彼、池 咲也と知り合ったのは、この学校に入学してからだ。
この学校は年齢も経歴も様々な人が集まって、好きなものを学んでいる。
俺も咲也もそんな好きなもの、目指すものが一緒ではあったが、ただ好きだからと言う理由だけで入学した俺は、咲也の経歴の凄さに圧倒され、親しく話すことも出来なかった。
咲也が三つ年上と知ってからは尚更で、親しくなる前は、
「池さん」
と、さん付けで呼んでいた。
それは俺だけに限らず、クラスメート全員がそう呼んでいた。
憧れも込めて、少し距離を置いていた感じだ。
咲也はそんな状況が嫌で、俺が初めて、
「咲也」
と、呼び捨てにした時、
「やっとかよ」
と、満面の笑みで喜んだ。
遠い存在だと思っていた咲也が、身近な友達になった瞬間だった。
今では誰もが、俺と咲也は親友だと認めている。
同じ夢を追っていることもあって、クラスメート全員とても仲がいいし、咲也抜きで遊びに行くこともあるが、いつの間にか咲也の話ばかりしている俺に、
「お前達セットだもんな」
と、言われる。
俺はいまだに咲也に憧れてるし、尊敬もしている。
だから、そんな咲也がマブダチって言うのが嬉しくて仕方ない。
咲也の話をする時の俺は、元々細い切れ長の目が、線のようになってしまうらしい。
だって、仕方ないじゃないか。
憧れの人が、俺と同じ土俵に立っているんだから。
「泉、課題どうする?」
そんなことを思っていたら、突然今日の課題の話を振られた。
俺は真顔で答える。
「もちろん、咲也頼りだよ」
「あっ、じゃあ、お前の部屋に行くか?」
「助かりますぅ、咲也様」
両手を揃えて拝む俺に、咲也はふふっと嬉しそうに笑った。
続く・・・
何の学校なんだろうね(-_-)←考えてから書け
まあ、でも、続いたからよしとしてー(≧▽≦)←のーてんきなじゅんじゅんでっす