ロスアンジェルス市警察の新拳銃 | 『日本史編纂所』・学校では教えてくれない、古代から現代までの日本史を見直します。

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従来の俗説になじまれている向きには、このブログに書かれている様々な歴史上の記事を珍しがり、読んで驚かれるだろう。


ロスアンジェルス市警察の新拳銃
(以下の情報はFIREA ARMS (OSINT)による)


アメリカのLAPD(ロス市警)が新しいデューティピストルとしてFN 509 MRD-LEを採用した。
ロス市警はニューヨーク市警、シカゴ市警と並ぶアメリカで最も犯罪の多い市を守る警察で一万人の警官が居る。
ロスの人口は約四百万である。東京は令和六年でおよそ千四百万人。この人口をカバーする警察職員はおよそ四万七千人だが犯罪総数から比較しても少ない。
ロス市警による試験で、20,000発の耐久性試験で複数の候補と争ったが、誤動作はゼロだったとされている。
FN 509 MRD-LEの特徴であるMRD光学マウントシステムを備えている点も評価されている。
プレスリリースには契約金額や提供される銃の数量に関する情報は含まれてないが、5年間を対象とし、10,000人に銃を提供することになっている。
そして今週FN Americaは、初回納入分約10,000丁が配達されたことを発表した。契約では今後5年間で部門全体に行き渡ることとなっている。納入金額は公表されていないが、市売価格は650ドルから700ドルだから、一万丁となれば相当の予算になる。この耳慣れない「デューティピストル」の意味について解説すると、

①所属機関から支給された銃を『サービスピストル』と言う。これは好き嫌いにかかわらず、これを使わねばならない。
またこの事から転じて、あまり良い品質でない物を蔑んだニュアンスを含めてサービスピストルという場合もある。
 ”お仕着せの”とか”しょせんタダでもらった物”という感じである。日本の警察、海上保安庁等はこれに当たる。任務ピストルと翻訳もできる。
②サービスピストルは定めず、一定の基準だけ定められており、その基準内で好きな銃を自分で買って職務に使うのを『デューティピストル』と呼ぶ。
 たとえば、「9mmダブルカアラムでファイアリングピンブロックを備えたものの中から好きな機種を自分で買って使え」などという。
 ハイウエイパトロール、空港警察、地方のカウンティシェリフなど、高給な組織はこの方式が多い。アメリカは制服まで自費でオーダーメイドもあるので驚く。
③サービスピストルが指定されているところでも、非番の時にも銃を携帯する事とされている場合が多い。
 これはサービスピストルが大きく重いので、自費で買って使うことになる。その事から、非番用の拳銃を指して『デューティピストル』と言う場合もある。
本来は非番用だからデューティピストルなのではなく、自費で買うからデューティピストルなのだが、混用されて言われてる。

このFN 509 は、あらゆる環境で迅速かつ正確な射撃を実現する、有能で多用途なハンドガン プラットフォームである。射撃術、戦術機動、正確な目標攻撃について訓練を受けている警察官は、
より正確で信頼性の高いサイドアームを使用できるようになった。これは、さまざまな任務定格のハンドガン光学系と弾薬で性能を発揮することがロサンゼルス市警察によって証明されている。

この銃は、高性能トリガーアセンブリと冷間ハンマー鍛造バレルにより命中精度がさらに向上。精度、スピード、寿命、多用途性の組み合わせにより、FN 509 MRD-LE は今日の警察官が必要とする優位性をもたらす。
埋め込まれたターゲットクラウンを備えた精密なハンマー鍛造バレル、高性能の円錐形ストライカー、および平面のデューティー定格トリガーにより、すべての警察官がピンポイントの精度を得ることができまる。
クリーンブレイクの前に90°のポジティブウォールで、警察官は引き金を完全に引くまで目標を照準に保つことができる。

FN 509 MRD-LE の仕様は次のとおり。

商品番号:  66-101099
指定:  FN 509 MRD-LE NMS BLK/BLK NS 3X17
UPC:  845737009151
口径: 9mm
操作:ダブルアクション
マガジン容量: 17 Rd.
重量: 27オンス
バレルの長さ: 4.0インチ
全長: 7.4インチ
ツイストレート: 1:10インチ RH
高さ: 5.56インチ
幅: 1.35インチ
トリガープル: 4.5 ポンド -6.7 ポンド
FN Herstalは、さまざまな種類の銃器を製造している。代表的な製品には、拳銃やライフルが含まれる。以下に、FN Herstalが製造する主な拳銃とライフルの種類を示す。

(拳銃)

FN Five-seveN:5.7x28mm弾を使用するセミオート拳銃。
FN FNX:9mmや.40 S&Wなどの様々な口径で提供されるダブルアクション/シングルアクションの拳銃。
FN FNS:FN FNXと同様にダブルアクション/シングルアクションの拳銃。

(ライフル)

FN SCAR(Special Operations Forces Combat Assault Rifle):特殊作戦用のアサルトライフルで、5.56x45mm NATOや7.62x51mm NATOといった口径で提供される。
FN PS90:5.7x28mm弾を使用するセミオートカービン。
FN FAL(Fusil Automatique Léger):自動小銃のクラシックなモデルで、かつては広く採用されていた。
余談だが、日本では警察に関わらず、公務員は基本的に副業が禁じられている。
アメリカ警察官の平均年収は約$54,004(約578万円)から$61,270(約661万円)となっている。

日米警察官の給料比較をしてみると、総務省の令和4年地方公務員給与の実態によれば、東京都の警察官の平均基本給月額は約400,895円、平均年収は約661万円(約6,614,767円)となっている。
勿論、国情も物価も違う両国を単純比較はできないが、大差はないと思われる。
勤務時間以外であれば副業が可能で、特に職業の制限はなく、民間での警備・護衛を始め、ジムのスタッフやドライバーなど隙間時間で働くことができる。
しかし、ハリウッド映画で警官の汚職を扱ったものが多いのは、民間企業と比べて低い給料が大きな要因なのだろう。
ちなみに「Salary Explorer」による民間企業社員の平均年収は$94,700(約1,319万円)である。