零月について | 山田小説 (オリジナル超短編小説) 公開の場

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 年末に新しい年のカレンダーを準備していたところ、「なぜ零月がないの?」と息子に訊かれた。

 なぜだろう?そういえば、どうして時刻の数え方と統一されていないのだろうか?一月は最初の月だが、一時は最初の時刻ではない。一分も最初の分ではない。零月があるべきではないだろうか?或いは、十二月一日を新年の始まりにするべきではないだろうか?考えてみると息子の疑問ももっともである。

 「零月があるべきだね」と私は答えた。


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