夏コミケにサークル参加 | 幕末ヤ撃団

幕末ヤ撃団

勝者に都合の良い歴史を作ることは許さないが、敗者に都合良い歴史を作ることも許しません!。
勝者だろうが敗者だろうが”歴史を作ったら、単なる捏造”。
それを正していくのが歴史学の使命ですから。

サークル告知です。

 

今年の夏コミケにサークルが当選しましたので、サークル参加が確定しました。

 

イベント:コミックマーケット94

日時:8月11日(土曜日)

会場:東京ビックサイト

サークルブース:西地区 え-10b「幕末ヤ撃団」

 

今回の新刊は『素行不良の武士道 新選組筆頭局長 芹澤鴨』となります。

 

 近年は芹澤鴨絡みの研究でいろいろと騒がれていますが、今回の新刊は”基本的にはこの騒ぎの外”がテーマです。逆に言えば、芹澤鴨絡みの研究家による論争は、主たるテーマにしてません。

 まー、私もこの論争に絡んでる当事者だという自覚はあるんですけども(苦笑)。ただ、私はこの論争に自分なりの結論は出したつもりでございまして、新しい史料だとか新発見があればまだしも、それが無い今の段階では考えを改める必要はないなと思っております。そんなわけで、この論争に関しては「幕末ヤ撃団HP」の方で小論文を二本ほどアップ済みですので、気になる方はご覧ください。

 

幕末ヤ撃団HP:http://yageki.k-server.org/

 

 上記サイトの「歴史資料館別館」の方で小論文をアップしております。

 

 話しを新刊に戻して内容をザックリ説明すると、「尊皇攘夷の志士は、なぜ平気な顔で押し借りするのか?」ということに関して、芹澤鴨を題材に考察しようというのが今回のテーマです。なので、芹澤鴨の事を詳しく知ろうというものではなく、芹澤鴨とそのまわりにいた同志たち、水戸天狗党や後の長州系の尊攘の志士たち、薩邸浪士(赤報隊)の相楽総三たち江戸での押し借りにも通じる志士たちの行動原理みたいなものを、芹澤鴨の行動から考えてみるという本となります。

 というのも、本屋や図書館にも「武士道」に関する本がいっぱいあるんですが、カッコイイことばっかり書いてあるわけですよ。例えば「武士は、庶民の見本となるべき職分である」とか「武士は礼儀作法に通じ……」とか。確かに山鹿素行の「士道」にもそう書いてある。

 確かに武士の使命は、そうしたものであったのは事実です。でも、そう言われてもピンと来ない人が多いと思うんですね。私も武士道論を何本か書いているので、そこに致命的な間違いはないと信じている。でも、すべての武士が武士道書にあるような倫理を守ろうとしてはいないのも事実なんですわ(汗)。その典型的な人物が「芹澤鴨」ではなかったかと。

 芹澤鴨は女を見付けては手を付ける。押し借りはする。凶暴ですぐに怒り出し、人を殴る……。どう贔屓しても「悪くない」とは言えない。でも、そんな芹澤鴨が志士の間では”認められた同志”なのも確かなんですよね。素行が悪すぎだから、彼を追放しようなんて話がに天狗党の中で起こってこない。それどころか、その経歴が認められて壬生浪士(新選組)の局長になっていく。

 なんで?。という疑問が沸いてくる。

 

 そう考えた時、武士道という倫理とは違う倫理と思想が”志士”にはあったのではないだろうか?。と思っちゃったわけです。思っちゃうと考え続けちゃうのが私の性というものでw。そんな考察を新刊で出そうと思っております。

 

 ということで、コミケで新刊出しますので、ぜひ遊びに来て下さいませ~。