TORIO パリ・東京・大阪モダンアート・コレクション その2 | やまちゃん1のブログ

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もうすぐ梅雨入りですね
大賀ハスが雨空に色彩を点じます

  





さて、TORIO展その2へ


Ⅳ  生まれ変わる人物表現




3館を代表する女性像


アンリ・マティス 椅子にもたれるオダリスク 1928年 MAM



萬鉄五郎 裸体美人 1912年
MOMAT



モディリアーニ 髪をほどいた横たわる裸婦 1917年 NAKKA


自画像


左から、恩地孝四郎 自画像 1915年 NAKKA、シャイム・スーティン グロテスク 1922―25年 MAM、丸木俊(赤松俊子) 1947年 MOMAT


こどもの肖像


左から、原勝四郎 少女像 1937年 NAKKA、岸田劉生 麗子肖像(麗子五歳之造形) 1918年 MOMAT、藤田嗣治 少女 1917年 MAM



女性のまなざし


藤島武二 匂い 1915年 MOMAT

藤島武二の女性像は妖しい、この「匂い」もアンニュイで秘密な雰囲気が漂っている
中国服の女性はテーブルに置かれた嗅ぎタバコを楽しんでいるらしいが、目線はあらぬ方向だ



ピエール・ボナール 昼食 1932年
MAM (ネット画像借用)

室内で昼食をとる妻を描いているらしいが、彼女の視線は虚ろだ
暖色系が不健全な空気を作っている


美の女神たち


ジャン・メッツァンジェ 青い鳥
1912―13年 MAM

キュビスムの画家、青い鳥をつかむ女性、黄色い扇子を持つ女性、右下に横たわる女性を配置



藤田嗣治 五人の裸婦 1923年
MOMAT



マリー・ローランサン プリンセスたち 1928年 NAKKA


人物とコンポジション


マリア・ブランシャール 果物かごを持った女性 1922年 MAM



小倉遊亀 浴女その1  1938年
MOMAT



岡本更園 西鶴のお夏 1916年
NAKKA

岡本更園(おかもとこうえん 1895〜没年不明)は、兵庫県の生まれ、岡本大更、鏑木清方、西山翠嶂の門人。島成園らと「女四人の会」を結成。井原西鶴の「好色五人女」に題をとった作品を発表した。

女四人の会

姿姫路清十郎物語(お夏清十郎)

1662年(寛文2年)に姫路で実際に起こった、商家の娘と手代との密通事件がモデル。

訳あって今は手代の清十郎と主家の妹、夏は恋仲となる。春の野遊び、清十郎と会えず、憂い顔のお夏。このあと幕の陰で二人は結ばれる。二人は駆け落ちしするが捕縛され、男は刑死し、女は狂乱の後出家し尼となる。

Ⅴ  人間の新しい形

分解された体





レイモン・デュシャン=ヴィヨン
大きな馬 1914年 NAKKA


プリミティブな線


左から、パウル・クレー 黄色の中の思考 1937年 MOMAT、カレル・アペル 村の上の動物たち 1951年 MAM、菅井汲 風の神 1954年 NAKKA


ディフォルメされた体


左から、柳原義達 犬の唄 1961年
MOMAT、ジェルメーヌ・リシエ ランド地方の羊飼い 1951年 NAKKA






ジェルメーヌ・リシエ ランド地方の羊飼い 1951年 NAKKA

『女性彫刻家の先駆的存在であるジェルメーヌ・リシエは、穴のあいた物体を偶然に海岸で拾い、それを頭に見立てて人体の彫刻を作りました。表現されたのは、フランス南西部、ランド地方で働く羊飼いの姿です。水はけが悪く、やぶの深い荒野で、羊飼いたちは竹馬で歩き回り、杖にもたれて体を休めたそうです。よく見ると牧童の胴体にも穴があいており、命あるものの内部が外の世界と有機的に通じ合っているのが、リシエの創作ならではの特色です。』大阪中之島美術館 X解説より




イヴ・クライン 青いヴィーナス
1962年 MAM

青い顔料を女性モデルに塗り、身体の運動を紙に押し付ける「人体測定」シリーズから生まれたそうです。


Ⅵ  響き合う色とフォルム

有機的なフォルム


右から、ソニア・ドローネー 色彩のリズム 1964年 MAM、田中敦子 作品66―SA  1966年 MOMAT、菅野聖子 フーリエ変換(プロコフィエフ束の間の幻影) 1978年 NAKKA


