ニール・ヤングは当時、彼の早すぎる死を惜しんで「生きていたらどんなに多くの佳曲を書いていただろう」と言っている。
ご存知のように、この曲が広く知られるようになるのは、スコットランド出身のロッド・スチュワートが本格的にアメリカに進出することを決めてリリースしたアルバム"Atlantic Crossing"(1975年)の中でカヴァーしたからだ。
君の目を見れつばわかる
ずっと泣いていたんだろう?
今の君には夜空の星も慰めにはならないね
それはまるで君の心を写したようなものだから
君が僕の心をどんなに傷つけたか
もう話したくないんだ
だけどもう少しだけここにいさせてくれるなら
僕の胸のうちを聞いてくれないか
"I Don’t Want To Talk About It"
この曲を書きすぐにドラッグで死んだダニー・ウィッテン、その名曲を完全に自分の持ち歌にしたロックスターのロッド・スチュワート。このストーリーにもう1人若い女性が加わってくる。
2004年、ロッド・スチュワートはロンドンのロイヤル・アルバートホールで行なわれた、一夜限りのチャリティコンサートのステージに立っていた。ロン・ウッド(ローリング・ストーンズ)や、クリッシー・ハインド(プリテンターズ)などもゲスト出演した由緒正しいそのステージで、ロッドはまったく無名の女性シンガーを紹介した。それがエイミー・ベルで、当時22歳だった。
このライヴをDVDで見た僕は、すっかりこのシンガーの虜になってしまった。黒い髪、細いウェスト、はにかんだ仕草、そして野生の獣みたいな鋭い眼。
「ロッド、誰これ? お前の新しい彼女なわけ?」
実はこのわずか一週間前に、スコットランドの北の町グラスゴーの路上で歌っていた彼女を、同郷のロッドが見出しロンドンに連れて行ったのだそうだ。
シンデレラ・ストーリーになるはずだった。
いや実際に、ロイヤル・アルバートホールのオーディエンスの心を掴んだエイミーはスカウトされ、ロッドと同じようにロスに渡ってソロアルバムをレコーディングするのだが、やがてその消息がわからなくなっていく。
ネットで検索してみると、故郷グラスゴーに戻って、ギターを弾きながら歌うシンガーソングライターのスタイルで、小さなパブやライブハウスで唄い続けているとのことだ。今、37歳かぁ。
あれだけの歌唱力があり、作詞・作曲の才能があり、美しいだけではない意志の強さを感じさせる容姿があり──しかしロックの女神はエイミーには微笑まなかったのだ。時々、僕はふとエイミーのことを思い出し、元気にやっているのかななどと考えるのだ。
人間にとって何が幸福なのか、それは人それぞれだ。だから僕が余計な心配なんかするのは大きなお世話と言うものだろう。だがきっと、あの夜のライブを見た多くの人たちが、僕と同じ気持ちを時々抱くのではないだろうか。ロックはここにあり、やがて通り過ぎていくもの音楽である。あの奇跡のような一夜だって時の向こうへ遠ざかっていく。そう考えながら、今、ロッドと歌う"I Don’t Want To Talk About It"を聴くと、胸に染みる。
ドラッグで死んだダニー・ウィッテンが書き、ロッド・スチュワートが有名にしたラヴソングを、今も時々エイミーが小さなパブなんかで歌っているのかもしれない。
しかし、もう一度あのはにかんだ笑顔を見てみたい。
情感豊かな声を聴いてみたい。
ロッド、ロッド、エイミー・ベルをもう一度引っ張り出してくれないか? あのバラードをデュエットしてほしい。それは彼女の人生に一夜限りとは言え、最も強い光を当てた、あんたの責任だと僕は思うけどね。
4月15日月曜19時~渋谷にて物語化計画の懇親会
4月15日月曜19時、僕のの秘密基地、渋谷のロックバー「レノン」でミニ懇親会を開催いたします。ご都合のつく方、ぜひご参加ください。
現在『「私」物語化計画』では実践コース参加者のための個別面談をおこなっております。
せっかくの機会ですので、(コースに関係なく)ご都合のつく方はご一緒にロックバーで語らいませんか?
・参加費:飲食実費割り勘のみ
・当日の飛び込み参加も歓迎
・基礎コースの方、一般のご友人も参加OK
日時:4月15日月曜19時~ざっくり21時ごろ
会場:Lennon Bar, Shibuya
渋谷区桜ヶ丘町(セルリアンタワー東急ホテル裏手)
http://www.shibuyalennon.com/access-ja/
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13023216/
https://retty.me/area/PRE13/ARE8/SUB803/100000066940/
人数把握のため、ご参加いただけそうな方はこの記事へのコメント、もしくは etcetera@etcetc.jp あてに参加表明をいただけますと幸いです。
費用は飲食実費割り勘のみ、受講料やキャンセル料金などのかからない会です。お気軽にご参加ください!
RUDIE'S CLUB BANDのライヴ、4月26日(金)です。
RCBのライヴやります。ズボンズとのジョイントライヴです。興奮するねぇ。僕が向こうのバンドに入ってギミーシェルターでストーンズやったり、この間はドン松尾とRCBのヨージと3人でアコースティックライブやったりしましたが、バンドでちゃんとジョイントするのは初めての経験です。向こうは若いからねぇ、負けられません。あ、RCBも僕以外は結構若いか(笑。
「健さん大学辞めたんだって? ロックンロールの世界にお帰り!」と言うコンセプトだそうです。
4月26日(金)
場所:THE SHOJIMARU 神田駅北口7分
https://fukumarurec.wixsite.com/shojimaru
日時: 4月26日(金)
OPEN/START :19:00/19:30
出演:
ズボンズ
RUDIE'S CLUB BAND
料金:前売/当日 2,500円/3,000円(+ドリンク代)
ウチが先、ズボンズがトリ。最後に2つのバンドが混ざってストーンズやります。ヴォーカル? それはもちろん東京のミック・ジャガーこと私です。
僕は金も才能もないんだが、ロック仲間にだけは恵まれてるんだよね。それだけあれば、人生は最高。
愛の裁きだけはごめん被りたいもんだぜ、OH MY!
