火縄銃イベントに参加したよ | 幕末ヤ撃団

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勝者に都合の良い歴史を作ることは許さないが、敗者に都合良い歴史を作ることも許しません!。
勝者だろうが敗者だろうが”歴史を作ったら、単なる捏造”。
それを正していくのが歴史学の使命ですから。

今日は、西部劇風の立ち飲み屋(?)「14」というお店で、火縄銃や剣術に関する実演イベントがありましたので参加して参りました。

 

 お店は東中野にありまして、実は超近所です。徒歩で2分前後です(苦笑)。しかも講師を務められたのは、友人の一人でもある「十四郎氏(仮)」。と、こうなると参加するしかない!。

 

ちなみにお店の公式サイトはこちら→https://sites.google.com/view/goto14/

 

 十四郎氏(仮)は、私のイメージではRPGゲームデザイナーにして、アニメ雑誌などにも執筆されてマルチに活躍されている人だとは知っておりました。古流剣術にも精通していることは前々から知っていたのですが、ふと気が付くと火縄銃などの銃砲にも手を染められていた訳で(苦笑)。そして各地の砲術実演イベントにも射撃手として、演舞などされていたこともチラホラと知ってはいたのですが、なかなか見学に行く機会に恵まれず、ずるずると今日まで来てしまっていた。

 で、まぁ今日見学せずにいつするのだ!。という思いから、参加してきたわけであります(苦笑)。

 

 というわけで、店内に入りって十四氏と店長さんにご挨拶と参加費を納め、改めて写真を撮りまくりしました。その一部をご紹介致します。

 まずは火縄銃っすね。機構部が外に出ている「外カラクリ」の火縄銃です。他に火縄短銃もありました。

 カラクリ部を接写します。通常の演舞や射撃実演イベントなどでは安全上の問題から銃を手に取るなんてことは出来ないし、当然接写できる距離まで近づくこともできないことが多いです。が、今回の企画では手にとって持つこともできるし、写真は取り放題だということで、遠慮無く(苦笑)。

 火蓋をあけて、火皿を接写です!。火皿の中に小さな穴がありますが、これが「火穴」です。私も見たの始めてだよ。博物館のガラスケースの中にある火縄銃じゃ、なかなかここまで見ることは出来ませぬ。感動モンです。

 

 その他、「早合」などの小物類も撮影できました。

 

 この後、十四郎氏(仮)による実演になります。以下基本の型を見せて頂きました。

「立放し」です。

座って撃つ姿勢「居放し」。

「腰放し」。

 

以上の3姿勢は基本形として、私も何度か見たことがありましたが……。

 

 城壁の上から撃ち降ろす「城下(逆膝放し」とか……

 逆に上方に撃ちあげる「城上」とかは、はじめて見ました。ちなみに、江戸時代の古流砲術の伏せ撃ち(寝撃ち)は、仰向けで射撃姿勢を取るのが一般的で、我々が良く知るうつ伏せで撃つ姿勢は、西洋砲術の特徴なのだとか。上記写真でも、足を使って銃身を固定する姿勢になっており、こうした姿勢はうつ伏せじゃあできないものなぁと納得です。

 

 この後、火縄銃を実際に持たせて貰い、射撃姿勢や所作などについてのレクチャーを受けました。また、日本における銃砲の歴史や戦国期の銃砲戦闘の実像などのレクチャーも受けます。

 なお、上記写真は静止画で”最後の射撃姿勢”だけを紹介しておりますが、実際には古流砲術の型として、玉込めから火縄の装着、火蓋を切るなど、一連の動作をそれぞれ見せて頂いております。その挙動には一切のムダが無く、洗練された動きとしか言いようも無いものでした。

 

 十四郎氏(仮)は、森重流砲術と天眞正伝香取神道流剣術を習い、それぞれ奥義を伝授されるほどの腕の持ち主です。さらに日本の銃砲の歴史に関しては随一であろう日本銃砲史学会にも所属されています。この銃砲史学会という会がシャレにならない会でして、「ホウヰッスル砲(忽微砲=今で言う榴弾砲)」を実際に製作し、射撃実験までしちゃうという研究団体で、まず日本の銃砲史研究の最高峰だと言って良いだろうと私は思っております。その上、十四郎氏(仮)は砲術や剣術を”体術”として身に付けているということで、型の説明を聞いていて、いろいろと目からウロコな話しがいっぱい出てくるわけです。非常に勉強になりました。

 

 そして火縄銃の実演が終わったあとは、天眞正伝香取神道流剣術の実演を見せて頂きました。

 剣術だけでなく、鎧を着た状態での組み打ちなどの実演やレクチャーも行われました。古流剣術の計算された上での洗練された動きは、素晴らしすぎる。そして、やはり古流剣術は殺人術なのだなぁと実感した次第です。漫画やドラマ、見せる剣術たる殺陣との違いも明白です。

 そうしたテクニックを実演を交えながら、レクチャーして貰いました。

 

 とりわけ目からウロコだったのは「奥義」というものについての考え方や技の説明でした。これらは秘伝に属しており、演舞実演などではあまり表に出てこない。特にその考え方や特徴なんてのは秘して語らずで、紙媒体の史料などでは絶対に出て来ないんですね。

 このあたりが、歴史家泣かせなんですが。当然、奥義の定義や考え方だって普通は解らない。これは実際に剣術や砲術の修業をした人のみが口伝で伝えているものでございますからなぁ。

 そうした部分までレクチャーしてもらっちゃってたりしました。もちろん、剣術と砲術の世界でいう奥義が、それぞれどのようなものかを概説して貰ったのであって、奥義を伝授されたわけじゃないっすよ。私は剣術も砲術も習ってませんから。あくまでも概説をザックリと教えて貰ったレベルのものですが。それでも、今日はマジで勉強させて貰いっぱなしでしたわ~。

 

 ちなみに、火縄銃の写真が多いわりに、剣術の写真をまったく掲載していませんが、それも奥義に関わるからです。なので非公開(つか撮影禁止)です。逆に言えば、それだけ本や文書といった紙媒体の記録類には出て来ない内容のものが多かったのですよ。シャレになんねぇっす。マジで。

 

 ということで、一通りイベントが終了した後は、何しろ会場が立ち飲み屋ですから、みんなでビール飲んでました(笑)。

 

 火縄銃イベントということもあり、こんなドール類も登場してましたので、ついでに撮影です。

 いやぁ、いいお店ですなぁ~♪。

 

 ということで、今回はこんな感じのイベントに参加してきた次第です~。