【小説】大沼ワルツ | 〇〇の様なモノ

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大沼ワルツ

谷村志穂

 

函館に関する小説などを読んでみたいな・・・で探して読んだ本。

 

作者の谷村志穂さんは、道南を舞台・関係した作品をいくつか書いていて、この大沼ワルツ以外にも大沼にあるセバットを題した「セバットソング」や映画化した「海猫」などもある。

 

今、順番に読んでます爆  笑

 

もしもですが、この本を読む方がいたら、時代背景を考えて読み進めて下さい。

 

※内容に触れます。

ネタバレ注意です。

 

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帯、読んじゃったんですよあせる

 

ただ、タイトルとどうつながるのかが全く不明で読み始め。

 

時代背景が戦中~戦後で、当時はそうだったんだろうな~と想像しながら読み進める感じ。

 

最初から何かを期待しながら読んだ訳じゃなかったからよかったけど、何かを期待して読んだ人には「何か」が来なくてつまらなかったかもしれない。

 

そう、この作品は恐らく事実だった三夫婦の物語をそのまま書いただけだから、プラスαの突拍子もない劇的な事は付け加えられてない感じだ。

 

ただただ、彼らの人生を本を通して共感する本だ。

 

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当時としたら「男尊女卑」と言うのも通り越して、すでに役割が決まってるだろ?と男女ともに押し付けられていた時代。

 

レビューなどを見ると、そこら辺を悪として訴える人がいるが、歴史的にもそれはそういう時代だっただけだ。

 

この話でおったまげるのは、三兄弟と三姉妹が三組の夫婦になっちゃう事だ爆  笑

 

恋愛結婚などは少なかったであろうその時代で、結婚する事は今よりも当たり前だったと思うし、そのための縁談はちょいちょい巡って来ていたんだと思う。

 

なので、三兄弟の母の思惑(?)なのか、三兄弟*三姉妹=三夫婦になっちゃうなんて。

 

ただ、事実上家族経営化していく木彫りの熊の家族作業とか、私の両親から聞いた昔の話と風景が似ていて、なんだか母の苦労が染み入ってきた。

 

さらに二回にひいばあちゃんがいるとか、正確には違うが今の核家族とは違う大家族の様子もなんだか懐かしく読んだ。

 

ストーリーの中では函館湾で船が遭難して・・・の行があるが、それも事実で起きた事で、何だか凄くリアルを感じながら読んだ。

 

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風景的には最初の頃に書かれた冬の様子が凄く印象付けられている。

 

春・夏のシーンもあるが、私が見た事がある大沼なので、見た事が無い冬の大沼の情景を想像しすぎたのかもしれない。

 

やはり一度は雪がある大沼に行ってみたいものだ。

 

その舞台になっている大沼の家(実家とか)はどの辺なのかはわからないが(ちゃんと読めばどこなのか書いてあったかもしれないけど)、勝手に大沼駅と旧池田園駅の間のあの辺かなと思いながら読んでいた。

 

読み終わってから確認したのですが、後半から出てくる実在したユースホステルイクサンダーは大沼駅と大沼公園駅の丁度中間ぐらいだったので、実家の位置ももうちょっと駅から離れたトコロだったのかな・・・

 

御親族の経営なんだと思いますが、「イクサンダー」の冠を銘したイクサンダー大沼カヌーハウスも大沼駅付近なので、想像していたので大丈夫っぽい。

 

 

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で・・・・ワルツについて。

 

恐らく含みも何にもなくて、本当に三家族の母が亡くなる時に言ったセリフが本当にそのままの意味だったのかと思う。

 

含みを考えちゃえば三兄弟*三姉妹=三夫婦からの三拍子のワルツみたいな事を無理くり繋げちゃうけど、この物語は恐らく本当に事実をそれを元に書かれているはずなので、文面通りなんだと思う。

 

他の人はわからないが、私がファンクとかダンス系の音楽を聴きながら歩いていたりすると、歩行自体がステップになっていたりするのと同様に、母も雪道をワルツのステップで歩いていたのを三姉妹の長女が見ている。

 

多分それだけなんだと思う。

 

もしかすると、雪道を歩くのに体の動きが三拍子になるのか?

 

あ、また余計な勘繰りが始まってしまった爆  笑

 

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函館が好きで毎年の様に遊びに行っている私ですが、大沼にも何度も足を運んでいる。

 

沼の家の団子は最高に旨い。(ごまの方が好き)

 

ジュンサイはちょっと苦手だが、駒ケ岳をバックにした大沼を眺めるのは、かつてはデカい北海道の入口だった場所の風景にはピッタリすぎる。

 

そういう目で見た大沼の印象に、この小説がさらに深い何かを心に植え付けてもらった気がする。

 

 

 

 

 
 

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