ガッキーのブログ
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白夜の軌跡物語

か「ぱ、ぱちさんッ!」

ス「ッ!?かぐっち!待つんだ!」

突然ぱちさんが倒れた事に驚き、フードの男に気付いていないのか、かぐっちは助けに近づいていった。

 

か「えっ?―」

 

「…!」

フードの男はかぐっちが近づいた瞬間、拳を振り上げかぐっちに振り下ろした。

ス「かぐっち!!

 

ゴッ!―

レ「駄目だよ かぐっち ちゃんと周り見ないと~」

か「レ…レマさん!」

フードの男の拳が当たる寸前、レマっちが割って入りフードの男の腕を掴み止めていた。

 

レ「かぐっち、ぱちさんを連れてスッチーの所まで離れてて~」

 

か「は、はい!」

かぐっちは、ぱちさんを抱き上げるとすぐにスッチーの方に下がていった

 

レ「さてさて」「…―!」

 

バッ!!

レ「おっー」

 「・・・」

おかしいねぇ、結構本気で掴んでたはずなんだけどなぁ

「―――!」

ブンッ―!

つかんでいた腕をあっさりと振り払い、今度はレマサに標的を絞り拳を放ってきた

レ「ッ!?」

速ッ―!

先ほど掴んだ拳速より更に速い拳が放たれ、レマサは紙一重で回避し、先ほどより強く掴んだ

「――!!」

フードの男も先程より強く捕まれた事で抜け出せない為力を込めて逃れようともがいていた

 

レ「ッ…結構やる、ねぇ~!」

 相手のもがく力を逆手に取りフードの男を壁に投げ飛ばした

「――!?」

フードの男は投げ飛ばされるのを想定していなかったのか受身を取れず壁に大穴を空けて外に飛んでいった

 

レ「ふぅ~ 中々手強いねぇ」

 

ス「レマッチ!」

か「レマさん!私達も加勢します!」

 

レ「いや、二人はぱちさんを一刻も早くヒーラーに連れてって上げて~ ここはおれっちが引き受けるよ」

 

ス「なッ…」

 

か「何を言ってるんですか! レマッチ一人を置いて行けません!」

 

レ「おれっちは大丈夫だよー 、それよりぱちさん傷は深いけどすぐに治療すれば助かるから早く連れていって上げないと」

 

か「で、ですが…!」

ス「…」

レ「「それに、別行動してる ウェリやケイゴ君の方にも敵が来ているかもしれないよ」

 

か「ッ…ウェリちゃん…!」

 

ス「…かぐっち…行こう」

 

か「スバルさん!?」

 

ス「唯一の情報源のぱちさんを助ける方が最優先だ…ここはレマッチに任せよう」

 

か「そんな!レマさんを一人で置いて行けと言うんですかッ!」

 

ス「レマッチも言った通り 別行動をしているウェリ達も心配だ ケイゴや未知数だがジオフリートは戦闘はある程度出来る。だがウェリはどうだ?」

 

か「ッ――!」

 

ス「今は、ぱちさんをヒーラーまで連れて行く事と、ウェリ達の安全を確認する方が優先だ。」

 

か「…分かりました」

 納得をし切れない顔だが、かぐっちは頷いた

 

ス「レマッチ…すまない、危なくなったら逃げてくれよ」

 

レ「分かってるよ~」

 

か「すぐに戻りますから!ご無事で!!」

そういい残すとスッチーとかぐっちは、ぱちさんを担ぎ上げヒーラーに向けて走っていった。

 

レ「優しいなぁ~二人共 ――…あいつ等もそうだったな。」

 

パキッ――

「…」

吹き飛ばされた大穴からゆっくりと入ってくるフードの男

 

レ「おっと、来たか~」

(ククッ、気をつけろよレマサ?この男は――)

(分かってる――認めたくないけどねぇ)

 

   「…!」

レ「さてさて、どうしたものかねぇ~」

 

 

 

 

数分前――

――――タラ正門前―――――

 

ウ「あれー? ねー様達時間過ぎてるのに戻って来てないね」

ジ「そうだな…」

 

ウ「確か ねー様達ってお城の方に言ったんだっけ!」

 

ジ「あぁ、俺達は反対側を見てきたからそうだろう。」

 

ウ「うーん…兄さんも戻ってきてないしどうすればいいかな…」

 

ジ「…とりあえずケイゴは大丈夫だろう」

 

ウ「う?何で?」

 

ジ「アイツは吸血鬼なんだろ?」

 

ウ「うん!そうだよ!」

 

