続きです~
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笠間市を跡にし、益子へ。。。。
県道1号線を進み、車で20分ちょっと。
公益財団法人 濱田庄司記念益子参考館へ
大きなお屋敷の前に、
一人の男性が出迎えてくださいました。
濱田庄司氏の孫
現濱田庄司記念益子記念館の館長
陶芸家 友緒氏です。
人間国宝 陶芸家 濱田庄司が自ら参考とした品々を、
広く一般の人々にも「参考」にしてほしいとの
意図のもとに、開設された美術館で、
濱田庄司氏の自邸・工房の一部を活用し、
彼が生前に蒐集したコレクション
(僚友であった河井寛次郎、バーナード・リーチらの作品等)や、
自身の作品を展示。
広い敷地内!!!
友緒氏に直接ご案内頂けるという
贅沢な館内ツアーに参加させていただきました。
■展示室1号館■
「農家の健康的な暮しを大事にしたい」という思いから、
県内の農家の家をそのままのかたちで移築し、展示室に改築。
写真は左から浜田庄司氏、
民藝運動を共にした柳宗悦氏と河井寛次郎氏
当時の工芸界は華美な装飾を施した観賞用の作品が主流。
そんな中、名も無き職人の手から生み出された
日常の生活道具を「民藝(民衆的工芸)」と名付け、
美術品に負けない美しさがあると唱え、美は生活の中にあると語り
「美の見方」や「美の価値観」を提示したもの。
民芸品という言葉はこの3者の運動によって生み出されたのだそう~
当たり前に使っていた”民芸”という言葉もさまざまな想いがあって
生み出されたことに感動。
そしてさらに感動したのが、柳宗悦氏のお孫さんは
日本を代表するインダストリアルデザイナー柳 宗理氏
血筋による天性の感覚的なセンスの良さ、
美意識が世代を超えて
受け継がれていくことはとても素晴らしいこと。
■「展示室2号館・3号館■
栃木県産の大谷石でつくられた石蔵 で、
3.11の地震により被災し、現在復興。
(色が違う赤いレンガは復興のために新たに足したもの)
スリップウェアの展示も多くあり、とても美しいものばかり。
化粧土と泥漿(でいしょう)で装飾した陶器のことで、
親交のあった陶芸家のバーナード・リーチの作品も多くあります。
瀬戸焼も影響を受けたとのことで、瀬戸焼の展示も。
庭園の紅葉も楽しめました~
■濱田庄司館 ■
濱田庄司の代表作である大皿や、
長年親交があった陶芸家のバーナード・リーチや
河井寛次郎の作品が展示。
震災で破損したものも見事に修復に成功したのだそう~。
この照明も庄司氏の手作り!多才ですね!!!
庄司氏が愛用していた机などの展示もあり息吹を感じます。
来客用に1日100個オーダーしていたという
名物のお饅頭”赤羽まんぢう”
大正13年創業の老舗和菓子店でとっても美味!
■4号館■
濱田氏の別邸を展示棟として公開(奥はカフェになっています)
愛用していたイームズチェアなど西洋と東洋の融合した
健やかな暮らしぶりが感じられます。
沖縄の骨壷の美しさに魅せられていたという庄司氏。
敷地内には随所に飾られておりました。
偶然、庄司氏の長男 陶芸家の晋作氏(友緒氏の父)にも
お会いすることができました!
87歳だそうです~
美味しいお抹茶とゆず羊羹で一息休憩!
器はもちろん濱田釜で焼いた益子焼!
濱田庄司氏のアトリエにも。
足で回す”けろくろ”と
棒で回す手回しと2種有り。
(作る作品によって使い分けしているのだそう)
庄司氏は、手回しのろくろで
作品作りをしていたそうです。
友緒氏が再現してくださっている後姿に
庄司氏を感じ
窓からは紅葉がみえて、なんとも趣があるアトリエ~
プレスツアーということもあり、
最後に、特別に、友緒氏のアトリエへ。
(途中に通った大きなお屋敷が現自宅。
荘厳なわらぶき屋根で、美術館と間違えて
入ってしまうお客様が多々だそう)
作業中でした!
後姿がかっこいい~~~
写真右下は友緒氏が手がけた作品。
ファッションアパレルとコラボしたり
卸したりもしているとかで
若い方にも益子焼が身近になって
きているみたいですね!
使用する粘土も見せてくださいました。
削りカスも再度水槽にいれて、戻し、無駄なく使います。
登り釜。
ひとつひとつの部屋がとても深く、
整然と作品が並べられています。
重たい陶器をもって
中腰で奥まで運びいれするのだそう~~~
すごい重労働ですね。
現在の友緒氏のお弟子さんは女性。
女性でももちろんこの重労働は必要、、、
陶芸家は肉体労働も多いので腕に筋肉がつくそうです。
弟子はいつでも募集しているとのこと!
興味がある方は
是非、濱田家の門をたたいてみてください!
お土産やさんもあります!
カフェで頂いたのと同じ子皿も販売中。
ガイドの中で、表参道ロエベに友緒氏が手掛けた益子焼が
コラボしているという案内があったので
翌日早速行ってみました。
並んだ作品は全て友緒氏のもの。
ロエベのデザイナーが友緒氏の作品を気に入り
コラボが実現したとのことで、
ロエベをイメージして制作した作品は2点で共に一点もの(販売中)
益子焼 を観に来店される方も多いのだとか。
スタッフの方もとても快くお話ししてくださいました!
今まで陶器とか並んでる美術館って
正直楽しいって感じたことなかったのだけれど
とても親近感も沸き、身近に感じ
楽しく興味深く学べました!
お持ちの益子焼、これから手にする益子焼に
ストーリーが感じられて
より愛着が沸くこと間違いなし。
是非一度お立ち寄りになることを
お勧めします!