“救いのみほとけ” 根津美術館 | やまちゃん1のブログ

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根津美術館の“救いのみほとけ”鑑賞



すなわち地蔵は、釈迦没後、弥勒出世までの無仏の五濁悪世の救済を仏にゆだねられており、地獄をはじめ六道を巡り、閻魔以下さまざまに姿を変えて人びとを救うという。

引用 岩波仏教辞典より


平安中期、空也上人(903〜972)がとなえた阿弥陀信仰は法然により浄土教となり隆盛を迎える、奈良の旧仏教派は危機感を抱き、『地蔵菩薩』

を阿弥陀仏に対抗する、衆生救済の菩薩として拡めた。


【参考】

空也上人立像 康勝作 鎌倉時代
13世紀

口から『南無阿弥陀仏』の六文字



会場は一切撮影禁止のため、写真はネット画像を借用しました。


地蔵来迎図 鎌倉時代 14世紀

明らかに、阿弥陀如来来迎図のパターン、地蔵が来迎する!? どうやら『地獄の責苦から救済される』解釈か…






矢田地蔵縁起絵巻 室町時代 16世紀

矢田とは、大和郡山市の金剛山寺(通称、矢田寺)に由来する絵巻

生前の悪行により地獄に落ちた男女は、血の涙を流しながら、舌を抜かれたり、ドロドロの鉛を飲まされたり、釜ゆでにされている、地蔵菩薩が現れ人々を地獄から救う



地蔵十王図 室町時代 15世紀




地蔵菩薩立像 平安時代
久安3年(1147) 快助作

仏師僧快助(かいじょ)によって造立、女性を思わせる柔和な顔立ち、赤い唇が艶めかしい。宝珠を持つ左手の指の繊細な優雅さは必見。頭部、左手、小さな足に比べ体躯はスクエアで実際のモデルと無理に結合した感があるが、彩色も残り、全体として平安仏の優美さがよく分かる。大お勧めの仏像。




燕子花の時期が終わり、花の少ない庭園は、梅雨の湿りをしずかに潤す




茶室口の紫陽花








クチナシが一輪



馬酔木の紅の新芽


地蔵菩薩立像と矢田地蔵縁起絵巻
は必見

★★★★☆

室町時代でありながら保存状態の
良い地蔵菩薩像も◎

悪行を重ねた私たちを、
地蔵菩薩が救ってくれます



近くの岡本太郎記念館は、ジャングルの様相



アバンギャルドですね…



ランチは美術館近く、青山の老舗蕎麦屋増田屋の新店舗? に入ってみました