ジ「だったら何が来ても負けないだろうさ」

 

ウ「確かに!兄貴も強いっていってたよ!」

 

ジ「あぁ―ーほんと強かったよ

 

ウ「?何か言った?」

 

ジ「いや…気のせいだろう」

 

ウ「? まぁいいや!とりあえずお城に行こう!」

ジ「そうだな」

ジオさんが少し悲しい表情をしてる気がしたけど、深く触れずに置いた

 

 

――タ「ハァ……ハァ……クハハッ…見つけたぞッ!!」―――

 

 

 

―――同時刻

――――――タラ広場付近

ケ「ちくしょう!アイツ何処行ったんだ!!」

 煙幕を振り払いタハバタを追いかけきたケイゴだが、完全に見失ってしまっていた

 

ケ「早く探しださねぇと!」

  調子に乗りすぎた…手加減してないでさっさとケリをつけていれば…!

 

ケ「ん…お!スッチーとかぐっち! とぱちりぃさん!?」

 

ス「ケイゴ!?」

か「ケイゴ君!?」

 

ケ「何があったん 二人共! ぱちりぃさんすげぇ傷だけど…」

 

ス「訳は後で話す…!そんな事より! レマッチが今タラ城で敵と戦ってるんだ!助けにいってやってくれ!」

 

ケ「レマさんが!?」

 

か「うん…私達を逃がす為にレマさん一人で戦ってるの…」

 

ケ「なんてこった…クソッ!分かった!俺に任せといてくれ!!」

 そういうとケイゴは翼を広げタラ城の方に飛んで行った

 

か「ケイゴ君…頼んだよ」

 

ス「よし、俺達は一刻も早くぱちさんをヒーラーに連れて行こう」

 

か「はい!」

 

 

 

―――――――タラ城内―――――――

 

ズザァ――!!

レ「ハハッ…やっぱり手練れだねぇ」

 

「…」

フードの男は拳を握り締め、一瞬にして懐に飛び込みパンチを繰り出した

 

レ「やられてばっかりじゃないよっ―と!」

 レマサは拳を避け今度は隙が出来た男の脇腹に蹴りを繰り出した

 

「…!」

レマサの繰り出したケリは見事に脇腹にヒットした

レ「む―― ッ!」

蹴りを受けたがフードの男は怯まず、そのままレマサの足を掴み投げ飛ばした

レマサは数メートル吹き飛ばされた

 

「いたた・・・やっぱ素手の戦いだと不利かぁ」
(ククッ、変わってやろうか レマサ)

(いやぁ、アンタに変わったら殺し合いになってしまうでしょう)

(クククッ、さて どうだろうなぁ)

 

「…」

吹き飛ばされ仰向けに倒れるレマサに追い打ちで拳を振りおろしてくる

レ「おっとと」

レマサはそれを紙一重で躱した

 

レ「考えてる暇はないかぁ――」

体勢を直しミラブレを腰のホルダーから外しフードの男に振り下ろした

 

「!」ガギッ―!

レ「…ほんとに戦闘の才能は化物級だねぇ」

フードの男は体勢を異常な速さで整え、ミラブレを真っ向から拳で殴った。

レ「ッ!」

すぐさまもう片方のミラブレで切りつける。がこれも弾かれる。フードの男拳が来る。ミラブレで弾く。ミラブレで切る。弾かれる。拳がくる それからしらばくその攻防が続いた。

 

「ッ!!」

攻防の最中、ミラブレを捌き切れず右腕に刃が当たり一瞬隙が出来た

 

レ「これでお仕舞いにしよう」

レマサはその隙を見逃さずミラブレで切り掛かった

 

「―――!」

レ「なッ――」

フードの男は切り掛かったミラブレを 怪我をしている右腕を盾にする事で止めた

ガギッ!――

鈍い音が響きミラブレはフードの男の腕を切り裂く事なく止められてしまった

 

レ「ッ…やっぱりナックル付けてたか――!」

ミラブレを受け止められた事に意識が向いてしまい、フードの男の行動に反応出きず、ボディに正拳突きをもらってしまった。

 

レ「かはッ…!」

正拳突きをまともに受けてしまい今度は自分が壁に叩きつけられてしまった

 

レ「ゲホッ…――」

 壁に叩きつけらた事と正拳突きを喰らった事により血と息を吐きだしてしまった

 

「…!」

 

 

さらに追い打ちを掛けるためにフードの男はこちらに走って来ていた

 

レ「ハハッ、油断しちゃったねぇ…」

走りながら拳を振りかぶり もう目の前まで来ていた。

 

レ「ハハッ、けどやっぱり強いや…流石―――」

フードの男は速度を緩めず拳をレマサの胸目掛け繰り出した

 

 

――うおぉぉぉ――らぁぁぁぁッ!!!!

