猛烈な焼きもちだった。
同じようにアドバイスを受けながら、いまだに何の行動も取れない自分と、恐れを捨てて、ひたすら前へと進む兄との差が広がっていく。
仲睦まじい兄たちを目の当たりにして、焦りを感じていた。
焦っても事態は好転しない。
分かってはいるが、焦らずにはいられない。
人目もはばからず、お姫様だっこされる兄に嫉妬の目を向けそうになり、慌てて下を向いた。
「恥ずかしいんだね。可愛いな」
悩みの元凶が、耳元で囁いた。
違うとも言えず、突然耳に流れ落ちた低くて甘い彼の声音に震えた。
「いいんだよ。恥ずかしくて当然だから」
恥ずかしい。
確かに。
お姫様だっこされる兄が自分だったらと、想像してしまう自分が恥ずかしい。
「でもさ」
耳元に唇が触れるほど近付けて、更に甘さを増した声で囁いた。
「君だったら、俺も抱けるかも」
まるで熱湯でも注がれたように、身体中が熱くなり、ふらついた僕を、隣に立つ彼が優しく支えた。
To be continued.....
う腐腐♪
ユスー(≧▽≦)←ユス病