こんにちは。

 

金沢の料理屋四代目、山縣 秀行(@kotobukiya_yama)です。

 

 

料理屋さんで、会席料理のコースをいただくと、2~3品目くらいで提供されることの多い『お椀

 

日本料理では、この『お椀』が、メインディッシュといっても過言ではありません。

 

出汁、汁の張り方、具材の盛り方、香りなど、細部に至るまで、料理人はこの一椀に全勢力を注ぎ込むのです。

 

まず、お椀が出された時、蓋が濡れていることがあります。

 

これは、器の中に料理がちゃんと入っているという確認の印。

 

茶懐石の作法に従い、茶筅で霧を吹くことが多いです。

 

お椀は、お客様の前に置かれた瞬間に一番美味しくなるように調理されています。

 

ぜひ、早めに蓋を取ってお召し上がりを。

 

蓋は、内側を上にして置いてください。

 

蓋の内側には、凝った蒔絵が施されていることが多いので、それもご馳走のひとつ。

 

まず、最初に一口、汁をすすってから、その後、具材をいただくようにしてくださいね。

 

その汁に、そのお店の格、料理人の腕が凝縮されています。

 

食べ終えたら、蓋を元通りに。

 

よく、内側を上にして置かれることがありますが、取りにくくなるので、元のように戻してくださいね。

 

会席料理の華であるお椀。

 

日本料理の真髄をこの一椀から、感じてみてください。