強引に押し倒した割には、手が震えてなかなかボタンを外せない。
一旦ボタンから手を離し、緊張を解こうと振ってみた。
でも、そう簡単には解れない。
緊張もするさ。
だって、
「初めてなんだ」
閉じていた彼の目が開き、本当に?と問うようにまばたきした。
「本当だよ。だってしたいと思ったのは君が初めてだから」
彼ははにかむように微笑むと、上半身を起こして僕に抱きつき耳元で小さく囁いた。
「僕も初めて」
「本当に?」
「うん」
彼の体を抱き締める。
「やり方はよく分からないけど、僕は君としたい。でも嫌になったら言って。絶対止めるから」
「やだよ」
「えっ?」
「我慢は嫌って言ったろ。僕も頑張るから、最後までやろ」
まるでダンスの練習でもするみたいにあっけらかんと言う彼の、それが精一杯の優しさだと気付く。
体が小刻みに震えているからだ。
切ないほど愛しい彼を強く抱き締めた。
続く・・・・・
あれ?
タイトル出て来たのに、まだ終わらないの( ̄ー ̄)?←お前が続けてるんだろ