あっという間、ほんとあっという間の
2月。いろんなことに追い立てられる
ように過ぎてしまいました。3月はも
う少し、自分の方向を見つめた仕事に
力を注いでみたいと思っています。
明日発売のCarSensorEDGE誌が届き
ました。今月の「クルマの達人」は、
プレスコットの平さんのことを書かせ
ていただきました。
わたしのような精神的なガキには、ま
だまだ早いような気がするクラシカル
で小さな英国車の達人です。
冒頭部分をご紹介します。
「クルマの達人」
プレスコット 平 武司 ~冒頭~
私は、手の大きな人がうらやましい。
それほど大きくなく指の細い私の手は、
米粒のような小さなものをつまみ上げ
たり、もちろん原稿を書くためにキー
ボードを打つというような作業には不
満ないが、それでも大きな手には憧れ
る。握手をした相手に、ほっとするや
さしさや温かさ、そして包み込むよう
な安心感を伝えることが得意な類では
ない。
平さんの手は大きい。指が太く、手の
ひらが肉厚でふっくらとしている。ど
んなに丁寧に洗ってもうっすらと残る
オイルの染みがわずかにコントラスト
を強めたその手で、古い英国車を愛し
むように触れる。
オーナーたちから預かったクルマたち
に混じって、平さんのオースチンがあ
った。ハンドルの中央にある方向指示
器のスイッチを操作すると、ドアの後
ろにオレンジ色のバーが飛び出す。そ
の様子がおもしろくて何度も出したり
収めたりを繰り返してもらっていたら、
小さな懐中電灯でバーの奥を照らして、
それが動く仕組みを教えてくれた。覗
きこむ私の視線の先には、古い電熱器
のように丁寧に巻かれた飴色のコイル
とそれを指さす太い指があった。平さ
んは大きな手で、小さな英国車をいじ
る。
続きはCarSensorEDGE誌で読んでく
ださいませ。いいことが書いてある、
かもしれません。
山口宗久(YAMAGUCHI-MUNEHISA.COM)
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