私は知りませんでしたが,今年の流行語大賞のトップ10に「知らんけど」が入ったそうで,こういうのを「方言コスプレ」と言うんだそうですね。
「漱石って,甘党だったらしいよ。知らんけど」
「昼までには着くと思うよ。知らんけど」
「あ~,それ知ってる。知らんけど」
こうなると,もう支離滅裂ですね。
方言研究家の田中ゆかり氏が,朝日新聞紙上でいろいろ分析しておりました。
現代は,「何を言うか」より「どう言うか」に迷う時代である。方言に由来する言葉も,「どう言うか」の選択肢の1つになった。正面切って正論を述べてしまった気恥ずかしさを打ち消そうと,最後に「わからないですけど」と共通語で言うと,ものすごく無責任に聞こえる。でも,関西弁由来の「知らんけど」は,無責任さを装うイメージをまとえるので便利なのかもしれない。
1970年代の終わりに「な~んちゃって」という言葉が流行した。直前のシリアスな出来事や正論を無効化する働きにおいて,「知らんけど」との共通点が見いだされる。
なかなか面白いです。
内容は変わりますが,いろいろな方のブログを拝見していると,私のように「~である,~です」調の方もいれば口語調の方もいらっしゃるのがわかります。
口語調で,ユーモアたっぷりに表現されている文章を見ると,「上手いなぁ~」と感心してしまいます。