 「ッ!?」

拳が当たる寸前、誰かが飛び込んで来て フードの男を蹴り飛ばした

 

レ「――アハハッ…今度はおれっちが助けられてしまったねぇ ケイゴ君」

ケ「レマッチ大丈夫か!! 後は俺に任せてくれッ!!」

レマサを助けたのは紅い翼を広げた最後の吸血鬼 ケイゴだった。

 

レ「ケイゴ君、その姿は…そうか今日は満月か 」

 

ケ「そそ、吸血鬼としての能力全部使える日だよ!」

 

レ「そうか、けど満月だからってなってるわけじゃないよねぇ」

 

ケ「そうそう!さっき敵が現れたから戦ってたんだけど逃げられちゃってさ!」

 

レ「ふむ」

 

ケ「それで追いかけてたらスッチー達に会って レマッチが敵と戦ってるって言ってたから俺が追ってた奴かと思ったんだけど…」

 

ザッ――

「…」

蹴り飛ばされていたフードの男だったが立ち上がり近づいてきていた

 

ケ「もう復活したか、レマッチ!話してる暇はないみたいだ、コイツは俺が倒すからレマッチはスッチー達と合流して ウェリ達を探してくれ!」

 

レ「何だって、一緒じゃなかったのかい?」

 

ケ(途中まではね! 俺だけ敵に気づいて二人は先に行かせたんだけど まだ合流してなかったんだ」

 

レ「…なるほど」

 下手をしたら襲われているかもしれないねぇ

 

ケ「だから、レマッチはウェリ達を探してくれ」

 

レ「分かったよ、ケイゴ君、だが気をつけて 相手はオ――」

「ッ!」

徐々に近づいて来たフードの男は急に速度を上げて二人の方に突っ込んできた

 

ケ「さぁ、早く行ってくれ!!」

 

レ「おぉっ――」

ケイゴ君は言葉と共にオレッチを扉の前まで投げ飛ばした

 

「!」

ケ「ッ!オラァ!!!」

突っ込んできたフードの男に対しケイゴも蹴りを繰り出し応戦した

 

 

レ「強引だねぇ―――頼んだよ、ケイゴ君」

伝えたい事を飲み込み、フードの男をケイゴ君に任せ レマサは スバル達の所へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白夜の軌跡物語

タ「き…貴様ッ…そ、その羽は…まさか!? ヴァンパイアか!」

 

ケ「へぇ、知ってるのか」

 

タ「昔、夜を支配していた最強の種族知らぬものは居ないだろう…まぁ100年前に人間どもに狩られ絶滅したと聞いたが…まさか生き残りが居ようとはな。」

 

ケ「詳しいね、概ねその通りだよ」

 

 タ「しかし…クハハッ!! すぐに本当に全滅するがなッ この俺の手によって!!」

 

ケ「…はぁー.…」

よく喋るなコイツ…

 

タ「この俺に掛かればヴァンパイアであろうとすぐに八つ裂きにすることが出来るのだ!」

 

ケ「へー…」

 

ケ「あーもうその辺で黙ってくれねぇかなー」

 

タ「何だと?」

 

ケ「くだらねぇし」

 

タ「く、くだらないッ!?」

 

ケ「言葉でならなんとでも言えるっての、戦う前からウダウダと 」

 

タ「なッ…!?」

 

ケ「ヴァンパイアを絶滅させたいなら さっさとかかって来いよ。 もっとも、満月の夜のヴァンパイアに勝てたるのならだけど」

 

タ「ずっ…図に乗るなよッ小僧ォッ!!望み通り絶滅させてやるッ!!!」

 挑発に乗ったタハバタは見る見るうちに形態を変化させ竜らしい翼が生えこちらに突っ込んできた

 

ケ「少し挑発しただけでこのありさまか 短期だなー!」

ケイゴは避ける素振りもみせず、タハバタが近づいてくるのを待っていた

 

タ「死ねェェェ!!小僧ォォォォッ!!」

勢いに任せ左腕を振りかぶり鋭い爪でケイゴを貫いた―

 

ケ「何処狙ってんのー?」

 

タ「!?」

ケイゴはいつの間にかタハバタの背後に回り攻撃を避けていた

 

タ「い、いつ俺の背後に移動した!?」

 

ケ「さぁね? 自分の目で確かめればいいじゃん 見えればだけどねぇ」

 

タ「ッ! な、舐めやがってェ!!!」

さらに挑発され今度は両腕を使い激しい乱撃でケイゴに襲い掛かった。

 

ケ「…」

ケイゴはその乱撃を寸での所ですべて躱していった

 

タ「小癪なぁぁッ!!!」

 

ケ「…ッ!!―」

ガシッ! ガシッ!

