写経屋の覚書-フェイト「皆さま、あけましておめでとうございます」

写経屋の覚書-なのは「おかげさまで、ブログ開設から無事1年を迎え、2年目に入りました」

写経屋の覚書-はやて「えーっと、開始したんが2010年11月7日やったんやね…よう1年もったなぁw 途中で力尽きるか思てたんやでw」

写経屋の覚書-なのは「にゃははは。ネタのストックはある程度持っていたんだけど、獄長日記を読み返したり某所から依頼があったりして、取り上げたいネタや調べなおしたいネタ、是非徹底的に調査したいネタなんかがけっこう増えてきたんだよね」

写経屋の覚書-フェイト「えっと、去年の回顧とか今年の予定とかにきちんとふれなきゃいけいないんじゃないかな?」

写経屋の覚書-はやて「あー、そうやったねぇ。回顧っぽいこというたら、去年は私立学校とか書堂とか統監府時代の教育関係が多かったね」

写経屋の覚書-フェイト「もともと、基本的にはKJCLUBであげたスレッドの再構成・続編がメインだったんだよね。でも夏からは『朝鮮進駐軍』検証にも本格的に取り組んだね」

写経屋の覚書-なのは「そうだったね。これで『朝鮮進駐軍』は実在しないってことはほぼ立証できたと思うの」

写経屋の覚書-フェイト「実在を主張したいんだったら、北斗星(南十字星)の文章や『朝鮮進駐軍』と名乗ってもない集団不法事件じゃなくて、ちゃんとした裏付けのあるものを出せって話になったよね」

写経屋の覚書-はやて「まぁ、実在論者がここ読むかどうか、読んでどないするかまでは知らんけどw ま、正味の話、ちゃんと自力で史料に当たって、誠実に史料を読んで、妥当に史料を扱うような連中とも思えへんしな」

写経屋の覚書-黒なのは「うん。北斗星(南十字星)の文章や朝鮮人の集団不法事件を根拠に実在を主張するような人はどうなっても知らないよ。一次史料にあたらず、このブログも読まないのが悪いんだよ♪」

写経屋の覚書-嘲笑00

写経屋の覚書-はやて「そやけど『朝鮮進駐軍』については、たしかそれで終わりと(ちゃ)うんやろ?」

写経屋の覚書-なのは「うん。次は、終戦後に朝鮮人たちが実際にどんなことをしたかについて見ていかなきゃいけないの」

写経屋の覚書-フェイト12月15日のエントリーで言ってたようにだね」

写経屋の覚書-なのは「そうなの。警察や公安関係者の編纂した史料を中心に見ていくんだけど、量も多いし、一気に全部紹介するというわけにはいかないんだよねぇ」

写経屋の覚書-はやて「断続的に短期集中連載をしていく感じやね。それが今年のメインになるんかな?」

写経屋の覚書-フェイト「え?獄長日記関係のネタもちゃんと見ていくよね?」

写経屋の覚書-なのは「うん、獄長日記に依拠したり、そこから派生したりするのはこのブログの基本姿勢だから外しちゃダメなんだ。そういうわけで今年も宜しくお願いいたします」

写経屋の覚書-フェイト「グデグデに進行するかもしれませんけど、ぜひ温かく見守ってください」

写経屋の覚書-はやて「更新頻度が少なあなっても堪忍したってな」

写経屋の覚書-なのは「今回はね、かなり短いよ」

写経屋の覚書-フェイト「え?どういうこと?」

写経屋の覚書-なのは「紹介する史料が長すぎる上に、とくにつっこんで見ていくところがないんだよねぇ。にゃはは♪」

写経屋の覚書-はやて「一応、獄長日記も見るんやろ?」

写経屋の覚書-なのは「うん。土地調査外業事務處理規程(二)の以下の記述がお題になるの」

続いて、条文一つづつしか無いので、次の第四節と第五節を続けてやっちゃいたいと思います。

第四節 地方経済調査

第21条
地方経済は、別に定むる所の規定に依り之を調査すべし。


第五節 地方慣習調査

第22条
地方慣習は、別に定むる所の規定に依り一郡毎に之を調査すべし。

「準備調査」の残りの、地方経済調査と地方慣習調査について。
どっちも、別に定める・・・。
何も分からねぇ・・・。_| ̄|○

地方慣習調査は、小田幹治郎なんかがやってた「朝鮮旧慣制度調査」なんかと関係あるのかなぁ。
それとも全く別口かなぁ。
調べればそれなりに面白そうだけど、そこまで追う気力は今んとこ無ぇな。(笑)


