関心領域… 難しくて退屈…
アカデミー賞で5部門ノミネートされ、
国際長編映画賞を受賞。
カンヌ国際映画祭でグランプリ受賞…
となれば、どうしても見なくちゃ!となる。
この監督が出演したらしい「ヒトラーの誤算13分の誤算」は映画で見た。
こんなに世界で評価されているのに、
私にはその価値が分からなかった。
内容は、アウシュビッツ収容所と壁1枚隔てた こち側の世界、 収容所の所長らしき人の家族が暮らす広い庭付きの豪邸
そこで暮らす家族の日常風景が淡々と描かれている。
決して あの何度も見てきた収容所の悲惨な地獄は描かれない。
外の建物の中や会議の様子だけは見える。
しかし塀の向こうの高い煙突から黒煙があがり、真っ赤な炎に変わるのが見える。
大抵の人ならそれは
何の炎か分かる。
見張り台の中で銃をもった人が監視しているのも見える。
しかしカメラは外に、塀の外には出ない。
ただ、アカデミー賞で音響賞を取ってているだけあって、 不気味な音楽や、叫びや、音は激しく聞こえる。
こちら側の豊かな穏やかな生活から、
アウシュビッツの中を想像しろと言っているのか?……
その対比で 向こうの非人間的な虐殺を
批判しているのか?……
私にはわからないが、少なくとも私には成功していない。私は単に退屈だった。
昨日の映画「美味しい給食」で校長が言う。
「甘利田先生はとてもシンプルなんです」
シンプルこそが
真実を 道理を 正義を
分かりやすく訴えると思うのだが…