RADIO | infection  ~YooSu~

infection  ~YooSu~

YooSuが大好き!なじゅんじゅんのブログです。腐の気があるので気をつけて。

聴こえて来たのは君の歌。

思わずしぼっていたボリュームボタンを回す。

切なく囁くような愛の歌に、鼓膜が揺れた。

隣で聴いていた頃から、ずっと君の声が好きだった。

歌の上手い人は五万といるけれど、僕の心を震わせるのは君だった。

だった。

過去形なのは、ここしばらく君の歌を聴けてなかったからだ。

でも、ラジオから流れてきた君の歌に、今もやっぱり君の歌が好きだと思い知らされた。

胸の深いところを突かれるような、そんな感覚。

虚勢を張って生きてきた自分が瞬時に消え去り、君に甘えていた僕がひょっこり現れた。

君に頼り、頼られていた日々。

僕らは二人でひとつだった。

側にいるのが当然で、君と離れるなんて考えたこともなかった。

君の歌が終わる。

ラジオのボリュームを最大にしても、君はそこから飛び出してきてはくれない。

僕は泣いた。

ラジオを抱えて。

君の歌を僕の中に取り込もうと、強く抱き締めながら。

ラジオよ。

後生だから、もう少しだけ彼の歌を聴かせて。

僕の涙が枯れるまで。