文科省局長 息子を“裏口入学”、大学トップ理事長 関与か | 山岸久朗オフィシャルブログ「正義は我にあり!!」Powered by Ameba

「賄賂」とは、公務員の職務に関する不正の報酬としての利益を言う。

 

賄賂となりうる利益は、金品その他の財産的利益に限らず、およそ人の需要または欲望を満たす利益であれば、いかなるものであるとを問わない。

 

賄賂は、職務行為または職務と密接に関連する行為の対価として提供されたものでなければならない。

 

公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、またはその要求もしくは約束をしたときは、5年以下の懲役に処する(刑法第197条1項前段、収賄罪)。

 

公務員が、その職務に関し、請託を受けて、賄賂を収受し、またはその要求もしくは約束をしたときは、7年以下の懲役に処する(刑法第197条1項後段、受託収賄罪)。

 

刑が加重されるのは、請託によって、賄賂と職務関係との対価関係が明白となり、枉法の危険がいっそう高くなるとともに、職務の公正に対する信頼をより強く侵害するからである。

 

<以下、TBSニュースから抜粋>

 

文部科学省の現職局長が大学に便宜を図る見返りに息子を医学部に不正に合格させたとして逮捕された事件で、新たな展開です。不正合格に大学トップの理事長が関わっていた疑いがあることが関係者への取材でわかりました。

 国の補助金を利用して大学に便宜を図った見返りに自分の子どもを医学部に合格させてもらう・・・そんな疑いが浮上した前代未聞の事件。逮捕されたのは、こともあろうに教育行政を司る文部科学省の現職局長、佐野太容疑者(58)です。

 

 「家庭の経済状況のために進学を断念することのないよう、今後とも学生等への経済的支援の充実に努めてまいりたい」(文部科学省 佐野太大臣官房審議官[当時] 衆・厚生労働委 2015年)

 

 佐野容疑者は官房長在任中の去年5月、東京医科大学が多額の補助金がおりる私立大学の支援事業の対象校として選んでもらえるよう便宜を図る見返りに自分の息子を不正に合格させたとして、4日、東京地検特捜部に逮捕されました。佐野容疑者はどんな人物だったのでしょうか。

 

 「近い将来、事務次官になるルートに乗っていたエース。そつなくどの分野でも仕事をこなすタイプ。自分のリスク管理をしっかりしている人に見えた」(文科省職員)

 

 事務方トップの事務次官が確実視されていたという佐野容疑者。文科省で官房審議官を務めた寺脇研氏も・・・

 

 「極めて優秀で能力が高い。事務次官になるのは間違いなしと評価されていた」(元文科省大臣官房審議官 寺脇研氏)

 

 そして、その後の取材で、大学側の関与も少しずつ明らかになってきました。佐野容疑者に不正な行為を依頼していたとみられるのは、東京医大のトップ、臼井正彦理事長。臼井理事長は便宜を図ってもらう見返りとして、浪人中だった佐野容疑者の息子の入試の点数を加算し、医学部に合格させた贈賄の疑いがもたれていて、特捜部が在宅のまま捜査しています。さらに、臼井理事長が特捜部のこれまでの事情聴取に対し関与を認める供述をしていることが、関係者の話で新たにわかりました。

 

 大学が組織ぐるみで不正に関与していたのか。東京医大でも動揺が広がっています。学生に対し、授業後、説明する教授も・・・

 

 「今回のことについては私もすごく失望しています。社会からの信頼をどうやって回復していこうか・・・」(東京医科大の教授)

 

 一方、事務方トップの戸谷事務次官は5日朝、自民党の部会で謝罪。

 

 「文部科学省としても深く遺憾、本当に申し訳ない」(文部科学省 戸谷一夫事務次官)

 

 与党の自民党内からも批判の声が・・・

 

 「全体がやはり弛緩しているのではないか。”官”の世界の中で何かが起こっている」(石原伸晃前経済再生相)

 

 エリート官僚が歪めた教育行政・・・。特捜部は、佐野容疑者が補助金給付にあたってどのような役割を果たしたのか実態解明を進める方針です。