母趾種子骨障害
種子骨とは足の母指球のところにある小豆大の骨になんだかのトラブルが起こっている状態のことで、炎症を起こしたり場合によっては骨折に至ることまである。
このブログでは母趾種子骨障害についてお伝えします。
発生しやすいスポーツの特徴
バスケットのようなストップ、ターンを繰り返す競技や野球、サッカー、ラグビーなどスパイクを履く競技に多い。また、足部の特徴として第一列(親指と足の甲までの繋がり)が底屈変形しているタイプに起こりやすい。
これらに共通するのが母指球部に荷重が起こりやすいということです。
治療方法
種子骨障害は偏った荷重による負担が大きな原因のため、この改善が治療であり予防になります。
一番に行って欲しいのがシューズの確認です
①サイズは合っているか?
特にスパイクシューズを履く競技の場合、サイズが合っていなければポイントの突き上げによって種子骨に過剰な負担をかけることになります。また、バスケットなどのシューズでも母指球部分にはターン動作をしやすいような加工が施されていることもあり、この機能と母指球の位置がズレていることが負担の原因になることもあります。
②靴の硬さ
靴の硬さといってもどこがどの程度硬いか様々な見立て方があります。種子骨障害で特に注意してほしいのは指の付け根の曲がり具合が緩やかな靴を選ぶことです。特に足の変形がある人は靴の保護力が重要になりますので注意深く観察してください。
また、アウトソールが柔らかい靴も衝撃緩和に繋がります。
③インソール
インソールを用いて母指球にかかる負担を軽減することができます。
シューズのサイズは合っているのに種子骨障害が起こってしまう場合は足の変形や練習の負担に体が耐えられていない可能性があります。
インソールは足の形と種子骨に付着する筋肉の機能を整えて炎症を起こしている種子骨への免荷を図れます。
*このようなインソールによる荷重のコントロールは適切でなければ意味がありません。なんでもいいからインソールを入れるという判断はかえって悪化させる可能性があります。
テーピングを用いる方法もありますが、毎回のテーピングはトータルでかなりのコストになりますし、適切な強さ、角度でテーピングを貼る技術も必要なので個人的にはインソールの専門家にお任せいただくことをお勧めしています。
④動作の改善
もう一つのポイントとして、動作の改善があります。
走る、ターンすると言ってもその方法は様々で身のこなしが上手く怪我をしにくい選手と力任せで怪我をしやすい選手がいます。
重心の移動や軸足の使い方などが運動の理にかなっていれば体にかかる負担は少なくなります。一方で、力任せに地面を蹴ったり、押したり、引っ掛けるようにして動く選手は体に過剰な負担がかかります。
過剰な筋肉の発達が起こっている場合は注意が必要です。
⑤マッサージ
脛の前、外側にある前脛骨筋、親指を反らす長・短母趾伸筋などが固くなると足が変形し種子骨への荷重が増えるのでマッサージでこれらの筋肉を緩めておくのも効果的です。
予防
足裏を観察して母指球に大きなタコなどが出来ている場合は注意が必要です。靴と足のフィッティングが悪かったり、動き方が強引になっているかもしれません。
コンディションが良い足はどんなに動いていてもツルツルです✨
種子骨障害は初期症状なら比較的簡単に改善します。
ところが、炎症を繰り返して疲労骨折などを起こしてしまうと競技人生に大きな負担を強いることになる場合も出てきます。
そうなる前に適切な処置で対応することが大切です。
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