こんにちは。
金沢の料理屋四代目、山縣 秀行(@kotobukiya_yama)です。
料亭で出される料理といえば、かいせき料理。
かいせきって、会席?それとも、懐石?
この違いってあまり一般的に知られていないかなと思います。
たまたま読み方が同じということもあり、ましてや混同されやすいですね。
「会席料理」
現代の日本料理において、儀式等でも用いられる正式な料理形式とされています。
そもそも江戸時代に盛んだった詩や俳諧の集まりのことを「会席」と呼んでいました。
その会席が、料理屋やお茶屋で行われるようになると、その際の宴席料理として、発展していったものが「会席料理」となったと考えられています。
会席料理の献立は、一汁三菜(汁物1品と料理3品)が基本。
これに、八寸やその他の料理が追加され、最後にご飯と汁が出されるという形。
八寸・造り・お椀・焼物・揚物・煮物・酢の物・蒸し物・ご飯+汁+香の物・果物というのが、主な献立構成になります。
料亭や旅館などのお料理は、ほとんど、この会席料理の流れだと思います。
「懐石料理」
懐石料理は、お茶会(お茶事)でお客様をおもてなしする際に提供される料理のこと。
お茶事の際、空腹のまま濃茶を飲んで胃を刺激することがないよう、ささやかな軽い食事を取るようになったのが始まり。
そのため、もともとはごくシンプルな一汁一菜でしたが、現在は、一汁三菜提供されることが多くなっています。
最初にご飯が出るのが、会席料理との大きな違い。
近年では、日本料理のコースとして「懐石料理」の名称にて提供されているお店も多くありますが、そのほとんどは「会席料理」に「懐石料理」のエッセンスを加えたものと言っていいかと思います。
よって、本来のお茶事の懐石料理は「茶懐石」と区別されることが多くなっているようです。
お酒とともに楽しむ日本料理コースが「会席料理」
お茶事に出されるお料理が「懐石料理」
この違いを覚えておいていただければOKです!
各々の詳しい内容については、また記事を改めてご紹介したいと思います!
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