写経屋の覚書-なのは「この地方経済調査と地方慣習調査について、どうやら該当しそうな訓令を見つけたってわけなんだけど…」

写経屋の覚書-フェイト「けど?」

写経屋の覚書-なのは「最初に言ったように、その訓令が長すぎるんだよねぇ。ま、とりあえずあげよっか」

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明治43(1910)年11月11日付 官報第62号

朝鮮総督府臨時土地調査局訓令第六号
                  各 課
                  出張所
土地調査に関する地方経済及慣習調査規程左の通定む
  明治四十三年十一月五日
          朝鮮総督府臨時土地調査局総裁 山縣伊三郎
   地方経済及慣習調査規程
第一条 地方経済及慣習は本規程に依り調査すへし
第二条 地方経済に関し調査すへき事項左の如し
 一 土地
 二 人口
 三 産業
 四 耕作の方法及難易
 五 労銀
 六 籾摺歩合
 七 収穫物価格
 八 土地売買価格及利廻
 九 各面の品等
 十 土地典当貸金及利廻
 十一 典当以外の貸金の利廻
第三条 地方慣習に関し調査すへき事項左の如し
 一 土地売買に関する慣習
 二 土地譲与に関する慣習
 三 土地相続に関する慣習
 四 土地典等に関する慣習
 五 林野に関する慣習
 六 地主と小作人との関係
 七 墳墓地
 八 共同井
 九 度量衡器
 十 貨幣
 十一 土地の面積
第四条 前二条の調査は面長、洞長、地主総代、小作人、知事人其の他土地の事情に精通する者及実例に就き成るへく事実を得ることなる事項に対しては濫に推測を用ふるか如きことなきを要す
第五条 籾摺歩合は一部の平均を得るに適当なりと認むる上中下の三箇所を撰定し其の歩合を調査すへし但し籾より直に白米に仕上くる地方に在りては玄米留り歩合の調査を要せす
第六条 収穫物価格の調査は左の各号に依るへし
 一 郡中に於ける農産物の集散地にして地方の相場を調査するに適当なりと認むる箇所一箇所若は数箇所を撰定すること
 二 第四条に掲けたるものの外に該農産物の売買取引を為す会社、商人又は其の所持する帳簿に依ること
 三 既往三箇年に於ける収穫時期後四箇月間の中等品卸売相場の平均に依ること
 四 書式中に掲けたる種類の外主要なる農産物あるときは尚其の種類に就き之を調査すること
第七条 土地売買価格及利廻、土地典等貸金及利廻並典当以外貸金の利廻は成るへく事実に就き既往三箇年間の平均を以て調査すへし
第八条 土地売買価格及利廻中小作料の利廻は地税及種籾を算入して小作料を計算するを慣行とする地方と之を算入せすして計算するを慣行とせる地方とに区別し調査すへし
第九条 各面の品等は第二条第一号乃至第八号に依る調査の事蹟其の他各種の経済事情を参酌して之を定むへし
第十条 度量衡器中度器は土地丈量に用ふる現品の存在する場合に限り之を調査し量器及衡器は其の一定せるものに就き度量衡法の量器及衡器に比較して調査すへし其の所持者の異なるに因り容量又は重量の一定せさるものある場合に於ては其の事由を記し大約の比較に止むることを得
第十一条 第六条第三号及第七条の調査を為すに当り特殊の事情に因り著しき高低ありたるものは之を除外して其の平均を求め備考に其の事由を記載すへし
第十二条 書式に定めたる事項の外地方経済及慣習調査上参考と為るへきものあるときは適宜之を調査すへし
第十三条 調査事項にして面に依り著しく其の状態を異にするものあるときは特に之を区別して記述すへし
第十四条 一郡の調査を終りたるときは左の書式に依り調書を調製し結了後十日以内に之を提出すへし但し一郡の調査を二人以上にて担当したるときは其の担当区域毎に之を調製することを要す