 

タ「ッ!?」

苛立ちの声を上げた直後にタハバタの両腕を掴み動きを止めた

 

ケ「ふんッ!」

ドスッ!

 

タ「グオッ!!」  

両腕を掴んだ事でがら空きになった腹に重い蹴りを入れた。タハバタは威力に耐え切れず吹き飛ばされ、近くの建物の壁に叩きつけられた。

 

タ「グォッ…バッァ…馬鹿なぁ―!?」

よろよろと立ち上がり苦悶の声を漏らすタハバタ

 

ケ「はぁー、久しぶりの戦闘だってのに…ガッカリだわ」

 

タ「な…ッ!?」

 

ケ「こんな程度で俺を倒そうって流石に舐めすぎてるわ…」

 

タ「な、何だとッ…!!」

 

ケ「俺を倒したかったら、リアさんか…オオガキぐらいの化物でもつれて来い!」

 

タ「リア…オオガキ…だと?この俺が…ただの人間に劣ると言いたいのか!?

 

ケ「そうだよ、お前よりあの二人のが全然強いわ~」

 

タ「な!舐めやがッ―!?」

ケ「遅せぇッ!」

ドゴッ!

 

タ「ガァッ―!?」

怒りで飛び掛かろうとしたタハバタよりも早く懐に入り込み重いパンチをボディに叩き込んだ

 

タ「ウオォォォエェェッ!!」

諸にパンチが入ったのだろうか蹲るタハバタ

 

ケ「そろそろお仕舞いにするよ、ウェリ達が待ってるしな。」

 

タ「ぐ…ぐウぅぅぅッッ!」

な、何て強さだ!?これが夜のヴァンパイアの力だと!? ふざけやがってこんな化物に勝てるわけがねぇッ!!

 

ケ「それじゃあな、えーと タハなんとかさん」

今度は手を拳ではなく開いた状態にしヴァンパイアの武器である爪を出し振りかぶった

 

タ「バァァァァァァッ!!」

爪があたる直前に蹲っていたタハバタはケイゴの方に顔を向け口から煙を出した

ケ「うおっ!何だこれ!?煙幕かッ!!」

 

タ「い、今だッ―!!」

タハバタは自分を見失ったケイゴに攻撃はせず 空に飛び立った

 

ケ「 ちくしょう前が見えねぇ!!」

 

タ「貴様なぞ相手にしていられるかッ!! せめて他の奴ら一人でも倒して梓穂様を喜ばしてくれるッ!」

そういうとタハバタは、飛び去っていった

 

ケ「あ、待ちやがれ!! いい加減煙幕邪魔だッ!」

バサッ!!

羽を思いっきり羽ばたかせ一帯に漂っていた煙幕を吹き飛ばした

 

ケ「やっと見えるようになった…すぐに追いついてやる!」

少し遅れてケイゴもタハバタを追い空に飛び立った

 

 

 

――――タラ城エントランスホール―――――

 

か「ぱちさん!良かった探してたんですよ―」

昴「かぐっち待った」

ぱちりぃに近づいていこうした瞬間 スッチーに止められた

 

か「え?」

昴「本当にこちらの味方か分からないし近づくのは危険だ」

 

か「殺意とかは感じられませんし、大丈夫だと思うけど…」

 

レ「まぁまぁ、ぱちさんぐらいになったら殺意隠すなんて簡単だから油断はしてはいけないよ~ 」

 

昴「その通りだ、ぱちさんまだ俺達は貴女を信じきれない この距離で話をするけどいいかね」

 

ぱ「当然の判断ですよ」

 

か「ごめんなさい…」

 

ぱ「きにしないで下さい 敵側だった人間をすぐに信用するのもおかしいですからね」

 

レ「そうだね~」

 

昴「一先ずそれは置いておこう。 ぱちさん全て話してもらっても構わないか?」

 

ぱ「分かりました。質問して下さい」

 

昴「分かった。ではまず、現在 白夜の軌跡のメンバーはどうなってる」

 

ぱ「ネコ島に行っていた皆を除く メンバーは一部を除いてギルドの地下に幽閉されています。」

 

