中学受験に、そろばんは有効? | 子供の中学受験を支える親の為の かけこみ寺

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プロの塾講師、家庭教師(算数、数学担当) 山本加那子です。

久々の投稿。

12月、1月はプライベートも忙しく過ごしていました。

2024年の関西の中学受験も終わりました。

個別指導の生徒は、無事、志望校に合格しました。

我が家は、来月から真ん中の娘が受験生になります。

今週で小5の授業も終わるので、来週はプリント整理に追われそうです。

 

ブログに書きたいことはたくさんあるのですが

最近子供の習い事のことを相談されることがあったので

今日は、習い事のことを書いてみたいと思います。

 

私自身も子供の頃たくさんの習い事をしていましたが、

子供にもたくさん習い事をさせています。

主人はピアノと塾だけだったそうです。

お姉さんがピアノを習っていたので、それについていくうちに

楽譜を読めるようになったから習い始めたそうで、私より上手です。

2年前のピアノの発表会では、私は長女と、主人は次女と連弾しました。

 

私は小4で塾に行くまでは、毎日習い事の日々で

ピアノ、エレクトーン、スイミング、習字、絵画、茶道を習っていました。

小6でも、ピアノだけは続けていました。

昔は国立の中学受験は副教科(音楽、体育、家庭科、図工)のテストもあり、

奈良女子大附属はペーパーテスト、大教大附属は実技テストでした。

なので、音大出身のピアノの先生にペーパーと実技の両方の指導を受けていました。

 

我が家の長男は

ピアノ、スイミング、習字、絵画、そろばん、小学校受験の幼児教室

 

長女は

ピアノ、スイミング、習字、絵画、バレエ、フラダンス、料理、(そろばんは1年だけ)

 

次女は

ピアノ、スイミング、習字、フラダンス、フラワーアレンジメント

 

基本的には、皆同じように習い事をさせていますが

その時々の事情や、男女の違い等で少し違っています。

 

長男、長女は今は全てやめていますが、一番やって良かった習い事は習字です。

字を綺麗に書けることは、勉強でも確実にプラスになります。

個別指導で教えている子でも、字が綺麗な生徒さんは、計算ミスが確実に少ないです。

公文はやらない主義です。

早く計算したり字を覚えたりすることより、丁寧にやることが重要と思っています。

幼稚園の間は硬筆を中心に、小学校からは毛筆も。

毛筆は、一筆一筆丁寧に書くことで、心を落ち着かせて集中力を高める練習にもなります。

 

長男、長女ともに、習字は2歳ごろから小5の塾に行く前まで。

ちなみにピアノも、3歳から小5の塾に行く前まで。

スイミングは、バタフライまでの4泳法泳げるようになるまでの、3歳から小2まで。

次女も同様に進めています。スイミングはもう4泳法泳げるので、今年の夏くらいまでの予定です。

 

ここからは、習い事でも「そろばん」を取り上げて書いてみたい思います。

「計算が遅いから、そろばんに行かせようかな?」

よく相談される内容ですが、結論として

受験勉強にそろばんは必要ではない

むしろ、そろばんをやらない方が良かったかも???

と思っているくらいです。

 

理由としてはいくつかあります。

 

習得するまでに、時間がかかりすぎる

計算が間違わずに早くなる為には、最低でも3級くらいにならないと

その実力は発揮できないと思います。

1級のテストでも、実は見取り算(足し算と引き算だけ)は

10問中半分くらい間違っても、かけ算と割り算が得意ならカバーできます。

なので、1級取っても計算は完璧にはなりません。

でも、1級までの道のりはとても遠いです。

普通の方なら、年長~小3まで週2~3日くらい通って取れるレベルだと思います。

更に、そろばんはできるだけ早く始めた方がいいです。

我が家は、小1から週2で始め、小2で引っ越ししてから週3で通いました。

そして着実に計算力が付いてきていると思っていたある時期

急に、計算をよく間違えるようになりました。

かけ算の筆算を学校で習い始めてからです。

普通の筆算とそろばんでは、特にかけ算と割り算はやり方が全く異なるようで

小2~小3で学校でかけ算を学ぶ前に、そろばんでのかけ算を習得しておかないと

やり方が混同して、訳わからなくなっていたようです。

私はそろばんができないので、その時初めてそろばんの仕組みを勉強したのですが

普通のかけ算の筆算は下の位からやるのに対して、そろばんではかけ算は上の位からやるみたい?で

そろばんができない私には、解決方法を何も教えてあげることもできず

ただただ、頑張れー!!と思っていただけでした。

 

小数・分数の計算が苦手

そろばんで小数を計算するには、やはりかなり慎重にならないといけない様子。

分数なんてそろばんでできないので、分数の一部を暗算でやって少し早くなる程度。

頭の中の構造にもよるのですが、ちょっとした応用や工夫が苦手なタイプは

小4くらいから、分数で一気に計算ができなくなってしまいます。

でも、中学受験のハイレベルな計算って、分数がすごーーーく出てきます。

更に更に計算の工夫をしてやる問題なんて、そろばんは全く関係ないです。

 

暗算で計算ができるようになると、難しい問題でも図など描かず、

頭の中だけで処理しようとする

すごーーーく天才的な方は、全て頭の中で処理できるのでしょうが

そんな人、周りに何人いてますか?出会ったことありますか?

私個人的には、今まで直接出会った中で天才と思ったのは2人だけです。

なので、それ以外の優秀な友達でも、頭の中だけで全てを処理できる人はいませんでした。

式、図を描く癖がない、というのは小4後半からの勉強では確実に伸びません。

息子にとっては、これが一番致命的でした。

 

そろばんをやって、暗算が早くできるようになって、プラスになっていることも確かにあります。

でも長女は1年しかやってないので、全く覚えていなくても算数ができないわけではないですし

次女は全くやってませんが、このままで全くの不安はありません。

塾の先生から言わせると、上記に書いた内容は「そろばんあるある」だそうです。

 

たまにテレビなどで優秀な方が「そろばんやってた」と話題になれば

そろばんがいい!!と思われがちですが、

頭の構造とそろばんと中学受験がばバッチリ合う人なんて、ほんとに、ごくごく僅かですよー!!!

普通の人が小2から始めるのでは、もう遅いです。

毎日コツコツ計算ドリルをやる方が、中学受験には絶対おススメです!