「愛してるよ」と伝えましょう。No.6138 | spiritual VOICE 365

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スピリチュアル・カウンセラー
八幡宇影のメッセージです。

数年前、何気なく見ていた
バラエティ番組の話です。
 
そこには
生まれて初めて自分の母親に、
自らが同性愛であることを
告白した男性がいました。
 
女性の姿で現れた
息子を見た母親は…
 
「キレイだね。愛してるよ」
 
そう言って抱きしめました。
 
 
私は一瞬あっけに取られて、
そしてぶわっと涙を流して
いました。
 
それが自分でもおかしくて、
「私はなんでこんなに
泣いているのだろうね?」
と問いかけたとき、
 
「…そうか。
私が親に言ってほしかったのも、
愛してるよだったんだ」
とわかりました。
 
「心配や助言はいらなかった。
ジャッジや批判もいらなかった。
 
(それも愛からだったと
今ではわかるけれど。本当は…)
 
無条件で認めて欲しかった。
味方になって欲しかった。
ただ抱きしめて欲しかった。
 
他には何もいらなくて
それだけでよかったんだ」
 
そのようなことを自覚できたとき、
心の中から何かが飛んでいって
ふっと軽くなったのを感じました。
 
 
どうして私がこんな恥ずかしい
話をしているのかといいますと、
「愛してるよ」という言葉は、
親が子に贈れる最高の贈り物だと
思うからです。
 
子どもが親元にいるうちに、
親から受け取っておいたほうが
よいことは、
親の経験をもとにした
「人生の上手な歩き方」ではなく、
「転ばない方法」でもなく、
人生で何度転んでも、
「その都度立ち上がる勇気」
なのではないかと思います。
 
そして、その勇気が湧いてくる
魔法の言葉がこれ以上ないほどに
シンプルで、親からの
「愛してるよ」だと思うのです。
 
この世界の中に少なくとも、
自分を無条件で愛してくれている
人がいる(いた)と思えることは
それだけで生きる力になるのです。
 
 
もしあなたが親の立場で、
あなたの元にまだお子さんが
いらっしゃるなら、
どうぞいまのうちに存分に
伝えてあげてください。
 
「愛してるよ」と。
 
もちろん十分に愛している
と思いますし、
いままでも態度で示してきた
とは思いますが、
できればはっきりと言葉にして
伝えてあげてください。
 
お子さんがあなたに愛されている
“実感”が大事なのです。
 
その実感は今後のお子さんの
人生で、つまずいたときに
立ち上がる勇気になるはずです。
 
 
それでは、ついに親から
「愛してるよ」と伝えて
もらえなかった子どもは、
どうすればよいのでしょうか。
 
当たり前ですが、
もらえなかった言葉は
もうもらえないのです。
 
「もらえなかったんだな」
とあきらめましょう。
 
そして自分で自分に伝えて
あげることにしましょう。
 
愛の言葉を
セルフサービスするのです。
 
 
震えるほど怖いとき、
眠れないほど不安なとき、
精も根も尽きたとき、
あなたがあなた自身から
聞きたい一言は、きっと
「ダメだ」ではないでしょう。
 
それでは力は湧いてきません。
 
その代わりに、
「愛してるよ」と伝えましょう。
 
「あなたがどんなあなたでも、
私はあなたを愛しているよ。」
と伝えるのです。
 
「ほんとに?」と
声が返ってくるかもしれません。
 
「ほんとだよ」と
言ってあげましょう。
 
自分からもらえる「愛してる」は、
意外と勇気が出るものですよ。