「ずっと救世軍の布教活動について見てみたけど、彼らはベセルの死亡時に弔慰金も募集してるんだよ」憲機第913号 救世軍大尉「バレウコ」の「ベツセル」死亡吊慰金募金に関する件
一.五月二日救世軍大尉「バレウコ」は救世軍教員に対して曰く我英国人「ベツセル」は死去したり同人は韓国に対し与へたる勤労尠からされは我等は各道軍営に通知して夫々義捐金を募集すへし其金員は多少を論せす義務的
又林文相は英文に諺文を添へ各道に通知書を発送する筈なりと
明治四十二年五月三日
「『ベセルの死(1)』でも出てきたよね」
「なぁ、大尉『バレウコ』って、憲機第361号で出てきた大尉『パンウコウ』のことちゃうかなぁ。収録されてる『統監府文書』って韓国の国史編纂委員会が編集したもんやさかい、カタカナとか漢字の読み間違いとかあってもおかしくないやろ?」
「うーん…その可能性は考慮していいとは思うんだけど、報告文書の原本を直接確認しないと何とも言えないんだよね…『統監府文書』には原本の写真は載ってないし…それは措くとして、ベセル死亡の翌日にはこんなこともあったの」警秘第1123号の1 救世軍の行動
去二日救世軍営に於て来集信者約二百名に対し伝
新約
次て曹長「ミルトン」登壇演説せり其大意左の如し
救世軍と大韓国民とは一心同体と為りて的確なる団体を作成せんことを望む
又英人「ベセル」氏は韓国の為め功労尠からさる人物にて厚誼の親友なりしか悲哉氏は永眠せられたり然れとも吾救世軍には天主耶蘇氏あり敢て之を憂ふるなかれ云々
右及報告候也
隆煕三年五月四日
警視総監 若林 賁蔵
統監代理 副統監 子爵 曾禰 荒助 殿
「救世軍に入ったら『官憲の拘束を受けない』とか『給料がもらえる』って、韓国人のほしがる餌で釣る方法は、とても効果がありそうなんだけど、問題にならなかったのかな?」
「どうやらね、キリスト教他派の信徒で救世軍に入る人も出てきて、こんな交渉があったみたいなの」憲機第1085号 米国宣教師「クラーク」救世軍加入教徒制止協約件
一.米国耶蘇宣教師郭牧師(原名クラーク)は近時耶蘇教徒中救世軍に加入する者あるを以て救世軍「ホツカード」大佐と交渉を重ね彼我の弊害を防ぐ為め相互教徒の出入を為さしめさることを協約したりと
以上 明治四十二年五月二十五日
「あんな布教方法やっとったら、そらどっかで他派とトラブル起きるで」
「そうだよね。で、これからはずっと韓国人の願望に迎合して煽るかたちの布教について報告ばっかりなの」高秘収第2949号の1 救世軍将校「ミルトン」忠南林川に於ける布教演説件
救世軍将校「ミルトン」は本月十三日忠清南道林川郡邑に於て布教演説を為したり人民就中信徒は排日演説あるへきを想像し先を争ふて集合せるに単純の宗教演説に過きさるのみならす天帝に献上すへき名目の下に一人金五銭を徴収せられたるより各自不平を鳴らして解散せり
右及通報候也
隆煕三年五月二十五日
内部警務局長 松井 茂
外務部長 鍋島 桂次郎 殿
「でもここやと、期待通りの排日演説をせえへんだけやなくて、寄附金まで徴収されて文句言うとるでw」
「ミルトンって、『救世軍(3)』に出てきた『憲機第688号』でも『勧誘に就て「ミルトン」の述へし処は政治的の意味なく且目下の治安上有害の言語を用ひす只耶蘇教の神聖なると文明的宗教なるを説き勧誘』してたし、『高秘収第1929号の1』でも給料や軍服支給で韓国人を釣った黄敬化が支給を要求したのを拒絶したり、『警秘第1123号の1』でもベセルの死亡について当り障りのない演説をしたりしてるし、餌で釣る方法にはあまり積極的じゃないみたいだね」
「『高秘発第101号』でも、『応募者には辞令を交付し銃剣靴等を給与し又英米両国の寄附金を以て相当の俸給をも支給』する計画を立てているように書かれてるけど、これは風説だしね。たしかにそういう方法には消極的なのかもしれないね」憲機第1249号 救世軍募集に関する報告(六月二日全羅南道法聖浦派遣所長報告)
近来当地方韓人間に伝説を聞くに韓国は独立国なるも其独立の機関たる軍隊の設備なく専ら日本軍隊に依り治安を維持する状態なるを以て斯くては独立の国体に対し実に志士の遺憾とする処なり今回英国人の仁心にて国民の壮丁を募集し軍隊を組織し治安維持に任する為め英国軍人我韓国に来り討伐をなすなとの風説甚しく智慮浅薄にして世事に迂き韓人は時節柄疑惑を来し居るより其風説の出所を内偵したるに別紙の如き救世軍募集掲示帖付しあるより流伝せしものと思料す
