離婚を回避するために夫がやってはいけないこと
夫婦問題・離婚カウンセラー 山咲みき
妻から突然「離婚したい」と言われたら、あなたはまず、どんな態度に出ますか?
離婚を回避しようとやってしまう間違いとは
一番多いパターンとして「良く話し合おう」という一言でしょう。
まったく予測しない事態に、妻が何に不満を持ち、何を望んでいるのかがわからないでは夫としてもどうすればいいのか分からず、とにかく話し合うことを考えると思います。
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冷静に話し合えばお互いに歩み寄ることもできると思うからでしょうが、実はその「話し合おう」は、離婚を切り出した妻には何の効果もない、逆に余計に気持ちを頑なにさせてしまう禁断の言葉なのです。
奥さまが離婚したいと口にする時の意味合いには2パターンあります。
- 夫の態度次第では離婚かやり直すかの様子見の場合
- もう決心はついていて、ほとんど考え直すつもりがない場合
夫には突然でも、妻が離婚を口にした時点で、すでにずいぶん前から離婚を考えていた場合がほとんどです。
その時点で、離婚に対する気持ちが夫婦間でもかなりの温度差があります。
たいていの夫は奥様の真意を測りかねて失敗する事が多く、まだ再構築の可能性を期待している奥様の気持ちをいよいよ失望させて離婚に至ってしまうケースが少なくありません。
夫の「話し合おう」は、お互いの気持ちを確かめあって理解を深めあうためのものではなく、何とか上手く丸め込めないかと考えての「話し合い」の場合が多いのです。
少なくとも、妻はそう感じてしまうのです。
妻の気持ちがどの程度まで固まっているのかを見極めて、適切な対応をしていかなければ逆効果になってしまいます。
ましてや「何が不満なんだ、子供はどうするんだ、女手ひとつでやっていけると思っているのか」などと、奥様を問い詰めるような物言いをしてしまっては、ますます奥様は離れてしまいます。
すでに奥様を問い詰めるようなことを言ってしまった旦那さま方は残念ながら「やっちまったな・・・」です。
本気で反省し、体裁やプライドなどは捨て去る覚悟で当たらなければならないほど、事態は深刻です。
では、奥様の気持ちを軟化させて離婚を踏みとどまってもらうためには、夫は何をすべきで何をしてはいけないのでしょうか。
離婚したくない夫がやるべき事、やってはいけない事
- 安易に話し合おうとしない妻の言い分は黙って聞く。
- 反論や意見は言わない。
- 今後の事より、過去の出来事に視点を向ける
男性的視点で考えると何だか逆効果で納得できなかもしれませんが、そう感じることが夫と妻の思考のすれ違いの原因です。
奥さまはその感覚のズレに悩んで今に至ることを理解してほしいのです。
夫は未来を語り、妻は過去にこだわる
夫婦間のこの感覚のズレから、夫はこれからの事について語ろうとします。でも、妻はこれまでの夫の言動や行動の積み重ねで判断しています。
夫が妻の信用を得るために「家事を手伝う、子供の面倒もみる、望むことがあるなら可能な限り協力する」といっても、妻の方はこれまでそれをしてこなかった夫の現状に失望しているのですから、いくら今後の事について約束しても信用ができないのです。
離婚を切り出してから急にご機嫌を取ってみても、妻はそんな夫の事を冷めた目でみています。かえって空々しいとさえ感じるでしょう。
そんなことより妻は、過去の苦しかった気持ちを受け止めて欲しいと思っています。
ともすると、もう気持ちを受け止めて欲しいとさえ思っていないかも知れません。
ですから、話し合いでいくら改善策を提示しようとしても逆効果なのです。
なにより心がけて欲しいのは、まずは奥さまの話を黙って聞くこと。
どんなに納得がいかない内容でも、黙ってすべてを受け止めてあげてください。
反論や意見はもちろん、反省の言葉すら言わないほうがいいくらいです。
この状況の話し合いとは、とにかく黙って奥様の言い分を受け止めることだけに注力して欲しいのです。
妻は受け止めてくれる器を求めている
離婚を決めた妻は、もう夫の事が嫌いになっています。
それを引き戻すという事は、もう一度好きになってもらわなくてはならないという事です。
「この人は私の事を受け止めてくれる人」という信頼を取り戻すことができなければ、奥さまの気持ちを軟化させて、少しでも歩み寄るきっかけをつくることは難しいことでしょう。
「そんな一方的なやり方は納得できない」と感じるでしょうが、それでは奥様の気持ちを取り戻すことは難しいかも知れません。
今後一生何も言えなくなるというわけではなく、奥様の気持ちを引き戻すためにやらなければならない事なのですから、そこは一時こらえ所だと腹をくくって望んで欲しいと思います。
結婚生活や離婚に悩む人の伴走者 山咲みき
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