教員の働き方改革について思うこと | 人事のブレーン社会保険労務士日記

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私もPTAや学校運営協議会などの会議で教員の働き方改革の議論に参加していますが「休暇を取りやすくする」「一日12時間拘束されている現状を変える」など色々な要望がでてますが、児童や生徒に対する教育をどうしていくのかという視点が欠如しておりなかなか応援できない私であります。
民間企業も長時間労働に悩んでおり、教員だけの特別な問題ではありません。
「休暇を取りやすく」というなら、夏休みなどの長期休暇について、児童が中学受験しないにもかかわらず高学年では塾に通う現状を改善するために学期中と同様に補講をするとか、プールや鉄棒など苦手な児童に対して学期中では中々寄り添ってできない事に取り組むとか、何かしらの代替案がなければ理解はできない。
教員は夏休みも働いているといいますが、児童が居ない学校ですから負荷が違いますし、当然休暇も取りやすいのです。

また部活指導が悪者になってますが、受験の為に塾に通わなければならない現状は公立中学校に対して学力の向上を期待して通わせる保護者は少なく、むしろ組織の中で生きる力を学んで欲しいと期待をしているわけです。

部活動はその最たるもので、組織の中で理不尽な経験をどう乗り越えるのか、苦手な人どどう付き合っていけばいいのか。
この様な事を学ぶ場であり、部活動がなければどこでそれらを学ぶのか。

会社組織でうまくコミュニケーションができない新入社員は、この経験が幼少期から社会人になるまでに出来ていない。

だから働けないわけです。

社会保険労務士とPTA会長の二足の草鞋を履いているが故に、この事がよく分かります。

元旦に営業しない小売店が増えたり、診察時間を短縮する病院、営業時間を短縮する小売店などが増えてますが、働き方改革とは「何かをやらないという選択をする」ということ。

教員の働き方改革を議論する前に「公立学校において何をやらない事にするのか。」これを明らかにして、その弊害をしっかり議論しなければ益々社会人としての資質に欠ける新入社員が増えてしまいます。

公立学校における教育の本質を見失わない様に議論しなければなりません。