まず最新の投資主体別売買動向を先週金曜のメルマガで掲載したのでそちらからご紹介します。

 

 1月第1週週末3連休の後を受けた今年、本格的に相場が始まった第2週の投資主体別売買動向で国内主要投資主体がどう売買したかを掲載しています。毎週統計を拾っていますが個人投資家の1京682億円というのに度肝を抜かれました。京など記憶にほとんどないからです。ものすごい金額を個人投資家はこの週に売ったという事です。対して外国人投資家(以下、外資と略す)は1京近くの金額を買ったことがわかりました。

 

 ではその1月9日から1月12日、日経平均はどういう動きだったか、チャートで見てみましょう。

 

 黄色の線で囲ったところです。日経平均はまず34000円台に乗せ、その後も急激に上昇を開始しているのがわかります。当塾ではそれを動意が始まったと呼んでいます。長期持ち合い圏の上限から上放れをブレイクアウトと株式市場では呼びます。そのブレイクアウトはつまり動意なのです。その動意に乗っていくのがひとつの投資戦略で当塾が得意とするところです。

 

 この週、日々、どういうふうにとらえていたか、先々週12日金曜の当塾メルマガおよび「山の中の超相場観1月第2週号」の「相場展望」で以下のようにご紹介しています。

 

 

☆先週号で日経平均のボックス圏の現状と、徐々にそれが「煮詰まり」つつあり、上へ放れる可能性もある趣旨でお伝えしたところ、週明けから急激に上伸が始まったので、あまりにもその時が早く訪れたことに正直やや驚きととまどいを感じながらも、なぜこういう状況になったのか、そして今後どういうふうに日経平均が展開していくか、私の考えをご紹介します。

☆以下に日経平均とNYダウ平均の日足6か月チャートを貼付しました。何故NYダウ平均かというとNY主要3指数の中で日経平均に影響力と連鎖性が最もあるためです。日経平均は今週は3連休明けで火曜日からでした。火曜日の時点でテクニカル的な見方になりますが三角持ち合い圏(上方ウェッジ型)の頂点に達しています。

日経平均日足
 
NYダウ平均日足
 
☆3連休明けの9日、寄り前メール「今日の予想」から以下、ご紹介させていただきます。「米国株は5日上昇、そして国内が祝日で連休中の昨日も米国株は上昇しており、シカゴ先物日経平均は大証比570円の大幅高で返ってきていることから今日の日経平均は水準を上へ押し上げると予想。
今年を占うのに昨年は日米金利差の縮小で円高が株式市場の下押し要因としていたが今年に入り、それでもNY市場が今年最低3回の利下げをFRBが検討していることによって、為替要因を上回る、今年は株式市場がリスクオンに傾きやすい1年と予想した。少なくとも今年前半はそうなる傾向と考える。早速連休中の新年幕開け、34000円台が視野に入るモードに入ってきたように感じる」。ボックス圏上限に向かう予想を立て9日の終値が33763円(+385円)。この日、持ち合い圏上限に駒を進めます。

☆翌日10日ですが、NYダウ平均は157ドル安で返ってきます。シカゴ先物日経平均は大証比125円高の33885円。寄り前の今日の予想は以下のとおり。「NYダウ平均は37373ド安値から終値37525ドル152ドル、下げ幅を縮小しており、引け味は悪くなかった。シカゴ先物日経平均は大証比125円高の33885円。昨日前場は33900円台まで上昇も上げ幅縮小が続いた。しかしその後終値まで値を持ち直して引けた。今日の動きが肝心要。再び33900円台を回復し34000円台を視野に入れることができるかー。今年に入りじわじわと上へ伸びているだけに期待がかかるが、さてどうかー」。 

日足
 
☆寄り前予想では34000円台を今日、視野に入れることができるかとしていたのでした。ところが寄り付きからいきなり仕掛けてきたのでした。10時2分配信の前場概況で「9時半過ぎからブレイクアウト上伸を開始し、一気に34000円ラインを超え、34100円台へ、そしてさらに上伸し34200円台まで乗せました」と送信しています。
この日から長期持ち合い圏上限をブレイクアウトする動意が始まったのでした。

☆この勢いは終日変わりませんでした。14時42分の明日の予想で「14時40分、日経平均は34478円(+715円)。あと20分で大引けですが、しっかりの動きが続いています。前場から解説してきたように、持ち合い圏上限を本日、超えて現在、ブレイクアウト中。青天井の状態に。動意が始まったと見て、明日も続伸を予想します

☆以降は詳細を省きますが、10日終値が34441円。11日終値が35049円。そして本日12日終値が35577円。
2営業日で1136円もの上げ幅で、イメージ通り動意が続いています。早くも3万6000円ラインが視野に入りました。

☆こういう時は難しく考えてもしょうがないです。変わり目が今週訪れたのです。どういう理由で今年の初めにこういうことになっているかわかりません。ただし持ち合い圏の上限を上放れしだした。この現実をどう行動にあなたは結びつけるかということに尽きます。

☆米国の利下げもこれから始まることを考えるとマーケットは今後さらにリスクオン(選好)に進むことが予想されます。まだまだ伸び続けるのではないでしょうか。 今年は前半買い勝負。そして後半は売り勝負です。

 

(以上、1月12日当塾メルマガおよび「山の中の超相場観1月第2週号」より)
 

 

 簡単に言うと、当塾では「これから」「始まった」という見方で臨んでいるわけです。私自身もこの週、あわてて新たに買いを入れたとお伝えしました。この週そして投資主体別売買動向で外資がとてつもない金額で買いを入れているのがわかったわけです。いっぽう個人投資家はどうしたかというと、とてつもない金額(1京超え)の売りをおこなった、ということです。

 

 その後、相場がどうなったかというと先ほど掲載した日経平均のチャートを見ればわかる通り、翌週、月曜は続伸、火曜から木曜にかけてミニ調整が入り、金曜から再び急激に買われ始めます。そして今週に入り、3万6千円台に突入するわけです。

 

 1月15日の以下、記事に書きましたが、

1989年と異なる「日経平均最高値更新」の世の中を予想 | 山中株式投資塾 (ameblo.jp)

 

 バブルの時と違い、今回の株式市場の動意で誰もが勝てる可能性は低いと見ています。簡単に言えば1989年の頃は国民全員参加型で株式市場を上げていったのでした。ですから株長者もたくさん生まれました。しかし今回の株式市場の動意ではとても全員参加とは言えません。外資は参加していますが。個人投資家は何故、こんな大量に売るのか意味がわかりません。

 

 いずれにしても証券会社の株価が予測していますが、今年は株の年になるのでしょう。ですから最も良いタイミングで買い、そして売ることができる人が恩恵を受けます。