歩く犬 | 山田小説 (オリジナル超短編小説) 公開の場

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アメーバブログにて超短編小説を発表しています。
「目次(超短編)」から全作品を読んでいただけます。
短い物語ばかりですので、よろしくお願いします。

 「あそこに犬が歩いているでしょう?」
 
 「はい。そうですね。それで?」
 
 「犬が歩いています」
 
 「わかっています。犬が歩いています」
 
 「犬が歩いています」
 
 「それで?」
 
 「犬が歩いています」
 
 「わかりました。犬が歩いています」
 
 「いいえ。あそこには犬が歩いてません」
 
 「でも、犬が歩いてましたよ」
 
 「犬が歩いていました」

 「犬が歩いていましたね」

 「犬が歩いていません」
 
 「ええ。通り過ぎましたね」

目次(超短編小説)