無痛分娩レポート② | 島でのんびり暮らす

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今までのブログは辞めました。

今度こそ!本気のレポートします📝✒️
と思ってたんだけど、一人目の時の出産レポートを読み返したら面白かったので、まずはそちらからどうぞ照れ

正体を今隠しておりますが、そろそろ身バレするかな笑い泣き
それではスタート!!


【たった三センチ、されどこんなに三センチが程遠いとはあの頃の私はまだ知らなかったんだ】

出産前日。台風の影響で各地が荒れた。

この日は大潮でもあり、新月でもあった。
妊婦が産気付くと言われる大潮、新月、台風(または雨)のトリプルコンボである。

産まれるに違いないと各方面から「そろそろ陣痛来た?」という連絡が入る。予定日も過ぎていたが、全く気配なし。笑

私の住む島には産婦人科はない。橋を渡って本島に行かなければならない。突然産気付いても橋が止まったら産婦人科に行けないので、台風が来る前に夫とホテルに泊まる事にした。

今日は産まれる事はないかなーと思い、友達とご飯を食べに行く事にナイフとフォーク
「今日が出産前の最後の晩餐かなー」なんて言いながら、夫はいつもより多くお酒を呑んでいた。所謂、オッパッピー状態である。

ウェーイ🎵


ご飯の最中に産気付いたら…という思考は彼にはない。
だいぶ盛り上がり、しんどくなってきたという様子をアピールしてみたが、夫には届かない。
結局23時過ぎにホテルに戻った。
夫は風呂から上がった後、パン一でソファーで寝ていた。
本物のオッパッピーやで…と思いながら就寝。



朝5時。違和感。強い生理痛みたいな痛み。それが1分ほどで収まる。
一応時間を計ってみる。10分置きぐらい。これは…まさかの陣痛かもしんない。と思い、とりあえずお風呂に入る🛀笑
初産はかなり時間がかかると聞いていたので、しばらく入れないのも嫌だし、お股も綺麗にしてから病院行こうという今考えると結構余裕をかましまくりの自分ww
お風呂から出てもやっぱり痛みがある。
しかも段々痛みが強くなってきた。
夫はイビキをかいて気持ち良さそうに寝ている。
そろそろ起こすか。いやでもこれ陣痛やなかったら恥ずかしいし、寝てるところ起こすのもなー、可哀想かなー、でも痛いのは痛いしなー、みたいな葛藤があり、6時になるのを待って、ゆさゆさ揺らしてみる。

私「ねーねー、ちょっと陣痛みたいなんやけど」
夫「えー気のせいやろ…」
私「一応お風呂にも入ってみたけど、痛いのが何分かおきに来てるんよね。」
夫「……ぐぅzzz…ハッ!とりあえずもう少し寝させて。」

背を向けてまた寝始める夫ガーン
飲み過ぎて酒が抜けてない様子。
意地でも陣痛にはしたくないのだ。

こ、こいつ全然使えねぇチーン

というか本来の目的を見失っている。
キミは何のためにここに来てるのかね?ん?と詰問したくなる気持ちを一旦抑え、使えない夫はおいておいて、病院に電話してみる事にした。

すぐ入院準備して来て下さいと。
それを夫に伝えると「えーー。マジかよ。」と言いながら、ようやくのそのそと準備をし始めた。
ホテルは二泊の予定で来ていたので、もし陣痛じゃなかったらまた帰って来て寝たらええやんと説得して病院へ向かう。

病院に着いてすぐに内診。いてぇ。

先生「○○(私)さん。子宮口が全く開いてないですねー。診察室で説明しますからどうぞ。」


診察室に移動すると、

先生「○○(私)さん。子宮口今0センチです。全く開いてません。子宮口がこれだけ開いてないと無痛分娩出来ないですよ。」

私「…え!?嘘でしょ!子宮口開いてなくても無痛分娩出来るんじゃないんですか!?ガーン二位じゃだめなんですか?!(蓮舫さん、元気ですか?脚色が入っております)」

先生「あれ?言いませんでした?三センチ以上開いてないと出来ないんです。お産が進みませんからねー。一旦帰って様子みましょう」

一旦帰るの!?ポーン

いやいやいやいや、ちょっと待ってちょっと待ってラッスンゴレライ(え、もう古すぎる?)滝汗滝汗滝汗
聞いてたのと違う。まあまあ痛いんですけど。言ってなかったけど、全然立ち止まってウグゥってなるレベルですけど?
だってさ、ほら、無痛分娩よ?
痛くないのが無痛分娩じゃないのかい?
そこに愛はあるのかい?(ひとつ屋根の下。懐かしい。)


「台風だし、帰ってこれなくなっても困るから入院しといた方が…」とナイスな看護師さんの助言と、島という特殊環境が優遇され、そのまま入院することに。

部屋に入ってからすぐ助産師さんが来る。

「今日先生は昼から学会でいなくなるので、昼以降の出産となると、無痛分娩は出来ません。明日から土日に入るので、土日も先生がいないので、代わりの先生になります。そうなると院長先生しか無痛分娩は出来ないので、無痛分娩が可能なのは今日のお昼までです……ショボーン



(…………!)
(……………!?)