先着10名様に、僕らのデビューアルバム、《バックストリート》を差し上げます。部屋に10枚だけ残ってた。
来てね!
期待は裏切らないよ。
それにしても同じTHE SHOJIMARUで4月11日に山川沙登美の出版パーティ、26日がライヴ。
そういや、THE SHOJIMARUは忌野清志郎さんとタイマーズやってたドラマーの杉山章二丸の店です。4月はよろしく頼みます!
『あの日 勇者だった僕らは』(山川沙登美 著)、本日発売です。
ゲーム業界創成期の若者たちを描いた青春小説『あの日 勇者だった僕らは』(山川沙登美 著)が本日発売になった。
本書の企画がスタートしたのは昨年、山形にある東北芸術工科大学の教員宿舎においてだった。
沙登美は僕の娘ですが、文芸学科の客員教授である越水利江子さん、楠章子さんの夏と冬の集中講義「児童文学・ファンタジー小説」のアシスタントを無給でやらせていた。
一方、文芸学科では、麻野一哉さんに「ゲームシナリオ構築」という集中講義をお願いしていた。夜になると皆でご飯を食べ、教員宿舎でビールを飲むことになる。それが毎年続くので、気心が知れてきて、麻野さんと楠さんの家が近いということもわかり、毎回楽しい夜が続くのだった。
とりわけ麻野一哉さんのゲーム開発の話が面白く「これを長編小説にできたら最高だよね」ということになる。しかし麻野さんはゲーム開発で忙しく(いま思えば「テクテクテクテク」だね)、小説を書いている暇なんかとてもない。山川沙登美は最初の本「麒麟島神記」を幻冬舎文庫で出した後、最初のゲーム会社を辞めてのんびりしていたので、時間があった。
考えてみればゲーム業界の内側がわかっていて小説が書ける人なんてあまりいないよな──じゃあ沙登美が書けということになり、麻野さんへの取材がスタートした。
せっかくだから巻末に、麻野一哉さんにはゲームの世界の解説を、転職活動を始めた山川沙登美にはゲーム業界の「就活ガイド」を書いてもらおうということになり、編集とDTPを文芸学科で編集を教えている野上勇人さんに担当してもらい完成したのが本書です。
野上勇人はFacebookにこう書いた。
「ファミコン全盛のあの頃から今まで、ゲームづくりのために悪戦苦闘する若者の姿が、とても面白く描かれています。ぜひ、お読みください!」
僕は最終のゲラだけ読ませてもらったのだが、個人的な感想を一言。
「文学のことなんか何も教えてないし彼女は父親の小説なんか読んだことはないはずなのに、俺の小説に似てない? とくにドラッグのシーンとか」
それからもう一つ。
僕はコンピュータもゲームもとにかくデジタルなものは大嫌いだった。CDプレイヤーだって、かなり長い間買わなかった。その僕がMacintoshにハマり、いっぱしのゲーマーになれたのは、娘のおかげです。この場を借りて、どうもありがとう──と言いたい。今からではもう無理だが、生まれ変わったら僕もゲームクリエイターになりたいものです!
興味がある方、是非ともお読みください。
「私」物語化計画、3月のスクーリング&懇親会
作家と編集者、作品の読み方の違いを知る
作家:山川健一 ✕ 担当編集者
3月23日土曜夕方、新宿にて開催!
・編集者は応募作品をどう読んでいるのか?
・作家と編集者の作品の読み方の違いとは?
・タイトルの重要性
・新人賞応募原稿の表書きにつける「梗概」(こうがい)の付け方、テクニックとは?
■スクーリング日程
3月23日土曜
開場:16時15分
講義:16時半〜18時半
会場:新宿三丁目貸会議室
SOBIZGATES
東京都新宿区新宿5-11-2 SOBLD. 2階
https://kaigi.kasegroup.co.jp/build/access/c0023870.php
都営新宿線「新宿三丁目」駅より徒歩1分
東京メトロ副都心線「新宿三丁目」駅より徒歩1分
JR山手線「新宿」駅より徒歩5分
スクーリング参加費:6,000円(税込)(会員様は1,000円引き)
★スクーリング後に懇親会開催
19時〜21時に新宿三丁目近隣の飲食店にて懇親会開催
飲み放題・コース料理込み(和食系居酒屋となる見込み)
懇親会参加費:6,000円(税込)(会員様は1,000円引き)
■参加方法
お名前、ご連絡先(メアド/携帯電話番号)、参加人数、スクーリング/懇親会それぞれへの参加の有無を、etcetera@etcetc.jp あてにご連絡ください。返信をもって参加受け付けといたします。
・『「私」物語化計画』非会員の方もご参加いただけます
・スクーリング、懇親会、両方参加/どちらかのみの参加も可能
・スクーリングは当日の飛び込み参加も歓迎いたします
・懇親会は飲食店予約の都合上、当日不参加の場合キャンセル料がかかります
これやるの、毎月楽しみなんだよね。今の僕のいちばんの楽しみ。会員でない人もいらして下さい。お待ちしてます!