2015年4月号の「クルマの達人」 | くるまの達人

くるまの達人

とか、タイトルで謳いながら、実はただの日記だったりするけど、いいですか?

あっという間、ほんとあっという間の
2月。いろんなことに追い立てられる
ように過ぎてしまいました。3月はも
う少し、自分の方向を見つめた仕事に
力を注いでみたいと思っています。

明日発売のCarSensorEDGE誌が届き
ました。今月の「クルマの達人」は、
プレスコットの平さんのことを書かせ
ていただきました。

わたしのような精神的なガキには、ま
だまだ早いような気がするクラシカル
で小さな英国車の達人です。


冒頭部分をご紹介します。


「クルマの達人」
プレスコット 平 武司 ~冒頭~

私は、手の大きな人がうらやましい。
それほど大きくなく指の細い私の手は、
米粒のような小さなものをつまみ上げ
たり、もちろん原稿を書くためにキー
ボードを打つというような作業には不
満ないが、それでも大きな手には憧れ
る。握手をした相手に、ほっとするや
さしさや温かさ、そして包み込むよう
な安心感を伝えることが得意な類では
ない。

平さんの手は大きい。指が太く、手の
ひらが肉厚でふっくらとしている。ど
んなに丁寧に洗ってもうっすらと残る
オイルの染みがわずかにコントラスト
を強めたその手で、古い英国車を愛し
むように触れる。

オーナーたちから預かったクルマたち
に混じって、平さんのオースチンがあ
った。ハンドルの中央にある方向指示
器のスイッチを操作すると、ドアの後
ろにオレンジ色のバーが飛び出す。そ
の様子がおもしろくて何度も出したり
収めたりを繰り返してもらっていたら、
小さな懐中電灯でバーの奥を照らして、
それが動く仕組みを教えてくれた。覗
きこむ私の視線の先には、古い電熱器
のように丁寧に巻かれた飴色のコイル
とそれを指さす太い指があった。平さ
んは大きな手で、小さな英国車をいじ
る。



2015_02_26_tatsujin

続きはCarSensorEDGE誌で読んでく
ださいませ。いいことが書いてある、
かもしれません。



山口宗久(YAMAGUCHI-MUNEHISA.COM)
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