家庭教師のアルバイトと塾のアルバイト、どちらも勉強を教えるという事は同じです。
しかし、両者を分析して考えると“HOW”の部分が違います。
どちらも経験した上での個人的な意見ですが、
・塾のアルバイトでは、いかに効率よく生徒全員の成績を上げる指導をするかを考えます。
・家庭教師のアルバイトでは、いかにその子に合った分かりやすい指導をするかを考えます。
生徒にとって塾に通う事のメリットの一つは、『周りへの対抗心』というガソリンがあることです。
集団指導の塾では、基本的に周りは向学心が強い子が集まるので生徒は常に刺激を受けます。その環境で切磋琢磨することによって成績の向上が見込め、より強い周りへの対抗心を抱き、対抗心をまた向上心に変えて勉強する。
この様な正のスパイラルが作れる環境です。
家庭教師はその意味では周りにライバルが作れないために、塾は対抗心という概念からはほぼ無縁です。
確かに、対抗心を向上心に変えて頑張れる子はそうした環境に向いています。しかし周りを踏み越えて成長していく生徒がいる一方で、挫折して勉強を嫌いになってしまう生徒もいます。
そうした生徒は、勉強を『周りと自分を測るものさし』だと捉えてしまっている、そう考えられないでしょうか。
そうした勉強嫌いになってしまった生徒にこそ家庭教師は必要な環境だと思います。
誰とも比べられない中で、勉強それ自体の面白さを教えてあげることが『勉強嫌い』を直す一つのきっかけになりえます。もちろん、家庭教師のアルバイトの先生の使命の中で、生徒と親御さんの希望に応える事が一番重要です。
ただ、『勉強が嫌いだ』という生徒を担当することになった家庭教師の先生は、問題を解くコツなどの成績をあげる指導に加えて、『勉強は面白い事だ』と感じさせてあげる事が必要なのだと思います。