若干 錆が有りますが 大きくは有りません
不思議なことにシリアルナンバーが有りません
分解 塗装も落として やり直します
ネジはネジ鑢でリフレッシュ ラックは切削品 寿のUSL5-2の様にプレスでは有りません
全体的に 本家のコンパクト8より優れているのは メネジ ハーフナットが砲金で作られています。本家はザマック合金
意外と 良品です
モーターは起動が遅いようですが 中身は綺麗です
コンパウンドスライドも少し当たりを取っています
意外に テーパーローラーが使われています
シリアルナンバーが有りませんが 当時は本体にシールで張っていたとのこと。
中国製ではなく台湾製とのこと EMCOのOEMも扱う優良工場だったそうで 品質が高いことがはっきりしました。おそらくそのOEMは コンパクト8Eと推定されます
Emco Compact 8 Lathe & Clones (archive.org)
仕上げの悪い所は フルバックで仕上げ
プライマーが良くないのか塗装が剥がれやすいので 再塗装 プライマーはミッチャクロン
すべてのパーツは新品以上に磨きを入れていきます。
ヘッドストックは錆止めも吹いておきます
テンショナー取り付け板は 圧延材ではなく 両面をフライスで仕上げた高品位の物です。
元オーナーは ベルトを変えずに使っていた様子
通常は給油できる凝ったものですが ゴミの侵入がありベアリングが駄目になっているようなので今回は シールドタイプとして 給油せずに使うように変更 頻度を考えると問題ないと思います。
ベッドを高圧洗浄で一度洗浄 その後タッチアップ
塗装は専門店では無いので それなり ご了承ください
8E系ベッドは千鳥補強のフレームになっています。
オーストリー製の8は 平行リブ
I様 ありがとうございました 1/3本家 EMCO コンパクト8 | ビートしま専科 Let's enjoy the beat together. (ameblo.jp)
テールストックはナット固定から レバー式に変更
テールストックは動かすことが多いので 格段に使いやすくなります。
寿貿易でも新品購入時に加工してくれるサービスも有るようです
摺動面はオイルストーンでバリなど除去
ヘッドストックも 100%化学合成グリスで組立 このグリスは柔らかく高速で回しても発熱の少ない優れもの。蒸発成分が少ないので長期間性能を保ちます クリューバNOK ベアリングメーカーとの共同開発ですので ホムセンのグリスとは違います。ベアリングは国産メーカー品
ここまでくると組み上げるだけ
EMCO設計はモーターがベッドにダイレクトに固定されるので タイミングベルトのテンションをしっかり掛けることが出来ます。 寿のUSL5-2はL型のプレートで 下から固定されるため テンションが緩みやすく すぐに歯飛びしてしまいます。コピーするなら そのあたりも理解して完全にコピーしてもらいたいものです。
この段階で大まかにセンターを出しておきます
替えギヤパーツも 面取り等作業 ブランク切り出し リーマ加工
インボリュートカッターで歯切り。割出板を使わなくても 同じ歯数のギヤがあれば それで割出も可能です。
キー溝ブローチ加工
スィッチ コンデンサーは 新しくしました。 スイッチは TOYOASにあった最後の純正品
送料込みで8580¥と多少お高いですが これがベストでしょう。
この個体は 4角刃物台が無かったので新規に作成 汎用10mmバイトが使えるようになりました。
左がEMCOMAT7純正 右が今回作成品 固定ボルトも増やしています
最終調整
片持ちでヘッドストックを調整 先太りにならないよう注意
センター押しで テールストック調整
このタイプの駆動ベルトが切れやすい原因に テンション調整用のプーリーが正しくトラッキングできておらず その為 ベルトが捩れて使ってしまうため切れてしまいます。
今回は モーター位置を調整して モーター 主軸間で張る際は テンションを使わずに使えるように調整しています。
最後にチャックハンドルの作成 日に数百回も使われる工場では無いので 生材でも問題ありません。逆爪は有りませんが 正爪で95%カバーできるので問題ないと思います。
高速回転