夏の畦道 子供達が一列になって黙々と細い畦道を歩いていると、その頭上の遥か高い場所から真夏の濃い青空が静かにゆっくりと舞い下りきた。 青空は子供達のやわらかな頭髪を軽く撫でると瞬時に跡形もなく消え失せたが、彼等の心持ちをほんの少しだけ軽くさせたのだった。目次(超短編小説)