
先週末に国宝を観ました。ヒットしているのは知っていたけど、観る気はなかったのです。でも、ブログやノートで覇王別姫と比べられているのを見て観に行くことにしました。酷いモノだとパクリだと言われているのがあったり、までも、概ねただ単に似ているねという意見が多かったのですが、結果私は全然似てると思いませんでした。
覇王別姫は、私は上海に留学していた1993年の秋に、(留学していた上海外国語大学ではなく)華東師範大学の体育館で教職員及びその家族向けの上映会に潜り込んで観ました。恐らく日本人は私ただ一人だけという特殊な環境で観たし、また、初めての北京語音声北京語字幕という映画だったので私にとっては特に印象深い映画でした。
その後も覇王別姫は何度か観ましたが、1回目がシチュエーションの所為だったのか、2回目以降はそれほど良いとも印象深いとも思いませんでした。今回国宝との比較で書かれているブログは概ね覇王別姫を持ち上げているのですけど。
ちなみに私は京劇自体は観たことはありません。留学時に学校の課外プログラムで京劇観賞というのがあったのですが、仕事の関係(現地の同業者からの接待)で行けませんでした。後で西洋人の留学生にどうだったか訊いたら、「言葉わからんのに楽しめるワケがない。」と言われました。今なら英語字幕のモニターとかあるのでしょうか。
ただ、その後中国人の友人の家に遊びに行った時に、お婆さん二人が遅い昼御飯を食べながらテレビで京劇を観ていた情景がけっこう衝撃的だったのです。子どものように完全に手も口も停めて魅入っている様子を観て、日本の歌舞伎のようなモノかと思っていたけど、そうではなくてもう少し大衆的なモノなんだと思いました。
国宝は映画の前に原作も読み始めて下巻の途中まで読んだところで映画を観ました。むかし角川が「読んでから観るか観てから読むか」みたいな広告というかプロモーションをしていましたが、私は戦国自衛隊の映画を観てから原作を読んで、観てから読むべきだと確信しました。そのことを忘れていた訳ではないのですが、今回は映画を観る前に半分以上原作を読んでしまったのは失敗だったかも知れません。
国宝も映画と原作とは随分違いますね。改めて思いましたが、映画というのは映像を楽しむモノですね。戦国自衛隊も戦国時代に現れた近代兵器という映像が衝撃的でしたが、原作の方では実際兵器ではなく近代的な戦術や戦略で勝利を修める、兵器がなかったとしても戦い方だけで自衛隊が付いた側が勝てる、ということが書かれていて感心したのを覚えています。
ということで、長くなったので国宝の感想はまた書くことにします。
ちなみに、国宝の観客は意外に私より歳上が多くて、まあ若者もいたのですが、全体的に年齢層は高めでした。3時間ほどの長い映画なので年寄りにはトイレがツラいよう(笑)で、途中で席を立つヒトが多かった。前の席のヒトは2回行ってました。多分始まる前にも行ってるでしょうから、1時間が限度なのでしょう。
つづく。

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