か「ほとんどのメンバーは幽閉されているって事ですか!?」

 

ぱ「そうですね あの人の計画に意義を唱えた人がほとんどでした」

 

か「成る程…」

 

レ「って事は、幽閉されていないメンバーは 白夜をのっとる事に賛同したんだね~」

 

ぱ「賛同…とは違いますね」

 

昴「というと?」

 

ぱ「リアさん、アークズ、私も幽閉された皆と同じく、意義を唱えました」

 

か「えっ!?」

昴「何…?」

レ「へぇ、ならどうして襲ってきたの?」

 

ぱ「あの人は、私達3人に魔法を掛けたのです」

 

昴「魔法?」

 

ぱ「はい、人を自分の意のままにする魔法です」

 

か「人を…意のままにする魔法…」

昴「そんな魔法があるのか…」

 

レ「あぁ、確か禁術魔法だねぇー」

 

ぱ「その通りです」

 

昴「詳しいなレマッチ…」

 

レ「あははっ、昔どっかの本でみたことあるんだよー」

 

昴「そ、そうなのか」                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                            

 

レ「しかし驚きだねぇ そんな高度な魔法を使うなんて」

  しほっちは、そんな魔法使えなかったと思うんだけどなぁ

 

か「とりあえず…皆は一応無事なんですね?」

 

ぱ「はい。全員無事ではあります。」

 

昴「そうか…じゃあ二つ目の質問 ガッキーとマスターは無事ですか」

 

ぱ「…すいません分かりません。」

 

昴「分からない…とは?」

 

ぱ「先ほども言ったとおり私も操られていたので、意識が戻った時にはすでにガッキーもティルさんも居ませんでした」

 

か「そうですか…」

 

昴「ふむ…分かりました…」

 

ぱ「質問はもう大丈夫ですか」

 

昴「あぁ、十分で―」

 

レ「―最後に一つだけいいかなぁ」

 

か「レマさん?」

 

昴「どうした、レマッチ」

 

レ「いやねぇー少し気になっちゃってね ぱちさんいいですかね?」

 

ぱ「はい。構いません」

 

レ「ありがとうー さて聞きたい事は一つだけなんだけどさ―― 今回の首謀者って――誰?」

 

昴「レマッチ…?何を言ってるんだ?」

か「首謀者って…そんなの分かりきってるじゃないですかッ 梓穂ちゃんが白夜を占領したって―」

 

ぱ「違います」

 

か「え?」

 

昴「何だって…?」

 

レ「…」

 

ぱ「梓穂さんは確かに白夜を占領はしました。ですがこの計画を考えたのは――」

 

ヒュンー    ザシュッー!

 

ぱ「あッ――かふッ…!」

ドサッ―

 

か「え…?」

昴「ッ…!?」

レ「―!」

 

「…」

 ぱちりぃが話している途中に突然 声を上げ倒れた その後ろに、顔が見えないほど深くフードを被ったローブ姿の男が立っていた―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光の騎士後に幻想入り

「うっ・・・」

目を開けるとそこは先の見えない程暗い場所だった


「此処は・・・何処だ・・・」

確か俺は文さんに案内をして貰っていて・・・ッ!そうだ・・・その後に確か文さんの仲間が現れて・・・フラン様達を・・・


「考えてる場合じゃないか・・・今はとりあえず・・・この状況を何とかしないとな」

真っ暗で何も見えないが、どうやら手足に鎖をつけられているようで身動きが取れなかった


「・・・ふんっ!」

両腕、両足に力を込め鎖を破壊しようとしたが鎖はミシミシと音をたてるものの壊れはしなかった


「ふぅ・・・やっぱりこのままじゃ無理か ―なら」  

息を整え、自分の中に眠るエルクゥの力を呼び覚ました エルクゥの状態で再び力を込めると鎖は簡単に砕けた


よし、早くフラン様達を探さないと・・・とは言っても真っ暗じゃどっちに進めばいいか・・・


?「ほぉ、流石は鬼といった所か」

 突然、暗闇の何処かから声が響き渡った


ッ!?

突然の声に辺りを見回すが何処にいるかはわからなかった


?「おっと、こちらからは君の場所が分かるが君が私の居場所が分からないと話にくいか」

今度は パチン、という音が辺りに響き渡った それと同時にさっきまで暗闇だった場所に光が差し込んできた


うッ!