無痛分娩が…出来ない……だと!?ゲロー


私は痛みに弱い。
一時期脱毛に通ってた時があったが、そのスタッフに「痛がりさん」というそのまんまの大しておもしろくもない不名誉なあだ名を付けられていた事もある。
特に内臓系の痛みにはホントに弱い。
腹痛は日常茶飯事だし、便秘と下痢で一回ずつ救急車を呼んだ事もある。お腹の痛みに耐えきれず、盲腸か何かかと思ったらただの便秘だった。下痢の時も盲腸だと思って、痛みで暴れまくって出すもの出したらピタリと痛みはおさまった。しかし、二件とも決してイタズラに救急車を呼んだ訳ではないということだけは伝えておく。本気でこの尋常じゃない痛みは盲腸に違いない!!と思ったのだ。


以上の苦い経験があるからこそ、自分の痛みに対する弱さと陣痛への恐怖心の強さから無痛分娩希望していた。
にも関わらず、無痛分娩が出来ない!?ゲッソリ
この時点でこの陣痛(しかも段々強く短くなってきている)と通常分娩で戦わないといけないだと!?

無理。絶対に無理。りーむーりーむー。笑い泣き笑い泣き笑い泣き笑い泣き


助産師さんに「昼までに何とか子宮口三センチ開くようにがんばりましょうね!」と励まされる。


しかしながら、0から3っていけるのか?と思った。1センチから3センチとかなら話は早いと思うが、こんだけ痛みあるのに0センチ。

ガッチガチな子宮口。なんという頑なな心。

どこかの誰かが子宮は女性の感情を溜め込む臓器だと言った。そう、この子宮口の頑なさは私の分身なのだ。

絶望しかない。スクワットとかしてみるものの定期的に訪れる陣痛。相当痛い。子宮と腰をえぐってくる。子宮内に金槌を持った番人が定期的に叩きに来る。容赦なし。待ったなし。




走馬灯の様に甦る妊婦生活。

~仕事でギリギリまで動いてしていたから大丈夫っしょーチュー無痛分娩だしー口笛とたかをくくっていた自分。~
~運動もせず、ゴロゴロしていた自分。夫が一緒に歩いてくれないからと歩かなかった自分。~


不甲斐なさと赤ちゃんに対する申し訳なさと無痛分娩出来ないかもしれないという不安。運動なんて全然しなくても出産いけるよという無痛分娩経験者の友人の言葉を鵜呑みにして、結果子宮口0センチ。

夫はこんな状況の中、仕事もあるし、長引きそうやし、一旦帰って出直すわウインクと言い出す始末。



帰ったらあなたを殺すか離婚どっちがいい?


二日酔いでしんどいから帰って寝るつもりだというのはお見通しである。
絶対に帰るなとだけ言い、腰をさすってもらう。
腰をさすってもらうが、陣痛の痛みの強さにその内自然と涙が出て来て、嗚咽出る程に泣いてたら今度は陣痛の痛みを逃す呼吸が上手に出来ず、更に痛くなる陣痛。
自業自得とは言え、行き場のない痛みと先の見えない戦いに涙が止まらない。

助産師さんはホントに良い人が担当してくれたおかげで、「子宮口開いてきてますからねー!赤ちゃんも下りてきてくれてますからがんばりましょうね!」と何度となく励ましてくれた。
多分ほとんど開いてなかったと思う。
だけどそんなことは一つも言わず、前向きになる様に声かけしてくれる、助産師さんの優しさと帰ろうとする夫。
天国と地獄とはこれか?



そしてついに12時。
先生に内診してもらう。
その時点で子宮口は……2センチ。
先生「やはり全然開いてないですから、無痛分娩には出来ませんねー。残念ですが。」

残念ですとはぜってー思ってねぇだろ。クソが。真顔真顔


諦めかけたその時…

助産師さん「先生!朝から0センチが2センチですよ!本人さんもがんばってます!痛みも強い様ですし、(やっぱり他の人より痛がってたのね…)なんとか無痛分娩してあげて下さい!」と食い下がってくれる。

私も泣きながら懇願。
その間も何度も陣痛が来る。
痛すぎる。痛すぎるーーーーえーんえーんえーん
これでNOと言われたらおしまい。



先生の渋い顔。
時が止まる。


ドクン…ドックン…ドックン……(効果音。心臓の音だよ)



先生「………フン。(フンて言ってなかったかもだけど)じゃあもうバルーンも入れて三センチにしてそっから無痛分娩出来る様に背中に麻酔のチューブ入れときましょう。陣痛進める薬と子宮口柔らかくなる薬も点滴しましょう。」


パァァァァァァー!と晴れ渡る空。(私の中で)まさに台風一過。
いや。まだ台風過ぎてないけど。


とそろそろ長すぎるので続きまーす。