新宿区の学校のときの仲間と
集まった。
その会の名前はアンダー40
（フォーティ）
当時若者だった仲間の会という意味で、今その条件に合う人はいない。
もうかれこれ四十年の付き合いになる。
私の教員人生で一番楽しかった学校で、他の人達もそう思っているようだ。
毎年会っていたが
コロナで5年ぶりの開催となった。集まれたのは９人。
常連で今回都合がつかなかった人が3人。
５年も会っていないのに
もうすぐに話が盛り上がった。
１人は東京都の島に２つも勤務し、海外の日本人学校にも行き、今は退職して京都の工藝大学に通っている。
龍に関心があり、木彫をやっていて
その制作品を四五点持ってきてくれた。
見事な彫りでみんなで感心して 商売になる道を半分冗談でアイディア出し合ったりした。
また１人は実績を買われて
私と同じ時間講師をしている。
彼も面白い経歴の人で
タンザニアの日本人学校に勤めていた。
その前はバックパッカーだったらしい。
運動もできるし、大型バイクも乗るし、
毎日飲み歩いているような自由人だ。
もう一人の男性は 本当に真面目を絵に描いたような人で
初々しい新採で入ってきた。
本人曰く。
今の職場に来て初めて
たくさん喋るようになったと。
それはおしゃべりな女性に囲まれてしまったからだと話すが、なんとも生き生きとしていて とても楽しそうなのだ。
ほほえましい。
女性は介護で大変な人が2人いた。
一人は９０代の父親の介護で、なかなか自由には出られないから こういう場がうれしいと語った。
１人は退職したら島で暮らしたいと言った。
ダイビングや釣りの好きな人だ。
毎年家族で干支のコスチュームを工夫した年賀状を送ってくれた多才で楽しい人。
新採で入ってきたのにもう上から数えて何番目のベテラン。
弁護士と結婚したやはり新採で入ってきた人は、世間でいうほど弁護士は儲からない話や、現状の小学校の話が新鮮で驚くことばかりだった。
なんと靴箱がなく、教室で靴を脱いで廊下に掛けておくとか・・・・
もう一人の学校は大規模で玄関が作れないから
外国並みに土足のまま廊下も教室も歩くのだそうだ。
私が、今の子達はこんなふうに鉛筆を握って書く子がいるけど、先生に注意されない？と聞くと、されないと言うけど・・・・と言ったら、
直させようと言うと「圧がかかる」と苦情が来るから言えないと言っていて驚いた。
あとの 二人は日常的によく付き合っている人で、私とこの2人で会のお世話役をしている。
一人は朗読会を開いたり、
丹頂の絵本を出したりと 人生好きなことを存分に楽しんでいる。 結構天然で声も姿も美しい。
もう一人は産休代替で理科の専科をしている。
こんな先生に理科を習ったら
理科好きでもう少し論理的な人間になったかもしれない。日曜日でも植物が枯れないように水やりに行ったりする。
5年ぶりだからまあ次々と話題が膨らみ、盛り上がり、展開する。
みんな若かったし…当時の、特にその学校は自由でおおらかで、民主的だった。
だから誰にも気兼ね、忖度無しで やりたいことをやって
みんなで教え合い、
報告しあい、遊び、楽しんでいた。
遠足に行ったら月曜日で門が閉まっていて 急遽 別の所に変えた・・・・
なんて今なら大問題だが、当時は笑いの種ですんで、忘年会の十大ニュースにも取り上げられた。
そういう学校だった。
新幹線で今朝かけつけた人は、
今日 日帰りで京都までとんぼ返りするそうだ。
私が関東以外に住んでいても駆けつけただろう。
そんなふうに会いたい懐かしい仲間たちなのだ。
今回いつものメンバーが3人都合が悪くて参加できずさみしい。
せめてこれを送ろうと思って今書いている。
場所はこのメンバーが受け持った子どもの中華料理屋。大サービスしてくれておいしい～
個室なので遠慮なく喋れる。
