『総理の夫(愛蔵版)』
原田マハ
2021年8月0日 初版第1刷発行
株式会社 実業之日本社
Book Off \220-
相馬凛子(そーりん)とその夫日和(ひより)の生活を描いた話。極小野党の党首だった凛子は、与党の幹部だった原久郎(はらくろ)から誘われて、連立内閣の総理になる。鳥類学者の日和は妻が内閣総理大臣になったことで、従来とは全く違う境遇に置かれることとなる。大企業の創業家の次男としてのんびり育ってきた鳥類学者が総理との生活を記録に残すべく日記にしたためる。
今(令和6年4月)まさに課題となっている、脱原発や少子化、政治とカネの問題、財政赤字などが話に上がって来て、女性総理は消費税額のアップで、これを乗り切ろうとする。他にもあれやこれや、女性首相ならではの課題や事件が起こる。軽い感じのストーリーでどちらかと言うと漫画を読んでいるみたいにハイスピードで読める。娯楽的小説だ。
月刊誌に連載されたときの挿絵を担当した みずき水脈 さんの新しい挿絵「日和さんと鳥のおはなし」が巻末に掲載されていた。