消えゆく世界 ~6~ | infection  ~YooSu~

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「俺はジュンスを困らせたいわけじゃない」

 

 

「で、でも・・・僕はもう・・・」

 

 

十分困っている。

どんな顔して、ユチョンを見ればいいのか分からない。

 

 

「ジュンスはさ、俺の事嫌いじゃないだろう」

 

 

「うん」

 

 

「でも、俺の気持ちとは違う」

 

 

「う・・・ん」

 

 

「だから、そのままでいいんだよ」

 

 

「意味・・・分かんないよ。そのままでいいって言うなら、僕に告白なんかしなくて良かっただろ」

 

 

「ごめん」

 

 

「別に謝って欲しい訳じゃ・・・」

 

 

「ジュンスが困るのは分かっていた。でも、言わないと伝わらないって言うのも分かっていた。叶わない想いって言うのも分かっているけど、せめて知っていて欲しかった。俺の中でジュンスはどんな存在なのかを。ジュンスは俺の中心なんだ。だから失いたくない。失うくらいなら、俺が消える」

 

 

「消える?」

 

 

「そう、ジュンスの前から消えるよ」

 

 

「えっ?」

 

 

「告白したせいで、ジュンスの心に俺の存在は刻まれただろう。もうそれでいい。俺を忘れないでいてくれたら」

 

 

ユチョンは椅子から立ち上がり、歩き出す。

 

 

「待って」

 

 

僕が呼び留めると、後ろ向きのまま肩越しに振り返る。

 

 

「ジュンス、俺を・・・」

 

 

そこで言葉を切ると、しばらく逡巡してから呟くように言った。

 

 

「忘れないで」

 

 

 

続く・・・