空を飛ぶ初夢 | 山田小説 (オリジナル超短編小説) 公開の場

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アメーバブログにて超短編小説を発表しています。
「目次(超短編)」から全作品を読んでいただけます。
短い物語ばかりですので、よろしくお願いします。

 「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」

 「あけましておめでとうございます。こちらこそ、今年もよろしくお願いします」

 「初夢は見ましたか?」

 「ええ。今年は空を飛ぶ夢を見ました」

 「どのように飛んだのですか?航空機に乗ったのですか?」

 「両手で持ったホースをヘリコプターのプロペラのように頭の上で振り回したのです」

 「そのような方法では空を飛べないでしょう?」

 「夢の中では飛べたのです。ホースは空洞なので軽くて早く回せるのです。それに、手元を塞いだ状態で回転させると遠心力で空気が抜けていくので空洞がさらに軽くなっていくという理屈を夢の中で思い付いたのです。実際、足が地面から離れて身体が空中に浮かびましたよ」


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