スタームルガー社、RUGAR LCR 38spl | 『日本史編纂所』・学校では教えてくれない、古代から現代までの日本史を見直します。

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従来の俗説になじまれている向きには、このブログに書かれている様々な歴史上の記事を珍しがり、読んで驚かれるだろう。


画像はアメリカのスタームルガー社が開発した、RUGAR LCR 38splである。
 この拳銃はリボルバーでは珍しい、撃鉄が内蔵されたとても小型で軽く、
コンシールドキャリー用に設計された銃である。
(コンシールドキャリーについてはhttps://ameblo.jp/yagiri2312/entry-12848692587.html を参照)

 有名なスミス&ウエッソン36「チーフスペシャル」は撃鉄が出ていて、多くの映画に出てくる。そして「フレンチ・コネクション」で、ジーン・ハックマンが足首のホルスターに隠し持っていた演出は興味深く印象に残っている。
この撃鉄内蔵型リボルバー拳銃では、スミス&ウエッソンМ49ボデーガードやスミス&ウエッソンМ40センチニアルが有名である。リボルバーの装弾は、シリンダーに一発ずつでは時間が掛かるため、画像の「スピードローダー」を使う。
映画談義を続ける。名作「羊たちの沈黙」の女優、FBI練習生のジュデイ・フォスターが、犯人を追い詰め、S&W357マグナムリボルバーの6発全弾を撃ちはたし、スピードローダーを使うシーンの緊迫感がよく出ていた。

 さてRUGAR LCR 38splに戻るが、トリガーはダブルアクションのみ、全長170mm、バレルは47.6mm。装弾数は5発。
重量は385g、ちなみにコルト1911のマガジンは7発装填で213gだからその軽さが解る。
その訳は銃の素材が、グリップがポリマー、フレームはアルミ、シリンダーとバレルのみが鋼鉄という三つの素材を使い分けているからである。
撃鉄が隠れているという事は、素早く抜く際引っかかりがないのでスムースな動作ができる。
有名なコルトパイソンや44マグナムは、撃鉄は出ていて、引き金は撃鉄を起こしてシングルアクション、撃鉄を起こさなければダブルアクションとなっている。

トリガーブルはダブルアクションとは言え3.4㎏で、コルトパイソンの4.7㎏と比べても相当軽い。
値段は520$。日本円で(150円換算)78.000円だから高価な部類に入る。

コンシールドキャリーで、オートマチック拳銃のチャンバーに一発送り込んで、安全装置を外して持ち運ぶことの怖い人は、リボルバーの良さとして、
引き金を引かない限り絶対発砲しない安心感からこの銃を選ぶ人は多い。
最近のスタイガファイヤーの銃は、トリガーコントロールをしっかりすれば(指をトリガーガードに入れない)、絶対暴発はしない。

フルメタルジャケットの練習用弾では一発60円ほどだが、ホローポイントの自衛用弾となれば一発200円はする。
前回もコンシールドキャリーの記事に書いたが、拳銃を携帯するには練習が大切になる。
従って射撃場での「弾丸代」をケチっては、緊急時の役に立たず、結果命を落とすことになる。
練習すれば、抜いて5mの的に全弾5発ぶちこむのに3秒以内で30㎝以内に集弾できるようになる。

 画像の小型オートマチックは、RUGAR LCP ブラック380ACP、で、コンパクトで頑丈な拳銃である。
だから信頼性が高く、アメリカでは法執行機関向けの予備の銃器から、護身用個人携帯のライセンスキャリーとしての人気も高い。
男性と女性の両方のシューターを念頭に置いて設計されたLCPは、 信頼性が高いので手頃な価格で、わずか266g(空の マガジン)と軽量で、一日中持ち運んでも不便は感じない。
(仕様) 口径9mm、全長131mm、ショートリコイル方式、ダブルアクションとなっている。

余談としてリボルバーとFBIの歴史

 FBI創設時には、エージェントは武器を支給されていなかったという。このため、彼らは個人購入していた。
 FBIのエージェントが正式に武器を持てるようになったのは、FBIが再編成された1935年からなのである。
 この時期に採用されたのはコルトのポリス・ポジティブ。1937年にはコルト・オフィシャル・ポリスがこれに変わった。
 同時にS&Wの357マグナムリボルバーも危険な犯罪に関わるエージェントに用いられている。
 S&Wのリボルバーでよく用いられたのはM13やM10で、アンダーカバーの捜査員はコンパクトなリボルバーを特に用いていたようだ。有名なS&WのFBIスペシャル(3インチブルバレルのM10)もこの時期のものだ。
この時代、S&W M10 2インチバレル、S&W M38ボディガード・エアウェイト、S&W M60チーフスペシャル、S&W M19コンバットマグナム 2.5インチバレルなど、多くのリボルバーが使われている。
 これらのリボルバーの多くは1970年代に採用されている。総じて、同時期の警察官と同じような拳銃を使っていたことが分かるだろう。
なお、現在でもこうしたリボルバーがどの程度使われているのか――というのは把握できていない。ニューヨーク市警では2003年時点でも2000挺以上のリボルバーが使われていたが、FBIと警察とではまた事情が違う。