ポルシェ911スピーカーシステム/イメージ | くるまの達人

くるまの達人

とか、タイトルで謳いながら、実はただの日記だったりするけど、いいですか?

ロードスター乗りのお友だちたちは、
軽井沢ミーティングに出掛けていま
す。スピーカーシステムを装着してく
ださっている2人のオーナーが、興味
があれば試聴していいですよと申し出
てくださっています。

NDは、3Dシステムまで搭載したフ
ルシステム仕様です。先日出展した
OASISミーティングのときと同じプレ
イリストの曲が入ったプレイヤーと、
現在研究中のシネマモードを楽しんで
いただけるヘッドマウントディスプレ
イをオーナー氏に預けてあります。

NCは、開発車として製作に呈してい
ただいた車両そのものです。

直接連絡をしてほしいとのことなの
で、まずは投稿してくださった内容を
ご覧ください。

【2024/5/25 軽井沢ミーティング試聴】






わたしはというと、ガレージでポル
シェ911の配線を進めています。

最終製品仕様がようやく確定したの
で、ようやく配線類の敷設確認ができ
るようになったというわけです。

製作を依頼している部品が揃い次第、
最終の製品アッセンブルと取り付け、
そしてDSPのセッティングを行えば、
皆さんにお披露目できます。





今日からしばらく、不定期ではありま
すが、ポルシェ911スピーカーシステ
ムの概要をこのブログでお話ししよう
と思います。


かねてより製作のリクエストをたくさ
んいただいていたポルシェ911スピー
カーシステム、まずはtype993用から
スタートします。

ピッキーンというドアキャッチが外れ
る硬質な音が、愛車のシートに身体を
沈めたい気分になった空冷911のオー
ナーを迎えてくれるトキメキの第一声
です。

硬質なグリップのステアリングに手を
掛け、メタル製のクレストが埋め込ま
れたイグニッションキーのグリップを
縦に握って、窓側に縦向きに空いた
キーシリンダーにスルリと挿し込む。
左ハンドル車だと少し手首が変な向き
にねじれそうなあたりまで時計方向に
捻ったところで、スターターモーター
が、そしてエンジンが回ります。始動
直後のけっこうな音量の半分くらいは
クランクシャフトにVベルトで直結さ
れた空冷ファンが突然かき回すそのあ
たりの空気の乱れ音じゃないかと思う
のですが、空冷911というのは誠に趣
味性の高いクルマだと多くの人に直感
させる重要なポイントです。

パラレルステアリングジオメトリーが
不都合な領域に閉じ込められる市街地
の走行感でさえ、なにか特別なクルマ
を運転している感覚を味わうには好都
合だと思えてしまうほど、ポルシェと
いうクルマが帯びている神聖感は強烈
で、それが単なるブランド品ではなく、
調べれば調べるほどリアルに世界最高
峰の自動車エンジニアリングの塊なの
だと知るに至っては、もう他のクルマ
へのスポーツカーとしての興味が失せ
てしまうわけでして……。この感じ、
オーナーにはきっと理解していただけ
ると思います。

理想的には、こういう速くて早いクル
マは、速度と挙動に体の反応がついて
ゆける年齢のうちに手に入れるべきで
すが、かなりの高額車でもありますか
ら、そこそこの年齢で楽しまれている
方も多いと思います。


さて、あのソリッドなタッチのステア
リングの反応を手のひらに感じながら、
必要なときに必要なだけ加速してくれ
るエンジンをペダルのつま先辺りに感
じながら、踏めば踏むほど密度の高い
“ばぁー”音がミラーに映り込みそう
なほど盛大になる空冷911のあの車内
で、いったいどんな音楽をどういう気
分で楽しむ人が多いのだろう、という
ことをずっとずっと考えました。


実は特別なスポーツモデル以外、ポル
シェの実用性はかなり高いので、かな
り普段使いに近い感覚で乗られている
方も多いクルマだとも思います。

気分が高揚するような明るさは備えて
いてほしいけれど、マツダ・ロードス
ター用よりも少し落ち着いた感じがい
いな、と。あの頃系メルセデスよりも
ずっとコンパクトな空間ならではの
パーソナル感を演出したいなとも思い
ました。フロントウインドウがステア
リングを握る拳のすぐ向こうに立ち上
がっていてダッシュボードの奥行きは
ほんのわずかです。歌姫にはどのあた
りに浮かび上がってもらいましょうか。

発声のアタマがやわらかい歌声、危機
疲れにつながるような刺激を避けて、
でも詳しい人ならリバーブ機材の銘柄
がわかるほどの緻密な表情と丁寧な音
の消え様は絶対に実現する。穏やかに
クルージングするときに流れる夜景に
jazzを溶け込ませたい。思い立って週
末の早朝に走り出したい気分のときに
少し大きめの音量でアメリカンハード
ロックを浴びたい。DSPを駆使すれば
コンサートホールでフルオーケストラ
の渦に位置感覚を失うほど溺れるあの
感じを演出できる基本性能を備えさせ
ることは基本中の基本。

そんなことをたくさんたくさんイメー
ジしながら、車両への加工や改造はね
じ穴1つも行わない取り付け性能や、
インテリアも純正のデザインのままで
楽しめることや、車内の迫力や興奮が
車外へ漏れ出ない大人なクルマとして
の特性は純正を遥かに凌ぐことといっ
た、これまでどおりのわたしが創るス
ピーカーシステムの基本的な特徴は一
歩も譲らずに仕上げました。


汎用性がまったくなく、空冷ポルシェ
911、しかもまずはtype993にしか装着
できない完全専用設計であることが、
それ以外のモデルに乗られている方に
は残念で、製作するわたしにしても商
売としての効率が最低という悲しい事
実はありますが、こと空冷ポルシェ
911の雰囲気を一気に拡張するような
音楽空間の実現という部分については、
相当に期待してもらって大丈夫です。

そのための、完全車種別設計ですから。




次回は、メインスピーカーの構成やあ
れこれについて書こうと思います。





※ぜひ、Facebookでわたしをフォロー
してください。ブログよりも更新が楽
なので、スピーカーシステムの話、ク
ルマの話、はるかにたくさんの発信を
しています。簡単な動画ですが、スピ
ーカーシステムの音を車内で録音した
ファイルも、Facebook内にはたくさ
んあります。鑑賞だけならアカウント
は不要です。下のFacebookのURLから
飛べます。

山口宗久(YAMAGUCHI-MUNEHISA.COM)
webTV「モーター日本」
facebook / Yamaguchi Munehisa
Twitter / nineover