   明治何年何月何日 副監査員書記 何某 印
何郡地方経済調書
一 土地
面別/区分何面何面何面何面何面何面何面
地勢海に瀕して平坦なり山岳の間に介在す丘陵起伏の間に在り東部は山間、西部は何河に沿ふ
交通何市街を距る五里乃至八里の山路にして交通甚た不便なり然れとも海路に依るときは約何里して何港に至る何港を距ること二里乃至五里にして車道の便あり何市街を距ること五六里にして交通便なり然れとも大雨に際しては何河の水氾濫して一時交通杜絶することあり市街を距ること約何里にして船楫の便あり然れとも冬期結氷の際は其の便を欠く
地質磽瘠壌土にして肥沃粘土にして稍肥沃砂質壌土にして瘠薄
水利無し渓泉に依りて灌漑に概して不便ならす灌漑は泉水と溝渠とに依ると雖概して充分ならす渓泉に依りて充分なり
災害の有無多少の風害あり四五年間に約一回多少の虫害あり毎年多少の旱害あり殊に何面の東部は旱害の為何面の西部は水害の為三年に一回位は収穫半減するを普通とす東部は年年多少の水害ありて四五年間に一回位は地脚崩壊して多額の復旧費を要す
二 人口
面別人口の概数人口に対する耕地の過不足土地需用の関係
何面
何面
五〇〇
一、二〇〇
不足近年土地を重視するの傾向を生し各地に小規模の開墾を企つる者多し
何面
何面
何面
三二〇
五五〇
二五〇
粗漫なる耕作を為し小面積の土地には殆と犂鍬を施ささるの風あり耕地の約九歩は田なるを以て米は何地方より移入す
何面
何面
四〇〇
三二〇
丘陵起伏の間には尚田畓と為し得へき土地多多ありと雖労力不足の為之を顧る者なく叢生せる茅茨を刈りて僅に燃料に充つるのみ
何面六〇〇
三二〇
米麦は何地方より移入せされは食糧に不足なるを以て従来頻りに開墾を為すと雖山部は概ね岩石にして最早殆んと耕地を得るの余地なし
三 産業
面別産業の状況
何面
何面
何面
半農半漁にして農産物の主なるものは麦及大豆とす
何面郡衙及何何の所在地にして小市街を為し自ら商業地たり
何面何会社の煉化工場あり又粗造の陶器製造者多く半農半工の地たり
其の他の各面概ね農業地にして主たる農産物は麦及大豆とす
四 耕作の方法及難易
面別粗密の概況難易の概況一毛作、二毛作の別肥料
何面  一毛作概して施すことなし
何面  一毛作大果樹を栽培するの風あり之には何種の肥料を用ゆ
何面  一毛作充分
何面  二毛作不十分
何面  一毛作充分
五 労銀
面別耕作(一日)運搬(一里)雑役(一日)
何面何面何面何面二十銭乃至二十五銭十銭乃至十三銭十五銭乃至二十銭
何面何面三十銭乃至三十八銭十五銭乃至二十銭二十五銭乃至三十銭
何面何面二十銭乃至二十五銭十二銭乃至十六銭十五銭乃至二十銭
六 籾摺歩合
区分/調査地名上何地中何地下何地
玄米留歩合何分何厘何部何厘何部何厘
白米留歩合ヽヽヽヽヽヽヽヽヽ
七 収穫物価格
品名/調査地名何地何地何地何地
何円何十銭何円何十銭何円何十銭何円何十銭
玄米ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ
白米ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ
大麦ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ
小麦ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ
大豆ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ
小豆ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ
ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ
ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ
八 土地売買価格及利廻
区分/面名 
百坪当価格何円何十銭乃至何円何十銭
ヽヽヽ
ヽヽヽ
ヽヽヽ
ヽヽヽ
ヽヽヽ
ヽヽヽ
ヽヽヽ
ヽヽヽ
価格を算定する普通の標準一日耕又は一斗落を幾円とす(又は小作籾一斗を幾円とす)
価格十円に対する小作料の利廻地税を算入するとき大豆は何々何斗何合乃至何升何合(価格何円何十銭又は何銭何厘乃至何銭何厘)
ヽヽ
ヽヽヽ
地税を算入せさるときヽヽヽ
ヽヽヽ
ヽヽヽ
地税及種籾料を算入するときヽヽヽ
ヽヽ