○別紙
広告
大英国救世軍に於ては我国京城に来到せられ已に歓迎せらるゝ事は一般に御承知の事と推察致居候就ては今般光州地方にも救世営を設立せらるゝ様頒布せられ候間本人等も此中の者に候間御希望の人は総て募集致し候間御希望の各位は本所に来られ御問議せられんことを千万望候
救世主降生一千九百九年五月十七日 霊光郡陳良面庄子洞
救世営 発起人 鄭落天
茂長に東梧山 金勝圭
光州 李相厦
以上 明治四十二年六月十五日
「救世軍やから韓国を救う軍隊に違いないって思い込みは前にも出てきたけど、『英国人の仁心にて国民の壮丁を募集し軍隊を組織し治安維持に任する為め英国軍人我韓国に来り討伐をなすなとの風説』ってイギリス人様が助けに来てくれたと思とんのかいな。『高秘収第1929号の1』でも『救世軍に加入せは米国政府より軍服並に二十五円内外の月給を受け軍人たる取扱を受くるの身分となるへし且他日日米平和を破るの暁には米国に応援し日本に当らんとの謬説』を流しとるし、ほんま都合よく他者に依存する気なんやなぁ」
「一般的には『事大根性』なんて言われる傾向なんだよねぇ…憲機第1138号 救世軍大佐の演説
西部夜珠峴救世軍営にて六月二十七日福音会を開催し同日午後二時より演説会を開きたるか大佐英人「ホツカード」演説中大要左の如き一節ありしと
予は近時韓国の情形に就き仔細を探求するに韓国の同胞は如何にしても吾救世軍に入教せさるへからさる事を確認せり我軍に入教せさるの人は幾日あらすして身を依托すへき処なく道路上に彷徨するの悲運に遭ひ依て以て未来の事遂に形容すへからさるに陥りるへく故に同胞諸君は速に吾軍営に入教では一身の安全を得るのみならす外国人の圧制をも免かれ而して国権をも回復して遠からさる間に独立国民として立つ事を得へきに付切に諸君か急速吾軍に入らんことを希望す云々と
以上 明治四十二年六月三十日
「ここでもやっぱり『我軍に入教せさるの人は幾日あらすして身を依托すへき処なく道路上に彷徨するの悲運に遭ひ依て以て未来の事遂に形容すへからさるに陥りるへく』って煽ってるね」憲機第1409号 救世軍の状況(七月七日附忠清南道沔川分遣所長内報)
近来当
一.救世軍勧誘者柳基泰は当分遣所に於て視察中の排日派の両班にて沔川郡馬山面栗寺里居住の者なり
二.応募者の其内容を内偵するに彼らの多くは家政不如意又は遊惰なる輩にして救世軍に加入せは後日其俸給及資金を得んと欲するの野心に依り生したるものにて単に救世なる文字を解釈するに止り宗教上何等念頭更に無きものゝ如し
三.救世軍加入者には夫々資格等級に依り最初は月給八円以上弐十円以下の俸給を支給すると同時に被服及帽子を与へ日本軍隊と同一の働きをなす者にて各国と戦争の際は仲裁を為すものなりと頻りに吹聴し勧誘に努めつゝあり単々其れのみならす救世軍に加入する者は日本官吏に制裁を受くることなく若し犯罪者ある時は救世軍に於て相当の処分を為すものなりと云ひ居れり
四.世事に通せさる韓人等は彼等の言を迷信し志願書を提出し加入するもの続々あり当管内に於ける加入者既に五百人以上に達せり
五.沔川郡菲芳面小合徳天主公教会仏国人宣教師「クランブー」(慶元善)所在地附近に救世軍信者を勧誘せり依て両者間宗教上衝突を来したる模様にて「クランブー」は自分関係の信者を会堂に集め救世軍に就て大に警告する処ありたりと
六.明治四十二年七月四日該会堂に龍山中学校宣教師仏国人(池神父)及牙山工聖地学校宣教師仏国人合し居たるを認む依て彼等の会合如何を内査するに池は病気保養の為め田舎に静養の為め来りたるものにて成一論は池を訪問旁々牙山より来遊し共に会合したる次第なりと云ふも目下の状況上救世軍に対する防禦の為めか或は宗教上秘密の会合ならんと思料せらる
以上 明治四十二年七月十二日
「この報告なんて、ある意味、救世軍の行動と韓国人の反応についての総まとめになってるよね』
「救世軍の目的は日本の排除と国権回復というお題目、救世軍に入ったら官憲に拘束を受けない、給料軍服等が支給されるっていう韓国人に迎合した餌の提示だね」
「米英が軍を組織して救いに来てくれたという勝手な思い込み、給料が出るという風説に飛びついて、真実じゃないとわかったらすぐ離れていく『新奇と誇大を好む韓人思想』の発露と宗教面の無理解」
「風説流言の類が大好きで、自分たちから流布させてるのに振り回されるっていうのはいつものお約束だよね。今回はここまでにするね」救世軍(1)
救世軍(2)
救世軍(3)
救世軍(4)