(基本ネタバレです)
「デイ・アフター・トゥモロー」を観終わりました。
つまんなかったです。
公開当時に大作とか話題作とかいわれた映画もたまには観ますが、
そういう作品を観てよく思うのは、
なぜこんなにたくさんの要素を盛り込むのだろう、
いろいろと要素を盛り込みすぎた所為で、
それぞれの要素が浅く、散漫で、物語をつまらなくしている、
というようなことです。
ちょっと前にもカーアクション映画「ワイルドスピード」シリーズが、
午後ローで放送されていたので、
とりあえず第1作を録画して観てみたところ、
カーアクション以外に、
友情、恋愛、信頼、裏切りなどの人間ドラマが山盛りにされていて、
なんかちょっとシリアスな雰囲気を常に漂わせたりもして、
実に面白くなかったのです。
じゃあもう第2作からは要らないと録画しなかった訳ですが、
第2作の放送日放送時間、私は起きて自宅にいたため、
BGM程度に「ワイルドスピード」の第2作を流していたら、
とにかくたくさんの車を出してスピード上げてバカ騒ぎするぞーっ!
とばかりに、明るく楽しくただただカーアクション、
つまり、カーアクションに純化されていて、
かなり面白かったのです。
録画しなかったために夫と一緒に観られなかったのが残念でした。
どうしてB級じゃない映画は一つのテーマに特化できないのでしょうね。
「デイ・アフター・トゥモロー」も、
少なくともどちらか一つに絞るべきだったと私は感じました。
主人公は気象方面の学者で、
温暖化を要因にあれこれあって海流が滞り、
緯度の高い地域は気温が下がって氷に覆われる、
というような説を唱えていたところ、
事態はそれどころでは済まず、
温暖化の所為で超大規模な嵐が発生し、
嵐によって地球の表面が冷えて、
地球上の大部分が、1週間くらいのうちに、
厚い氷に覆われる状況が想定され・・・。
そう来たなら当然、その続きは、
「この学者の主導で、
成層圏あたりで核ミサイルを爆破するとかして嵐を消し、
地球の表面が氷に覆われるという危機を回避する」
になると思うじゃないですか!
ところがですよ、
なんと、学者も政府も嵐を消すとか弱めるとかいうことは一切せず、
ただ主人公が氷に覆われた地域に取り残された息子を助けに行くだけ、
という私にはまったく予想のつかなかった展開になって、
地球上の大部分が厚い氷に覆われて、ほかの地域も寒くなる、
という人類存続絶望的な状況のまま、
アメリカ大統領が、
「これまでの人類は傲慢でした。
これからの辛い時代を助け合って生き抜きましょう」
とかメッセージを発して終わり、
最後まで何がしたかったのか私には分からない内容だったのでした。
気象変動を描きたかったのか、
父が子を助ける話が描きたかったのか、
とりあえずどっちか一つにしろよ!と言いたい気分です。
公開時はずいぶんと売れて、興行収入も高かったようですけど、
この映画が好きだという人は、どの部分が好きなのでしょうね。
聞いてみたい気がします。
やっぱり私は映画はB級Z級が向いてる人間なんですね。