ヽヽヽ
地税及種籾料を算入せさるときヽヽヽ
ヽヽヽ
ヽヽヽ
地税を控除する普通の標準上田は何銭下田は何銭(又は上田は大豆何升或は小作料の何割)
上畓は何銭下畓は何銭(又は上畓は籾何升或は小作料の何割)
九 各面の品等
一 等面  何面  何面  何面
二 等面  ヽヽ  ヽヽ  ヽヽ
三 等面  ヽヽ  ヽヽ  ヽヽ
四 等面  ヽヽ  ヽヽ  ヽヽ
五 等面  ヽヽ  ヽヽ  ヽヽ
十 土地典当貸金及利廻
区分/面名 
売買価格に対する典当貸金の歩合何分乃至何分
典当貸金一円に対する利廻何銭(又は大豆何升)
何銭(又は籾何升)
十一 典当以外貸金の利廻
区分/面名 
有担保何分乃至何分
無担保何分乃至何分
備考
 一 二人以上にて担当したる場合に於て其の調査区域毎に調製するときは「何郡地方経済調書」又は「何郡慣習調査」の次行に関係の面名を記載すへし
 二 各事項の記述は成るへく簡明を主とするも能く地方の状況を詳にすることを勉め若記事長文に亙り表式に依り難き場合たるときは適宜之を調製することを妨けす
   明治何年何月何日 副監査員書記 何某 印
 何郡慣習調書
  一 土地売買に関する慣習
保証人要否の区別 
文記を作成せさる場合の有無、之ありとせは其の場合 
地税を売主に於て負担する慣習の有無、之ありとせは其の場合、価格及期限 
  二 土地譲与に関する慣習
譲与の原因 
保証人要否の区別 
文記作成の有無、若之なしとせは其の場合 
  三 土地相続に関する慣習
長子相続なりや又は数子に分割するや 
女子相続権の有無及分割に加はるや否や 
庶子相続権の有無及分割に加はるや否や 
婿養子相続権の有無及分割に加はるや否や生子ある場合 
生子なき場合 
亡夫の妻相続権の有無生子ある場合 
生子なき場合 
分割の時期被相続人生前 
被相続人死後 
分割額を定むる方法及其の割合 
相続者なき遺産処分の方法 
文記作成の有無 
保証人は必要条件なりや否や 
親族連署は必要条件なりや否や 
相続人は連署するや否や被相続人生前 
被相続人死後 
分割相続の場合は数通を作成して各自之を保存するや否や 
相続人及分割を受けたる者は被相続人若くは分割人に対して如何なる義務を負担するや 
  四 土地典当に関する慣習
期限及其の効力 
承典者土地占有の有無 
納税義務の有無 
小作に付し又は小作人を交替せしむることを得るや否や 
地目及地形を変更することを得るや否や 
転典することを得るや否や 
出典者贖典するとき承典者の投したる土地改良費は如何にするや 
贖典を為したるとき贖典の手続 
  五 林野に関する慣習
占有に因り林野の所有権を取得する慣例の有無、之ありとすれは占有の慣例及其の年数 
墓地の撰定に因り林野の所有権を取得する慣例の有無、之ありとすれは地域の範囲 
国有林野下草を採取する慣例の有無、之ありとすれは其の慣例 
下草は林野に沿ひたる一定の洞民に限り採取するや否や 
下草は他洞民も採取することを得るや否や 
林野の所有権を証する証拠 
林野の売買を文記を作成せさる場合の有無、之ありとすれは其の慣例 
入会権入会権に類する慣例の有無、之ありとすれは其の権利を証する方法 
洞民たれは総て権利を取得するや否や 
一定の洞民に限り権利を取得するや否や 
権利を取得したる洞民か洞内に居住せさるに至れは当然其の権利を喪失するや否や 
  六 地主と小作人との関係
小作期間 
保証金に関する慣例 
契約の時期 
解約の時期 
種子代肥料代等地主に於て貸与又は負担する慣例 
小作料取立方法農産物を以てする場合 
金銭を以てする場合 
小作料取立時期農産物を以てする場合 
金銭を以てする場合 
小作料を延滞したるとき地主は如何なる処置を為すや 
文記作成の有無 
  七 墳墓地
他人の土地を借入たるとき借地料契約の有無 
借地料の支払を為ささるとき地主は墳墓の取除を要求することを得るや否や 
前項要求することを得さるとき又は要求に応せさるとき地主は如何に処置するや 
  八 共同井
他人の土地に開墾するとき其の敷地及所要通路敷地の買収、又は使用に関する慣例 
前項無料使用なるとき地税其の他負担に関する慣例 
汲水に関する慣例 
  九 度量衡器
区分/面名 
度量名称命位 
現行一尺に対する比較 
量器名称命位石斗(一石の二十分の一)升(一斗の十分の一)合(ヽヽヽ)
現行一斗に対する比較何斗何升何合
衡器名称命位 
現行百斤に対する比較 

