マーベルパズルクエスト【Marvel Puzzle Quest】 Chasmについての雑感 | 山和(やまかず)のブログ

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Marvel Puzzle Questにおける2021年リリースのベストキャラクターはShang-Chiであったが、2022年のベストキャラはおそらくChasmであろう。


先週から今週にかけての強化キャラクターは、2022年にリリースされたキャラのうちChasmを含む8体だったが、PVP(対戦モード)におけるChasmの使用率は、感覚的には95%をゆうに超えていた。

これほど多くのプレイヤーが使用しているにもかかわらず、Chasmに対するプレイヤーの感情は、Shang-Chiのそれとは対極に位置する。
つまり、Shang-Chiが多くのプレイヤーから愛されているキャラであるのに対して、Chasmは多くのプレイヤーから嫌悪の対象として認識されている存在なのである。


Chasmの存在が忌み嫌われるその理由は、彼の徹底した妨害性能にある。

まず、Chasmは、開幕時に相手チームを全員(耐性がない限り)気絶させる。
これにより、開幕時に効果を発揮するスキルの全てが無効化される。
私の大好きなBeta Ray Billがその筆頭であり、その結果、無課金・微課金の強い味方であるPolarisもとばっちりを受けることになった。


PVPにおけるBeta Ray Bill&Polarisは、Chasm登場前までは一定数見かけるメジャーチームだったが、Chasm登場後は、狩り尽くされたせいか、絶滅危惧種になりつつある。
実際、私も今はこのチームを見かけることがあれば、必ず美味しく頂くことにしている。

というものの、開幕気絶は、どちらかといえばそういった一部の層を狙い撃ちする妨害性能であり、Chasmの嫌らしさを表現するホンの一部に過ぎない。

彼の妨害の真骨頂は、やり過ぎともいえるAP制限にある。
AP(アクションポイント、他ゲームにおけるMP的なもの)を貯めることができなければ、多くのキャラクターはその個性である派手なスキルを発動させることができず、ただただタイルをマッチしてダメージを与えるだけの存在に成り下がってしまう。

Chasmは2つの能力、マッチしてもAPを貯めることができない「Abyssタイル」を作り出す能力と、毎ターン相手のAPのうち1色を直接減少させる能力により、APの蓄積を制限する。
キャラクターが発動するスキルは、このゲームの大きな魅力であり、戦略性を担う部分であるにも関わらず、Chasmは、それらを一切否定してしまうのだ。

もちろん、過去にも相手チームのスキル発動を制限するキャラクターは存在していた。
そういったキャラクターが相手チームにいた場合、当然、速やかにそのキャラを処理して、その後の展開を円滑にするのが定石である。

しかしながら、Chasmにはその戦法が通用しない。
彼は味方が生きている限り(条件はあるものの)何度でも生き返るからだ。


生き返る条件はかなり緩く、盤面上にAbyssタイルが3~4枚あればよい。
Abyssタイルは、Chasmがマッチする毎に2枚程度生成されるから、開幕2ターン以内(つまりChasmが2マッチする前に)にChasmを倒さない限り、Chasmを早期に根絶するハードルはどんどん高くなる。

さらに、Chasmは、自分のライフを回復する手段も備えており、ゲーム終盤、そのライフ回復手段であるWebタイルが盤面にあふれるようになると、信じられない量のライフを回復するようになる。

なんとか勝ちを収めることができたとしても、その不死身性能と回復性能ゆえ、必然的にゲームが長引くことになる。
Chasmは、プレイヤーの貴重なリソースである時間までをも奪う存在なのだ。

強力な妨害性能を持ちながら、不死身の存在。
もうこれだけで十分、「壊れ」に分類されるキャラクターかもしれない。

だが、これだけでは終わらない。
Chasmは、敵に大ダメージを与えるハードパンチャーでもあるのだ。

Chasmが、ダメージを増加させる手段は2つ。

ひとつは、敵味方の総AP量が少なければ少ないほど、相手に与えるマッチダメージが増える能力。
自身のAP制限ときれいに噛み合っており、ゲームの終盤に至るまで、この能力は効果を発揮する。

そしてもう一つは、毎ターン、自身と相手チームの1人にダメージを与える能力。
自身も傷つくものの、毎ターン相手にダメージを与え続けるのだから非常にダメージ効率が良い。
そもそも自身は生き返るのだから、毎ターンダメージを受けても影響は少ない。
ここでも自身の能力ときれいに噛み合っている。

徹底した妨害性能を持つ不死身のハードパンチャー。
味方にすればこれほど頼もしい存在はいない。
したがって、誰もが頼もしい存在であるChasmを使うことで、PVPの戦場は、Chasmであふれることになる。

味方にすればこれほど頼もしい存在はいないが、敵にすると、もう本当にうんざりである。
倒しても倒しても、スキップしてもスキップしてもPVPの相手として登場するChasm。
こんなところでも彼の不死身っぷりは発揮されているのだ。

Chasmが戦場にあふれた結果、ゲームにかかる時間は長くなり、PVPの多様性は失われる。
嫌われて当然の存在といえるかもしれない。


果たしてChasmの天下はいつまで続くのだろうか。


Chasmが環境に氾濫する状況に対して、運営が手をこまねいているわけでもなく、Chasmリリース後、その対抗キャラとして、RiriやHit-Monkeyをリリースしている。


特にRiriは、2022年のナンバー2であろうThorとのコンビで、Chasmの対抗馬となることが期待されている。


Ririがショップに常設されるのが今週からなので、まだ使用率は低いものの、一部プレイヤーは使用しており、なかなかの効果を発揮しているようだ。

Chasmについては、その嫌らしさゆえ、多くのプレイヤーがナーフ(弱体化)を望んでいるようであるが、ナーフによってゲームバランスを調整する方法は、ゲームとして健全なやり方ではないと思う。


私としては、そういったやり方ではなく、RiriやHit-Monkeyが、期待通りのChasmキラーになってくれることを期待したい。