『スイッチ』 | 山田小説 (オリジナル超短編小説) 公開の場

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短い物語ばかりですので、よろしくお願いします。

 二人の少年達がマンションの通路に立って話し合っていた。

 「ほら。このスイッチのすぐ下に『スイッチ』と書いてあるよ」

 「そうだね」

 「でも、何のスイッチなのかわからないよね?」

 「スイッチを動かしてみたら何かが変わるかもしれないよ」

 「勝手に動かしていいのかな?」

 「駄目だとはどこにも書かれていないよ」

 少年はスイッチを動かした。すると、天井の照明が明滅した。一瞬だけ視界が完全に暗くなったのだった。少年は驚いて咄嗟にスイッチから手を放した。そして、少年達は周りを見回してから再びスイッチの方に視線を向けて話し合った。

 「ほら。このスイッチのすぐ下に『スイッチ』と書いてあるよ」

 「そうだね」


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