  十 貨幣
名称命位両銭(一両の十分の一)分(一銭の十分の一)厘(ヽヽヽ)
金拾銭に対する比較何両何銭
  十一 土地の面積
区分/面名何面何面何面何面何面
斗落名称命位石落斗落(一石落の二十分の一)何々(ヽヽヽ)ヽヽヽヽヽヽ
一斗落の坪数約何百坪ヽヽヽヽヽヽ
日耕名称命位日耕息耕(一日耕の四分の一)何何(ヽヽヽ)ヽヽヽヽヽヽ
一日耕の坪数約何百坪ヽヽヽヽヽヽ
備考 一地方経済調書の備考に同じ

写経屋の覚書-はやて「たしかに長いわ…」

写経屋の覚書-なのは「獄長も言っているんだけど、こういうテーブルタグ使ったエントリーって、労力の割に短いし字数も食うんだよねぇw」

写経屋の覚書-フェイト「調査項目は細かいことが多いね…朝鮮総督府はきっちりしっかり調査して地方の慣習や経済を把握しようとしてたんだね、っていう当たり前の感想しか出てこないよ」

写経屋の覚書-なのは「そうだねぇ。余計な解説はしないで、この訓令をきちんと読むほうが正しいかな?としめておくね」

写経屋の覚書-はやて「今年最後のエントリーがこんなんでええんかいなw」
写経屋の覚書-なのは「さて、前回の続きで社還米について見ていくね」

写経屋の覚書-はやて「たしか、日本統治時代も社還条例は受け継がれたけど、ほんまに機能しとったん?ってことやったよね」

写経屋の覚書-なのは「うん。こんな照会回答があったの」

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大正2(1913)年5月22日付 官報第241号

官通牒第百六十一号
  大正二年五月二十二日            政務総監
 各道長官宛
   社還米整理に関する件
全羅北道長官伺に係る首題の件左の通御了知相成度此段及通牒候也
     記
問 社還米回収の際品質を厳査すへきは勿論の処尚之か品質を改良し且改良品種栽培奨励に資する為改良種米を以て還穀するものは規定の利子を半減若は免除する等適宜相定め実行し差支なきや
答 意見の通実行し差支なし但し価格に於て成るへく差損を生せさる様留意すへし

写経屋の覚書-フェイト「いちおう機能してたってことかな」

写経屋の覚書-はやて「品質改良米で返還する人には利子を半分にするというのはおもろそうやね。改良品種の普及と農業振興を狙った処置なんやろなぁ」

写経屋の覚書-なのは「そうだね。このあたりは突っ込んでいくとけっこうおもしろくなるかもしれないよね。もうちょっと調べないと確実なことは言えそうじゃないみたいんだけど。で、獄長も書いているように大正6(1917)年10月1日に社還条例が廃止されるの」

写経屋の覚書-官報19170721_01

大正6(1917)年7月21日付 官報第1490号

朝鮮総督府令第四十三号
社還条例は之を廃止す
   附則
本令は大正六年十月一日より之を施行す
  大正六年七月二十一日        朝鮮総督 伯爵長谷川好道

官通牒第百三十四号
  大正六年七月二十一日            政務総監
 各道長官宛
   社還米処分の件
本日府令第四十三号を以て社還条例廃止せられたる処之と同時に従来の社還米は之を面の基本財産として管理せしむることに決定相成度候に付御了知の上左記各項に依り夫夫処理相成度及通牒候也
     記
一 社還米を面の基本財産と為さしむるに付ては其の基本財産設置及管理に関する事項は面制施行規則に依り定むへき同規程中に之を規定せしむること
二 社還米は成るへく之を金員に代へ郵便貯金又は確実なる銀行預金と為さしめ将来管理の確実を期すること但し従来金穀の貸出を行ひ来れる地方にして急に旧慣を廃し難き事情あるものは当分従来の例を継続するも差支なきこと此の場合於ては其の貸付及回収の確実を期すへく大正二年一月地一第五〇号通牒の要旨に依り之を処理せしむること
三 社還米の滞納ある向に対しては速に整理を断行せしむること

写経屋の覚書-はやて「ほんで、前回に触れた朝鮮人移住対策の件(六)で獄長が『で、昭和8年にこの社還米制度を復活し、別紙のとおり毎年46万石の貸し付けを行う計画、と』と書いとるように、1933(昭和8)年に復活するんやね。これやったらわたしでも朝鮮総督府官報の一覧を見たら調べれるわ…って、社還条例の施行に関する法令があらへんやん!」

写経屋の覚書-フェイト「どういうことなの?なのはちゃん」

写経屋の覚書-なのは「…一番可能性が高いのは、社還条例を昭和8年に復活させるという計画が実行されなかったってことだと思うの」

写経屋の覚書-はやて「要綱まで決定しとったのに?」

写経屋の覚書-なのは「うん…昭和8年なら4月5日付官報に『米穀統制法』があって、その施行期日等についても年内に関連法令が出されているんだけど…中身を見てみるとどうやら関係なさそうだし…」

写経屋の覚書-フェイト「今悩んでも仕方がないし、変に深入りしないで、また何か発見があった時に続きをやればいいんじゃないかな?」

写経屋の覚書-なのは「そうだね。じゃ、これも調査続行ってことで宿題にして終わるね」

社還米(1)