突然の光に目が眩み 目を閉じてしまった


ッ・・・

視界が回復した所で、再び辺りを見回し、何人かが居るのを見つけた 俺の立っている床とは違い畳のようなものに座る

大きな羽と軽鎧を着た無表情の女性、見た所 天狗の長って所か 周りに護衛みたいな人達もついてるし


?「初めまして― オオガキ君・・・いや、罪を背負った鬼さん」

軽鎧の女性が無表情のまま話し始めた 何だろう・・・話し方に違和感を感じる


初めまして、えぇと・・・


?「このお方は天狗の長であらせられる 天魔様だ ワシは補佐役のガラスである 下賎な鬼よ」

今度は女性、名前は天魔さんと言ったか その隣に居る体つきの良い外見は30代ぐらいの天狗が話し始めた


さっきから・・・「鬼」という言葉が出るたびに殺意の様なものをこの人達から感じる・・・一体何だこれは


自己紹介ありがとうございます、それで 私に何の用ですか

フラン様達の所に急ぎたいが・・・下手に動いたら フラン様達に危害をくわえられるかもしれないな・・・


天魔「何、簡単な事だよ 君は私達天狗にとって畏怖するべき存在だ よってこの幻想郷から消えてもらいたい」


・・・仰っている意味が解りません


ガラス「ふん、これだから低俗な鬼は・・・ 貴様にも分かる様に言ってやろう 貴様は今日 ここで処刑されるんだよ」


・・・

これはまた…ストレートに来たな


ガラス「分かったか 低俗な鬼よ」


えぇ、一応は…理由を聞いてもいいですか


天魔「理由か、少し前に幻想郷に大量の同種の妖怪が徘徊していた異変があったな」


ッ!!
ガイヤさんとの戦いの時か…!


ガラス「あの異変で出回った妖怪は 貴様と瓜二つ 首謀者は貴様で間違いないだろう」


確かにあの異変は俺のクローンが出回った 疑われるのは当然だ…


天魔「奴らは妖怪の山にも当然入り込んで来た そのおかげで私達 山の妖怪が沢山の被害を受けた、君のおかげでな」


まさか…大きな被害が出ているとは…俺のクローンのせいで…


ガラス「貴様にはその罪をその命で償わせてやる 下賎な鬼」


確かに、幻想郷に現れた妖怪は俺のクローンで間違いないです


ガラス「やはりな、天魔様 即刻この下賎な鬼を処刑しましょう」


しかし、私はその異変での罪を自分で償うと心に誓いました


ガラス「…なんだと?」


ですので、貴方達に処刑される気はありません

自分が犠牲になって償う事は 親しい人達を悲しませる事にしかならないのは身を持って知ったからな…


ガラス「き…貴様、何を偉そうな事をッ!この下賎な鬼が自分の命を捧げる以外でワシ等に償うだと…」


はい


天魔「…」


ガラス「出来るわけがねぇだろうッ!この野蛮な鬼如きがッッ!!」

ガラスという天狗が突然怒りをあらわにし、近づいてきた


天魔「…うぅっ!」
ガラスが横から離れた瞬間、天魔さんが苦しそうにうめき声を上げた


ん?

どうしたんだ、突然 苦しみだしたぞ…


ガラス「ッ!」

そのうめき声を聞いたガラスは慌てて天魔の横に戻った


天魔「…」

ガラスが横に戻ると天魔さんはさっきと同じ無表情の顔に戻った


ガラス「危ない危ない…下賎な鬼如きに感情を乱されて失敗しては元もこうもない」


このガラスっていう人…何か裏があるな


ガラス「ふぅ… 今すぐにでも処刑をしてやりたい所だが、ワシも少し冷静さを欠いてしまった 処刑は後にしよう お前達、下賎な鬼が逃げない様に縛っておけ」


【はっ!】

二人を守る様に立っていた天狗達が俺の方に近づいてきた


ッ!

捕まるまいと臨戦態勢に入った


ガラス「おっと、抵抗すると 貴様の大事な者達がどうなっても知らんぞ?」


なッ!?

