一頭の犬が盲導犬として成長するまで多くの
善意と訓練士たちの絶え間ない努力が必要なのです。
盲導犬は生まれて数か月、母犬のもとにいてそれから
パピーーウォーカーといってやさしく可愛がってくれる里親のもとで1年間
すごしたのちに訓練所に行きます。
突然見ず知らずの訓練所に連れて行かれるのです。
そして訓練所では朝6時30分から夜11時ころまで訓練士によって
厳しい訓練を受けるのだそうです。
この全過程を担っている訓練士さんもまた、犬たちとの日課を同じように
生活し訓練します。
犬たちを立派な盲導犬にするためには、ただ、何となく犬が好きだから、
なんかでは到底勤まるわけがありません。
それなりの覚悟をもってきつくつらい、厳しい生活を共にするのです。
神奈川県茅ケ崎の育成訓練所では全国でここだけの全員女性訓練士の
いるところなのだそうです。
排便一つ取り上げても
彼女たちは交代で 一回の排便処理を1時間かけて
22頭の犬を手分けして4回もくりかえすのだそうです。
その訓練模様が記された著書「私は女性盲導犬訓練士」はとても
感慨深く読ませていただきました。
日本の社会はまだまだ、目が不自由な人たちや、身体が不自由な人たちに
とって住みにくい国です。
私を含め、国民一人ひとりの関心も低くましてや国の施策もまだまだです。
今、日本で盲導犬を必要とされている視覚障碍者35万人のうち
7千人もいると推定されています。
そのうち現在まだ、7百頭の盲導犬がいるだけなのだそうです。
こんな現実を知れば知るほど、犬とかかわる仕事をする一人として
深く考えさせられてしまいました。
私に何ができるのだろう。