中央区光害防止指導要綱の制定

-「光害」ってなぁに？-

近年、デジタルサイネージを活用した動画による屋外広告物やLED照明など、新たな光源を使用した屋外照明が発する光が原因で不眠や頭痛などの健康被害や生活環境の悪化などの訴えが増加しています。これらの屋外照明は光害の原因となる一方、経済活動の活性化に資するものであることから、住宅地と商業地が隣接する中央区の特性を踏まえ、生活環境との両立が求められています。

こうした状況下において、本区では屋外照明の設置及び運用について、環境省が「光害対策ガイドライン」で示した基準の遵守に向けたルールを作り、当該ルールを徹底することで、区民等が快適に暮らし、又は過ごすことができる環境確保の実現を図っていくことを目的とする中央区光害防止指導要綱を制定しました。本要綱では、「判定基準を超える屋外照明によって区民等の健康又は生活環境に係る被害が生ずること」を光害と定義しています。

対象地域は区内全域で、対象物は屋外を照射するすべての照明です。光害が生じている場合又はそのおそれがあると区が判断した場合は、事業者に対して指導を行います。繰り返しの指導にもかかわらず、状況が改善されない場合は、事実の公表を行います。なお、デジタルサイネージ等の映像表示装置の取扱いについては別途手続きを定めています。

　過去に自公議員が一般質問で光害に関して取り上げていましたが、本要綱の十分な説明や資料が提出されずに制定されたように感じています。要綱は行政機関内部における内規であり、条例のような法規としての性質は持っていません。しかし、区長への手紙などに住民から夜間屋外照明が眩しいと言う苦情が寄せられる一方で、商店街を盛り上げようとデジタルサイネージを設置する取り組みがなされています。また、臨海部ではネオンの綺麗な夜景を求める声があります。そこで、商業地域における光害について、改めて考えてみようと思います。