こいつ…


ガラス「貴様を捕らえるついでに そいつらも連れてきたのだ 貴様が下手に暴れないようにな」


ッ・・・


ガラス「さぁ、どうするかね?」


「…分った」スッ


ガラス「フン、それでいいんだ 下賎な鬼め」


フラン様達を危険に晒すわけにはいかない…フラン様、皆…どうか無事でいて下さい…











フ「うぅん…?」


咲「妹様!お目覚めになられたのですね!」


フ「あれ…咲夜? 此処は…?」


こぁ「此処は天狗達が作った牢屋ですよ 妹様」


フ「牢屋…? あっ!そうだ 文お姉さんは!?」


咲「…私達を牢屋に連行した後に何処かに行ってしまいましたよ」


フ「…そう、文お姉さんが私達を騙したのは夢じゃなかったんだ…」


咲「妹様…」


こぁ「…妹様を悲しませて、あの天狗…」


フ「あれ…咲夜、こぁ…オオガキは何処に居るの…?」


咲「それが…私達もさっき目覚めたのですが…」


こぁ「居なかったんですよ・・・どうやら私達とは別の所に連れて行かれたみたいです」


フ「そんな…何でオオガキだけ…」


咲「…推測ですが、この前起きたオオガキさんのクローン異変での被害が妖怪の山でもあったのかもしれません」


こぁ「あぁ…それで犯人はオオガキさんだと思ってるのかもしれませんね…」


フ「っ!オオガキは悪くないよっ!オオガキは皆を助けてくれたんだよっ!?」


咲「その通りです妹様…オオガキさんはあの異変での被害者であり、英雄です」


こぁ「けど天狗達は妖怪の山から滅多に出ないから誰が異変の首謀者か判らない だから異変で襲ってきたエルクゥに変身出来るオオガキさんを首謀者と思った と考えるべきですね」


咲「こぁの言う通りね」


フ「そんな…オオガキは悪い事をなんもしてないのに…」


こぁ「妹様の言う通りです、オオガキさんは悪くありません」


咲「えぇ、こんな所すぐに出て オオガキさんを救いに行きましょう 妹様」


フ「咲夜・・・こぁ…」


こぁ「さぁ、涙を拭いて下さいっ!そんな顔でオオガキさんに会ったら また心配されてしまいますよっ!」


咲「妹様は笑顔が一番です」


フ「…うんっ!」


こぁ「さぁ!そうと決まれば こんな所すぐに出ましょう!」


咲「そうね オオガキさんの所に急ぎましょう」


フ「牢屋は任せてっ! キュッとしてドカーン!」

右手を牢屋の扉の方に出し、握り締める すると牢屋の扉は跡形もなく吹き飛んだ


こぁ「流石妹様!」


フ「よしっ 行こう!二人ともっ―」


―あやや、勝手に出られては困りますね―


咲「ッ!文…」


フ「…文お姉さん」

こぁ「…」


文「あやや、そんな目で見ないで下さいよー こぁさん」


こぁ「よく、私達の前に顔を出せましたね」


文「あやや、 嫌われてしまってますね…」


こぁ「妹様は泣いていたんですよ!?貴方に裏切られてッ!」


文「…」


フ「やめて、こぁ…」


こぁ「しかし!妹様ッ」


フ「文お姉さんと話をさせて お願い」


こぁ「っ…ですが―」

咲「こぁ 妹様に任せましょう」


こぁ「…分かりました」


フ「…文お姉さん」


文「…何ですか? フランさん」


フ「何でオオガキを捕まえたの…?」


文「先日の黒い怪物が現れた異変を起こしたのがオオガキさんだと 天魔様が判断したので捕まえたのです。」


フ「違うよ! その異変はオオガキが起こしたんじゃないよ!」


文「それは上の者が判断する事です…私個人では判断出来ません」


フ「上…?」


文「私達天狗は他の妖怪の皆さんと違って自分より格上の存在には絶対服従をしなくてはいけないのです」


フ「…」


文「組織に属するっていうのは、自分の意思では動けなくなるのです」


フ「…文お姉さん」


文「はい?」


フ「文さんは…どう思ってるの?」


文「私、ですか?」


フ「組織とか、上下関係とか私にはわからない けど文お姉さん自身はどう思ってるの」


文「私自身の…意見は…」





――――――――同時刻


天「来たか、文」


文「あやや 久しぶりに会ったのに挨拶が硬いですねー天魔様」


天「…そうだったか…今日は気分が優れなくてな」


文「そうなんですか、あまり無理をしないで下さいね」


天「あぁ…」



文「しかし、突然呼び出してどうしたんですかー 天魔様」


天「…其方にやってもらいたい事があってな」


文「やってもらいたい事?」

折り入って私に頼む何て 何だろうか


天「先日の…黒い怪物の異変の首謀者を断定した…そ奴の身柄の確保をしてもらう」


文「ふむ…?成程」

ん…何か今日の天魔様おかしいですね

文「…あの異変の首謀者は倒されたと八雲紫が言ってませんでしたっけ」

ガラス「貴様は馬鹿か? あの様な辛気臭い妖怪の言葉を信じるとは―」


文「ッ!…ガラス」


ガラス「一介の天狗如きが…様を付けろ!」


文「―失礼しました ガラス様も居らしていたのですかー」


ガラス「ふん、天魔様の側近のワシが居ない訳が無かろう」


文「そうですよねー」

ガラス…前まで私と同じだった天狗が…少しの間に天魔様の側近にまで昇格するなんて、何かおかしいですね」


天「話を戻すが、その首謀者は少し前に八雲紫に連れて来られたオオガキという奴じゃ」


文「オオガキ…!」

噂に聞いていた人ですか…あれ?