差異と反復


右から、草間彌生 No.H.Red  1961年 MOMAT、中西夏之 紫・むらさき ⅩⅣ  NAKKA



アンリ・ミショー コンポジション
1975年 MAM


色彩の生命



左から、辰野登恵子 UNTITLED95―9  1995年 MOMAT、セルジュ・ポリアコフ 抽象のコンポジション 1968年 MAM、マーク・ロスコ ボトル・グリーンと深い赤 1958年 NAKKA


Ⅶ  越境するアート



手前、倉俣史朗 Miss Blanche  1988―89年 NAKKA、奥、ジャン=リュック・ムレーヌ For birds 2012年 MAM




ポップとキョチュ 


手前、奈良美智 In the Box  2019年
MOMAT、森村泰昌 肖像(カミーユ・ルラン) 1985年 NAKKA



2階から出ると、イサム・ノグチの「門」が現れる。1969年京橋から竹橋に移転した時に制作された


ノグチの指示で、「赤」「赤+黒」「青」「黄+黒」に定期的に塗り替えられる。今は「青」

MOMATコレクション展は、TORIOに連携していて新しい発見もありました

「新宿風景」を描いた長谷川利行のコーナーがありました



『無頼、天衣無縫、放浪と飲酒のデカダンス、生き様も画風も同じく嵐のようで あった長谷川利行が関西から上京してきたのは30歳を迎える1921年のこと。 独学で始めた油絵は白を基調に鮮やかな色彩が走る激しい作風で、大きな画面をたった数時間で仕上げてしまう速筆が評判でした。
彼のアトリエとなったのは関東大震災(1923年)後の東京の盛り場や下町です。《カフェ・パウリスタ》と《ノアノアの女》に描かれているのは流行の 最先端であったカフェ。《タンク街道 》《鉄工場の裏》《お化け煙突》はいずれも労働者が集まっていた隅田川沿いの江東地域の風景です。ときに肖像画の「押し売り」をしながら街をうろつきまわっていた長谷川の絵は、スピードに満ちた迫力がある一方で、ナイーブで詩的な印象を覚えさせます。およそ100年前の東京を思い浮かべつつ、無造作になすりつけられたような筆が生み出す不思議な広がりをお楽しみください。』展覧会パネルより



長谷川利行 ノアノアの女 1937年

この絵を観て衝撃を受けました。喫茶店で働く女性が赤いコーヒーカップを差し出しています。即興的筆致ですが、荒々しくなく、何故か惹かれるものがあります。



長谷川利行 ガイコツと瓶のある静物 1928年

(この2点は、撮影禁止のためネットより画像を借用しました)



長谷川利行 カフェ・パウリエスタ 1928年


長谷川利行 タンク街道 1930年



長谷川利行 岸田国士像 1930年

劇作家・小説家・評論家の岸田國士(きしだくにお 1890〜1954)の肖像画。岸田の次女は女優の岸田今日子。絵は評判か良かったが、長谷川利行は度々こづかいをせびりに岸田家を訪れ、國士が閉口したらしい。
味のあるいい肖像画ですね。



TORIO展の「ランド地方の羊飼い」1951年 NAKKAのジェルメーヌ・リシエ の「蟻」を新規収蔵





蟻は、六本足ですが、彫刻は手足が2本づつの人型、よく見ると乳房もあります。緊張感のある造形。



菊畑茂久馬 天河十七 2003年

菊畑茂久馬(きくはたもくま 1935〜2020) 前衛美術集団「九州派」の代表的存在。



辰野登恵子 UNTITLED 94―6 
1994年

辰野登恵子(1950〜2014)
青とピンク。青は水の揺らぎとも古いガラス越しの水のようでもある。濃い青と反対色のピンクが不思議な感覚を生む。




堂本右美(1960〜) kanashi―11 

作者によると、太い描線は野生のチューリップとのこと。青いうみに浮ぶクラゲにも見える、不思議な絵。


2時間ぐらい美術館にいたかな…
自分としてはかなりな時間だ

★★★★★

コレクション展もよかった


ノープランランチは、隣の毎日新聞ビルへ
たぶんインド系のレストランに入る




女性に人気という「国産 グリルチキン」を注文
スパイシーで、味よし、ボリュームもあり安い!! お勧めです👍


皇居東御苑へ食後の散歩


今日は、平川門より











花菖蒲はちょっと疲れてきたかな…



この時期は、
やっぱり大賀ハスですね