文「天魔様」

天「何じゃ」


文「オオガキという人物が本当に異変を起こしたのですか?」


ガラス「貴様!天魔様の判断が間違っているとでも言うつもりか!」


文「そういうわけではありませんが…」


天「オオガキなる者は…黒い獣と同じ者に変身すると…偵察の者達が確認している」

文「ですが―」


天「文…それ以上 意見をするなら貴様を…反逆者とし捕らえる」


文「ッ!?」

天魔…様?


天「貴様は…黙って私に従えばよい」


文「…」

いつもの天魔様じゃない…


ガラス「というわけだ、さっさと準備をしろ あやつは今日 山の神達に会いに来る 騙して連れてくるのだ 解ったな」


…少し合わない間に天魔様に一体何が… 考えるのは止そう 天魔様がやれと言うのなら実行しなくちゃ…自分の意思は…隠そう





―――――


文「…私は オオガキさんがそんな事をする人だとは思えません」



フ「!」



咲「文…」



こぁ「…」



文「こぁさん、咲夜さん フランさん…すいませんでした!」

そう言うと文さんは深く頭を下げた



フ「文お姉さん…」



咲「…文が頭を下げるなんて」



こぁ「…!」



文「上からの命令は逆らえず 無実のオオガキさんを捕らえてしまって…私は何て愚かなんでしょうか」



咲「そんな事…文は天狗の一員としてやった事なんでしょう?」



フ「そうだよっ! 文お姉さんは悪くないよ!」



文「いいえ…私は、愚かで臆病者です! やってはいけない事と解っていても上司に逆らえずに実行してしまったのですからッ」



咲「…」


フ「…」



こぁ「…ふぅ、全部が巫山戯ていると思ったら 真面目な所もあるじゃないですか」



咲・フ「「こぁ…?」」



文「こぁ…さん?」



こぁ「妹様を泣かせた あなたを、最初は許さないと思ってましたが…」



文「…」



こぁ「あなたの本音を聴いたらもう そんな気持ち吹き飛んじゃいましたよ」



文「こぁさん…」



こぁ「しっかりと自分のした事を後悔出来てるのですから もうこれ以上は後悔しなくてもいいんですよ」



文「…嘘をいってるのかもしれませんよ」



こぁ「同じ上司を持つ者ですよ? あなたの真剣な目を見れば嘘か本当かぐらいか解ります」



文「こぁさん…ありがとうございます」



こぁ「お礼はいいですよ」



咲「こぁが真面目な所初めて見たわ…」



フ「うん…」



こぁ「咲夜さん、妹様ひどいですよ! 私だって真面目な時ぐらいあります!それよりオオガキさんを助けに行きましょうよ!」



フ「そうだよ!オオガキを助けなきゃ!」



咲「そうですね、急ぎましょう」



文「私も手伝います! やった事のケジメは付けさせて下さい」



咲「いいの?文、もしかしたら天狗達と戦う事になるわよ」



文「…それでも行きます、償いはしないといけません」



咲「そう、解ったわ」



こぁ「いいですねーその方の文さんのが好きですよ!」



フ「ありがとう文お姉さん!」



文「いえ、お礼はいいですよ 当然の事をするのですから」



フ「それでもだよっ! 文お姉さんが味方になってくれて嬉しいのっ」



文「フランさん…」



咲「それで、文 オオガキさんの居場所はわかるの?」



文「はい!山の反対側に天魔様と一部のガラスという天狗と部下数名しか知らない所に捕まっています 」



咲「結構遠いわね…」



急がないとオオガキさんが危ないです…」



フ「っ!急いで行かないと!」



こぁ「間に合いますかね…」



文「私が先に行って何とか長引かせておきます!皆さんは後から来てくださいっ!」



フ「お願い!文お姉さん!」



文「はい!任せてください! 幻想郷最速の意地を見せてあげますよっ」

そういって文お姉さんは羽を広げて飛び立っていった



こぁ「私達も急ぎましょう!」


咲「えぇ」

フ「うんっ!」

オオガキ…無事でいてねっ!








































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